書評

本紹介『最新読図術』リアルなケーススタディで知る地図とコンパスの重要性

今日ご紹介するのは読図術に関する書籍です。

地図とコンパスについてとても丁寧に細かく紹介してくれている本ですので、流し読みせず、じっくり地図をにらめっこしながら読むことをオススメします。

『道迷い遭難を防ぐ 最新読図術』

この本はわたしが購読しているブログ『北欧ナイフでお気軽アウトドア』さんで紹介されていて、すぐに購入しました。

参考:お役立ち書籍紹介vol.20

いわゆる、基本的な地図とコンパスの技術は知っているつもりですが、今一度再確認することと、いろんなケーススタディが掲載されているということで、この本を手に取りました。

リアルなケーススタディ

まず紹介されているのは実際に道迷いで遭難した大小のケーススタディです。

25000分の1地形図を使って、登山者の予定コースと道迷いのコースを紹介し、なぜそれが起きたのかを検証していきます。

本当に些細な間違えから、死亡に至るケースもあり、このケーススタディを読んだだけでも気が引き締まる内容でした。

また「道に迷ったが、地図とコンパスの技術を用いて解決できた」ケースもあり、地図とコンパスの重要性を再確認するには最適です。

いや、ほんと怖いですよ。

知識ではなく、技術

これは本に書いてあったことではなく、わたしの意見なのですが「地図とコンパス」は知識ではなく、技術だと思っています。

たとえば地図の整置の仕方を知っていても(知識はあっても)、スッとできないなら意味がない(技術がない)。技術は繰り返し練習して習得するものです。プロサッカー選手はボールの蹴り方を知っているから上手なのではなく、繰り返し練習して、「考えなくても蹴れる」くらいに習得しているから上手なのです。地図とコンパスもそれくらい深く習得する必要があるのでしょう。

この点では、自分も所詮 “知識” として知っているだけで、まだ “技術” の習得に至っていないな、というのが実感です。

山の中で道に迷うと結構焦ります(経験者)。日中の道迷いでも焦るのですから、陽が沈んだり、雨が降り始めたり、極端に冷えてたりすれば、その焦りは高まります。

そんな焦りの中、ちょっとばかり地図とコンパスの知識があっても、活かせるとは限らないのです。やはり繰り返し練習して、当たり前のようにできなくてはいけなのだな、と思います。

そんなことを痛感させられる本でした。

実践的な知識

この本の中では基本的な地図の読み方はもちろんのこと、実際の25000分の1地形図と現地の風景写真を対比しながら、どう現在地を見極め、どう行くべき方角を判断するのかを説明してくれます。

読むときは文字だけを流し読みせず、ぜひ読む手を止めて、地図をじっくり読み取ることをオススメします。それだけでもただの知識ではなく、経験値として身につくこと間違いなしです。

本当に実践的な知識が豊富な1冊です。

わたしはそんなに大量の地図・コンパス系の本を読んできたわけではありませんが、この本はお気に入りですね。

本棚に置いておいて、時々開いて再確認したいと思いました。

書評『漂泊の牙』オオカミのこと知りたくなる小説

「ある日、野犬に人が襲われます。それがオオカミだとうわさが立ち、調査に向かう動物学者。ニホンオオカミは絶滅したはず。しかし目撃談まで出てくる。犯人は本当にオオカミなのか? それともただの野犬なのか?」

今日ご紹介するのは動物ミステリー小説『漂泊の牙』です。著者はマタギやクマなどを題材にした小説作品を書いてきた熊谷達也氏。そして表紙。動物好き、狩猟好きならこれを見ただけでワクワクする人もいるのではないでしょうか?

この小説は狩猟小説ではありませんが、それでも狩猟などに興味がある人なら楽しめるエンターテインメント小説だと思います。

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書評『熊嵐』北海道の開拓民の生活が見えるドキュメンタリー小説

北海道で起きた、国内最大級の羆事件である三毛別羆事件。この事件を題材にした吉村昭氏の作品がこの羆嵐(くまあらし)です。

表紙を見ただけでも分かる通り、決して気持ちのいい作品ではありません。

しかし現代のわたしたちには想像しづらい、北海道の開拓民の生活感や価値観。また自然の驚異というものが見えてくる作品だと思いました。

この事件に興味がある人は手に取ってみてはいかがでしょうか?

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