単独猟で使うシカの解体ポーチを晒してみる

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シカ4頭とイノシシ1頭を獲り、それぞれを解体してきて、少しずつですが「解体に使う道具ってだいたいこんなもんかな」と落ち着きつつあります。実際にはまだまだ取捨選択が必要で、今後もいろいろ何かを足したり引いたりするとは思いますが、少なくとも、今の道具で「解体をやり遂げることができる」と思えるようになったので、ひとつの例としてご紹介したいと思います。4

また、そのあとで「今後の展望」として、足したいものとか、改善したい部分についても書いていくので、そちらも合わせてご覧ください。

解体ポーチ

解体に使う道具はコレですべてです。2Lのスタッフバッグにぴったり収まります。

この袋は登山ではよく使われるドライサックとか呼ばれるものですね。わたしも狩猟用に買ったわけではなく、昔から登山で使っていたものです。ちょうどいいサイズだったので、解体ポーチとして使うことにしました。

防水性があるので、濡らしたくないものを収納したり、逆に濡れているものをいれるのにも使えます。袋としては割と高価なのですが、わたしは登山用品店でポイントがたまると、テキトーにドライサックを買ったりしてましたね。意外と便利なんですよ。

ザックにアレコレ収納するときも、荷物を小分けできるので、本当に便利。

 

全部取り出すと……

左上から時計回りに……ドライサック、土嚢袋2枚、ロープ6mちょい、ナイフ2本、衛生用品のポーチ

左上から時計回りに……ドライサック、土嚢袋2枚、ロープ6mちょい、ナイフ2本、衛生用品のポーチ

ドライサックの中身はこの通りです。

中身の細かい説明の前に、衛生用品(上写真の黒い網のポーチ)の中身もご紹介しますね。

左から……ポーチ、使い捨ての手袋、除菌ティッシュ、袋

左から……ポーチ、使い捨ての手袋、除菌ティッシュ、袋

 

興味がある人もいるかもしれないので、2本のナイフの写真も……

ナイフ作家、内田啓さんのリトルケーパー。

ナイフ作家、内田啓さんのリトルケーパー。

ナイフ作家、奈良定守さんのナイフ

大体、使い道は見れば分かると思いますが、ちょっと解体の流れに合わせて道具の使い道を書いていきます。

1.獲物を獲ったら、解体場所を決める

獲物を獲ったら、まず解体がしやすい場所まで身体を運びます。わたしは現地で解体をしているので、車までシカを運ぶことはしませんが、かといって、取った場所で必ず解体ができるとも限りません。

斜面だったり、足場が不安定だったり、人目に付く可能性がある場所は避けたいところです。また解体後に埋める残滓のことを考えると、最初から埋めやすい場所で解体をしたいですね。

そこで獲物を引きずって歩くことになります。ロープはそんなときに使います。ちょっとの移動なら足を持って引っ張ればいいのですが、長い距離ならロープが便利。

獲物を引くためだけなら、6mもロープはいらないのですが、なにかとあれば使い道もあるかな、と思って少し長めに持っています。今のところシカは寝かせて解体していますが、将来は吊して解体することにも挑戦したいと思っているので、そのときに使えるかな、なんて思ったりもしています(6mじゃ足りないと思うけど……)。

 

2.血を抜き、内臓を出す

まずは血を抜き、内臓を出していきます。当然、使い捨ての手袋をします。2セット携行しているのは予備です。ナイフを使うので穴が開くときは開きます。心の余裕として1セット余分に持ってると安心です。

使うナイフですが、今のところほとんど奈良定守さんのナイフ(ウッドハンドルの方)ですね。

とくに皮剥などはあの刃の丸みがあるとやりやすいです。ただ、肛門の処理は内田啓のナイフの方がやりやすいし、細かい作業をするときも内田啓さんのナイフの方が向いている気がします。まぁ、もちろんどちらか1つのナイフでもできるのでしょうけれど、予備という意味も込めて今はこれら2つを携行しています。

ナイフ好きでもあるので、大好きなこれらのナイフを使い倒してみたいという気持ちもあって、楽しみの1つとして、2つ持っていると言ってもいいでしょう。

 

3.持ち帰る肉はどんどんビニール袋に

現地では大雑把な解体しかしません。枝肉といって「モモ」とか「ウデ」といった(要は手足)に分けるだけです。

切り分けたらどんどんビニール袋に入れていきます。

ビニール袋にもちょっとこだわりがあります。なんでもいいのでしょうけれど、初めてのシカを獲ったとき、あまりに適当な袋を使ったら、穴が開いちゃって、少し苦労しました。

そこで、ホームセンターに行って、そこで売ってる1番厚い袋を購入。そんなにベラボーに分厚い袋ではないのですが、それでも前よりは強度もあり、安心感を持って肉を入れることができるようになりました。

 

4.節目節目にナイフを掃除

作業の合間、特に作業の種類が変わるタイミングでナイフを掃除します。

外で解体しているので、なかなか完璧な衛生管理はできないものの、やっぱり自分も含め、妻や親戚にも食べてもらうことになる肉です。できるだけ、衛生的な解体を心掛けたいと思っています。

そこで皮剥を終えた……、モモを切り離した……、のような作業の節目節目で除菌ティッシュでナイフをキレイにします。

 

5.持ち帰りは土嚢袋

さて、ビニール袋だけじゃ肉の持ち帰りは厳しいです。いくらちょっと厚手だからって、そんな強度はありませんからね。

そこで、ビニール袋の口を縛って、土嚢袋に入れます。

土嚢袋って、まさに土を入れるために使うわけで、強度はけっこうあります。肉ぐらいは楽勝です。

で、土嚢袋の口を縛って、ザックに括り付ければ持ち帰り準備完了。

わたしがつかっているザックは小さいものですが、外側にかなり拡張できる収納スペースが有り、ベルトで締めることもできます。

上の写真はメスジカほぼ1頭分の肉(ウデ1本、モモ2本、背ロース、心臓、肝臓)をザックに固定した状態です。

頭や毛皮を持ち帰ろうとすると、グッと増えますし、あばらなんかもかなり嵩張りますが、それらを諦めれば、これくらいの大きさにまで収まりますし、食べるという意味ではほぼほぼ余すことなく持ち帰っているつもりです。

 

今後考えたい改善点

——とまぁ、いまはこんな感じで解体から持ち帰りまでが完了します。

が、少し改善したいこともあったりしますので、それらもご紹介します。

 

改善1.骨盤を割って解体したい

今は骨盤は割らずに解体をしています。割らなくてもひとまずいいのですが、よりキレイに、衛生的に解体しようと思うと、骨盤を割って、肛門や腸の処理をした方がいい気がします。

しかしけっこう硬い骨なので、解体に使うナイフでガリガリやったら、すぐに刃が鈍っちゃいそう。

というわけで、次の猟からは試しにビクトリノックスを持っていって、そこに付いている小さなのこぎりで切り開いてみるつもりです。海外の解体動画を見ていると、大きなのこぎりを持っているようですが、少し時間をかければビクトリノックスでもいけるのでは? と期待している、というわけです。

 

改善2.あばらも持ち帰りたい

本当はあばら骨も持ち帰りたいと思っています。でも肉の量が少ないんですよね〜。煮込めばダシになるかな〜なんて思っているのですが、どうなんでしょうか?

全量ではなく、一部だけって手もあるので、これも「『改善1』で挙げたビクトリノックスののこぎりで切ってみようかな」なんて思っています。

 

改善3.吊して解体してみたい

これはすぐにやらないと思いますが、余裕が出てきたら、吊して解体するのも試してみたいです。

絶対衛生的だと思うし、楽だったりしないかな? という期待です。

しかし、じつは吊ろうって言っても、そんなに簡単じゃないんです。当然思い獲物を吊すわけで、かなりの重労働。倍力システムと言って滑車を使って楽に持ち上げる方法もありますが、当然滑車が重い……。荷物が増えるのはやっぱり嫌。

それに「獲物を吊すのに丁度良い枝」がどこにでもあるわけじゃありません。たとえば杉林じゃ、ちょっと厳しい……。

そんなわけで、今はやっていませんが、将来は検討したいですね。

改善4. ゲームバッグを導入してみたい

これは以前、ブログの記事にも書きましたね。

海外の狩猟の話題でよく取りあげられるゲームバッグというものについて

詳しくは記事を見てもらうとして、コレは海外でけっこう使われている獲物の肉を入れる専用の袋です。

いまはビニール袋に入れていますが、これだと当然肉が蒸れます。血や体液が出てくればビニール袋の中にたまります。やっぱり良くないですよね。

そこでこういった専用の袋を使ったらどうだろうか? と思っているんですけどね。日本では売ってないし、「高い送料を払って輸入するのもな」という気持ちがあり、まだ試せていません。

 

解体にこだわりはありますか?

みなさんの解体のこだわりを是非教えてください。

自分のやりかたや道具に反映させたいと思っています。

 

〜追記:2018年2月18日〜

肉の持ちかえりに関しては、大幅に方法を変更しました。詳しくはこちらをご覧ください。

参考:今考える最高の単独忍び猟での装備について

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