銃購入日記6:定番ボルトアクション式散弾銃を比較(サベージ・ミロク・ブローニング)
先日、「もし自動銃を買うなら」ということで、自動銃の定番っぽいものを比較してみました。
参考:銃購入日記5:主要な自動銃を比べてみよう(レミントン・ベレッタ・ブローニング)
今日は「もしボルトアクション式の散弾銃を買うなら」という視点で、自分なりにリサーチして、比較してみたいと思います。
※ 毎度のことながら「銃所持許可を持たないわたしが書く戯れ言」です。間違っていることもあるかと思います。気軽にツッコんでください。
ボルトアクション式の散弾銃は少ない!
ネットで調べてみると「ボルトアクション式の散弾銃」は少ない印象ですね。その理由を考えてみました。
一般論として、ボルト式の特徴はその精度の高さにあるようです。デメリットとして連射がしにくいことを挙げられます。
参考:《銃のギモン》どうしてボルトアクション式散弾銃は精度が高いと言われるの?
そうなるとボルト式は「狙い定めて1発勝負」という使い方になるのかな、と想像しています。これはライフルの範疇なんですね。しかしライフルは10年経たないと所持できません。ボルト式はライフルを持てるようになるまでのつなぎとして所持する人が多いのかもしれません。
となると、ライフルを持っている人には用がないと言えるわけです。銃大国のアメリカは最初からライフルを所持できるので、わざわざボルト式散弾銃を持つ必要もない。となると、世界的に需要が少ない銃なのかもしれません。
個人的にはボルトの操作がすごくかっこよいと思いますし、道具としても美しいと感じるんですけどねぇ。
まぁ、とにかく実銃を見ていきましょう。
ミロク MSS-20
日本を誇る国産の銃メーカー「ミロク社」製のMSS-20です。

基本スペック:口径20番、銃身長24インチ。年式によって交換チョーク式もありますが、そうでないものの方が定番なのかな?
交換チョーク式のチョークの中には「ライフルドチョーク」というものがあります。チョークの中に螺旋が切ってあり、それをつけると結果的にハーフライフル風になるわけですね。
だからサボットでもスラッグでも使えるようですが、このライフルドチョークをつけると銃身長が9cm(≒3インチ)ほど長くなりますし、その約3インチの螺旋で弾丸にうまく回転が乗るのか分かりません(ハーフライフルって、その言葉の通り銃身の半分に螺旋が切ってあるわけですから、3インチじゃ短すぎる気が……)。
と、いきなりケチをつけているようですが、実はわたしはすごく気になっている銃です。というか、銃のことを勉強し始めた当初から、ずっと「かっこいいなぁ」と思っている銃なのです。
スラッグの大会などでは、MSS-20を使っている人が多いとも聞きます。それほど精度が高いわけです。人によっては「ハーフライフル並に精度が高い」とも言います。
見た目にもかっこよく、精度も高いとなれば、かなり申し分ない銃だな、というのがわたしの感覚です。
《参考サイト》
ミロク MSS-20(FAR EAST GUN SALES)
MSS-20(すっごい参考になりました)
サベージ 220F
Savege社(アメリカ)の220Fも結構出回っているようですね。

基本スペック:口径12番・20番の2通り、銃身長22インチ、ハーフライフル。
こちら、JPSikaHunterさんも「買いたい」と言って、銃砲店に訪れていますね。
この後、実際に購入されたようですね。
ネットでの評価を見ると「安い!」「精度が高い」「反動が小さい!」というあたりが評価されているように見えます。
反動が小さいのは「20番だから」という理由もあるのかもしれません。前述のMSS-20と比べて、こちらの方が軽い理由は(わたしが分かる範囲では)構造上見当たりません。床尾(銃床の肩当て部分)の材質がすごく柔らかいらしいので、それも反動を感じさせない工夫なのでしょう。
JPSikaHunterさんは「エゾシカ猟はコレしかありえない」と絶賛していましたが、その横で銃砲店のおじさんは「ブローニングのA-Boltもいい――」と口を挟んでいました。詳しくは上の動画1つ目を見てください。
なんにせよ、ミロクのMSS-20と違って、こちらはハーフライフルです。その違いがどう出るか? 気になるところですね。
性能的には良さそうなのですが、わたしはウッディーな銃が好きなのです。父の銃が木銃床で、それが初めて見た猟銃だったせいか、「猟銃=木銃床」というイメージが完全にすり込まれています。
というわけで、わたしの好みではないんですね~。銃を見た目だけで選んじゃいけないとは思うのですが、やっぱり愛着の湧く銃でないと……。
《参考サイト》
Savega 220という散弾銃について
新銃 ショットガン サベージ220F ボルトアクション ハーフライフルショットガン
こだわりの銃

ブローニング A-Bolt
ブローニングのボルトアクション式銃といえばA-Boltですかね。

(時期によるらしいですが)製造は日本のミロク社が請け負っています。
基本スペック:口径は12番、銃身長26インチ、ハーフライフリング。
少し銃身が長いですが、スペック上はサベージと似ていますね。
たまたまこんな動画を発見しました。ハンターギアさんの動画で、北海道にある小宮銃砲店の社長によるA-Boltの解説です。とっても為になります。
小宮社長いわく、「値段も安いので、サベージよりこっちが売れてる」とのこと。
また、フリーフローティングという構造になっており、先台と銃身が接していない作りになっています。上の動画を見ると、実際に紙を入れて浮いていることを見せてくれます。これにより精度が向上しています。
MSS-20や220Fなどがフリーフローティングなのか、ちょっと分からないので、比較しづらいのですが……。
ミロク社が製造したものであれば(≒ミロク社の保証書があれば)、高地のミロク社でメンテナンスを請け負ってくれるようなので(要確認)、そういう意味では安心感がありますね。
まとめ!
定番のボルト式散弾銃ってほかにありますかね? ターハントという銃もありましたが、あまりに高価だったため、すぐにページを閉じてしまいました。
さて、ミロク社・サベージ社・ブローニング社と3社のボルト式散弾銃を見てきましたが、わたしが感じた違いを表にしてみます。あくまで個人的な比較です。
ミロク
MSS-20 |
サベージ
220F |
ブローニング
A-Bolt |
|
ライフリング | なし(ライフリングチョークあり) | あり | あり |
銃身長 | 24インチ | 22インチ | 26インチ |
見た目 | ○ | △(シンセが好みでない) | ○ |
で、これを踏まえて、わたしなりの結論(仮)を書いてみます。
もし、ボルトアクション式散弾銃を買うならば――
見た目が好きなので、MSS-20かA-Boltのどちらか。サベージはなし。日本の会社が好きなので、気持ちはMSS-20。12番と20番の違いをどう捉えるかが難しいところです。12番の方が当然強いので、殺傷能力は高いわけです。一方で20番は反動も(12番に比べて)弱いわけですね。そのへんも銃選びに影響しそうです。
うわさによるとMSS-20の精度は相当なものとも聞きます。大会で使われているのも、その精度の高さゆえでしょう。
ハーフライフルにするか否か? ハーフライフルを望むならA-Boltになるわけですが、ここが悩むところです。ボルト式を買う時点で、ほとんどスラッグ専用と割り切ることになると思います。となると、少しでも精度が稼げるハーフライフルを選びたくなる気持ちもあります。
ただ、ハーフライフルで使う弾はサボット弾に限られます。これが高価らしい……。
また、大物猟に行くときに「念のため鳥用の散弾も持っていこう」という欲が出たとき、ハーフライフルでは無理ですね。その点MSS-20ならなんでも撃てます(まぁ、こういう五目猟に関しては賛否があるかと思いますが……)。
気持ちはMSS-20。でもA-Boltも捨てがたい、と。また「どうせスラッグ専用」と思うならハーフライフルという選択肢も魅力的ですよね。
そもそもボルト式なのか、自動銃なのか、という悩みはありますけどね。
<追記(2017年4月18日)>
銃を買いました。結局1挺目の銃として買ったのはこちらA303。
実際に銃を手にして、いろいろ考えも変わった部分もあります。
<さらに追記(2017年8月23日)>
さらに2挺目の銃も買いました。この記事でも紹介したMSS-20です。
いざ買う段になったら、気持ちは一直線にMSS-20でした。
<さらに追記(2018年12月30日)>
記事中に “ターハントという銃もありましたが、あまりに高価だったため、すぐにページを閉じてしまいました” と書いていましたが、なんとまぁ、良い中古のターハントに出会ってしまいまして、購入してしまいました。すごく良い銃です。
いろいろ語りたいことはありますが、稀に程度の良いターハントがそこそこ安く出てくることもあるので、出会いがあれば、“あり”な銃だと思います。
また、初めての銃選びに関して、わたしなりにまとめた記事もありますので、「これから買う」という人はお目汚し程度に見ていってください。
→銃を所持して3ヶ月。最初に自動銃を買ったことに関して思うこと
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