今なら無料の『ジビエビジネス入門』eラーニングを受講してみた
わたしが愛読しているブログのひとつ『吾輩はプアである』で、ジビエビジネス入門なるeラーニングが紹介されていました。
無料と聞いて、さっそく講座をすべて終わらせてきましたので、その感想と概要のご紹介です。
ジビエビジネス入門
地方創生カレッジが主催するeラーニング『ジビエビジネス入門』のご紹介です。この講座を知ったきっかけは『吾輩はプアである』のこちらの記事でした。
さっそく講座の内容を見てましょう。
ジビエビジネス入門
今、増えすぎた鹿や猪による農林業への食害が深刻で、個体数調整のための捕獲が全国で行われている。「害獣」と言われる彼らは、一方で魅力的な食材でもあり、ヨーロッパでは古くから貴族によって洗練されてきた「ジビエ料理」の食材である。しかし、捕獲から肉にするまでは、家畜のような明確なルールが確立されておらず、資源として活用したい地域では戸惑うことばかり。
少しずつ整備されてきたジビエマーケットの現状、衛生管理から流通、販売、調理のポイントまで、事例も交えて紹介する。目次
第1週(ユニット1):鳥獣被害の現状及びジビエ流通の条件と課題
第2週(ユニット2):食肉処理施設の運営と解体処理・加工・流通のポイント
第3週(ユニット3):事例紹介~愛知県奥三河、鹿児島県阿久根市、長野県富士見町の取組みから学ぶ~
第4週(ユニット4):食文化創造と地方創生(JR東日本によるジビエビジネスの展開/日本のジビエの行方)
ジビエビジネス入門|地方創生カレッジ
この講座の良いところはeラーニングだから自分のペースで、しかも自宅で受講できるということ。そして2017年7月末日までに申し込めば無料というのも嬉しいですね。
【お知らせ】野生鳥獣の捕獲から精肉加工、販売までの講座を動画で分かりやすく紹介する「ジビエビジネス入門講座」が公開中。視聴の際は、事前登録が必要ですが、7月末日申込分まで無料です。ご登録はお早めに!https://t.co/R2PqiLAPR8 pic.twitter.com/VUkocLTv6D
— 農林水産省 (@MAFF_JAPAN) June 8, 2017
こりゃわたしのためにあったような講座だ! というわけで、実際に受講し、試験も受けましたので、その感想や内容をご紹介します。
(実際の講座の内容はご自身で受講してください。あくまでまだ受講してない人向けに「こういう講座ですよ」とご紹介する意図で書いています)
始め方
このeラーニングの受講はとっても簡単。ほとんど頭は使いませんでした。
こちらのページ下部にある “受講する” というボタンをクリックすると、gaccoというeラーニングを運営するサイトに飛びます。まだアカウントを作っていない人はこちらでアカウントを作ることになりますが、とにかく難しいことは何もありません。
講座のボリューム
「興味あるけど、あんまり膨大なボリュームの講座だったら辛いな」
なんて思う人もいると思います。講座の概要を見ると「学習期間4週間」と書いてありますが、実際のところ、わたしは2日ですべて終えました。それも2日丸々費やしたのではなく、空いた時間でうまく終わらせちゃうことができました。
4週間と書いてありますが、これは便宜上、週に数時間をあてれば終わる量、ということを意味しており、集中してやれば結構あっという間です。
講座は第1週、第2週〜第4週と分かれており、その中に3〜10コくらいの動画が入っています。1つの動画は2分から10分強まで。平均すれば4〜5分でしょう。
たとえば第1週には9個の動画があり、合計しても30分にも満たないくらいです。各週の最後に試験がありますが、問題は5〜6問の選択形式。1週間分の講座と試験を合計しても1時間はかかりません。
4週間分とありますが、実質4時間とかからず終わるボリュームです。
内容
「ジビエビジネスの川上から川下まで」を広く浅くカバーした内容になっています。この場合の川上とは猟師、川中は食肉処理施設・流通、川下は小売・飲食・消費者を指します。
これまでちょっとでもジビエビジネスに興味を持ったことがあり、ネットでリサーチしたり、本を読んだことがある人なら、大体知っている内容だとは思いますが、たとえば「猟には興味があって、あれこれ見てきたけど、食肉処理施設ってよく分からない」とか「結局ジビエってどういう所で売られてるの?」みたいに、自分のなかで欠けている知識がある人は、それをゆるく補う良い機会だと思いますよ。
また食肉処理施設の実例、小売りでの販売事例を見ることもできるので、「知識としては知ってるけど、現場はどうなってんの?」という疑問も少しは解消するかと思います。
ただ、あくまで入門編です。深い内容を期待するのは見当違いでしょう。
たとえば猟師が獲物を捕らえる部分も紹介されていますが、箱罠・くくり罠・銃猟の様子を各2〜3分で紹介している程度。まったく猟師について知らない人は「へぇ〜罠ってこんな感じか〜」と思うでしょうけど、逆に言えばその程度です。
繰り返しますが、ジビエビジネスの川上から川下までをザッと見渡す講座だと思いましょう。
修了証
ちなみにすべての講座を終えて、修了条件を満たした人は修了証をもらうことができるそうです(PDF)。
■修了条件について
修了条件を満たした方には本講座の修了証を発行します。【修了条件】得点率60%以上
・課題提出締切日:2017年7月6日(木)23時59分
・修了証は、マイページにPDFファイル(ダウンロード形式)にて発行します。
講座ページの「お知らせ」より
7月6日までに講座を終え、試験を終えればいいというわけです。わたしはすでに終えました。点数もその場で分かります。ちゃんと修了条件を満たしましたので、修了証をもらえます。
この修了証を持っていても、メリットがあるのか分かりませんが、まぁ、せっかく受けましたし、もらっておきます。
自家消費と、ビジネスの違いを実感
最後になりますが、この講座を受けて1番大きな気付きは、「自家消費とビジネスの違い」ですね。
もちろん知識としては分かっていました。自分で獲って家族で食べる行為と、それを人に売る行為は似て非なるもの。だけど、具体的にどう違うのでしょうか?
衛生基準?
もちろんそう。まったくレベルの違う衛生基準が求められます。でもそれだけではありません。たとえば解体方法・個体管理方法・トレーサビリティの統一基準も重要です。
「コッチの処理場とアッチの処理場ではまったく違う基準で業務が進んでいる」となると、処理場間での連携ができません。講座の中でもチラッと出てくる話題ですが、大手企業から大規模な発注があり、自分の処理場だけでは供給できないとき、周辺の別の処理場と連携して、受注に応えるということも可能ですが、お互いの肉の扱いが異なるとそれもできません。
また、ハンターとしての視点で見たとき、「いかにうまい肉を届けるか?」を常に意識する必要があることもわかります。
まぁ、わたしがジビエビジネスに参入しようというわけではないんですが、自分が行う行為の周辺でこういった取り組みがあることを知っているのはおもしろいですよ。
もう少し踏み込んだ知識も知りたくなりました。
興味がある人はぜひ受講してみてください。
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