遭難事故から学ぶ:山には必ずGPSを携帯すべき理由とスマホGPSのこと

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秩父で遭難した方が救助されたというニュースがありました。スムーズな救助に結びついたのはスマホに入れていたGPSアプリ。

わたしもGPSを利用していますが、あくまで「便利だから使っている」というスタンスでした。でも、今日はあえて「山に入る人は、全員必ず持って行くべき」と断言します。

遭難のニュース

こんなニュースがありました。

1週間も山で遭難動けぬ男性、釣り人2人が救助 釣った魚で食事、コーヒー飲ませ一緒に野宿 県警が表彰

このニュースは山で遭難した男性を助けた釣り人を表彰するものです。じつはこの救助した釣り人は自身のブログで当時の状況を記録しています。

秩父源流で遭難者を発見! 一緒に野宿翌日ヘリコプターで救助

大変興味深い記事です。ぜひ読んでみてください。

GPSが助けるのは遭難者だけじゃない

救助要請があってから、実際の救助まで大変スムーズに事が運んだそうです。ニュース記事を見てみましょう。

同署地域課の坂田浩課長は「登山届が提出されていなかったが、場所を的確に教えてくれたおかげですぐに救助できた」と語った。

1週間も山で遭難動けぬ男性、釣り人2人が救助 釣った魚で食事、コーヒー飲ませ一緒に野宿 県警が表彰

なぜニュース記事ではっきり書かないのか理解できませんが、このとき、「場所を的確に」教えることができたのは、釣り人がスマホにGPSアプリを入れていたおかげでした(ジオグラフィカを使っていると、ブログ記事に書いてあります)。つまり、スマホにGPSアプリがあったから的確に場所を伝えることができた、というわけです。

救助という行為はそれ自体が危険なものです。救助で事故が起こることも当然あります。それを踏まえて考えると、今回GPSがあったおかげで、救助隊を不要な危険にさらすことなく、短時間&最低限の労力で助けることができた、と言えます。

つまり、GPSを持って山に入ることは、自分自身を助けるだけではなく、救助隊を助けることにも繋がるということです。

このことはぜひ心にとめておくべき点だと思います。

スマホのGPSの効果

わたしはGPSとして、ガーミンのeTrex30xを使っています。

これ自体はとってもいい商品で、オススメできるものです。

使ってみたらけっこうな安心感を与えてくれたetrex30XGPS)のこと

GPSがあると猟場歩きも捗ると実感しました

しかし、今日は「山に入る人は必ず持って行くべき」という趣旨で書いているので、あえて言います。「スマホがあるなら、そこにGPSアプリは入れておこう!」と。それこそ専用機を持っていても、です。

個人的には専用機の強みっていうのはやっぱりあります。しかし安いものじゃないし、あくまで「遭難したときのため」と割り切るのであれば、そのお金が惜しいと思うのもわかる。それでいいです。なぜならスマホのGPSアプリは極めて安価or無料ですから。入れない理由がありません。

わたしも専用機を持っていながら、スマホにもジオグラフィカというGPSアプリを入れています。そして使う事も多いです。

スマホのGPSに関して知っておくべきことを軽くまとめておきますね。

精度は専用機と変わらない

なんだか専用機とアプリがあると聞くと、「アプリって精度が悪いんでしょ?」と思いますよね。しかし、一部の高級な専用機ならばともかく、多くの人が使うモデルであれば、スマホと同程度の精度です。

なぜならGPSを取得する衛星が同じですから。

(これはスマホにもよるのかな? 専門家ではないので分かりませんが、少なくとも山の中でジオグラフィカを起動して、「精度がおかしい」と思うことはありませんよ)

バッテリー、持たないでしょ

これも一概にそうとは言えません。

これはいろんな考え方があると思います。まず、事実として読んでおくべきなのは、この投稿。ジオグラフィカの開発者によるバッテリーについての考察です。

大事な部分を引用しておきますね

■消費電力の例

iPhone6plusで機内モードにしてトラックログを記録した場合で、1時間に3.5%消費。100%からなら28時間保つ計算。iPhone6換算で5.7%/h、17時間。iPhone5s換算で6.6%/h、15時間です。

どうでしょう? 今どきのモデルを使っているのであれば、十分日帰り〜1泊の登山に耐えられることが分かると思います。ただし大事なことは「機内モード」にしていること。そして他のアプリをガリガリ使っていないことです。

たとえば、機内モードにすることなく、ちょくちょくTwitterを立ち上げて呟いていれば、あるいは写真・動画を撮るためにスマホを使っていたなら、当然バッテリーの減りは早くなりますね。

スマホはいろんなことができるので、活用すればするほどバッテリーに負荷がかかるわけです。でもこれだって、解決策は簡単です。数千円で買える予備バッテリーを買えばいい。それだけでいいんです。

あるいはスマホはGPS用と割り切って、登山中はあまり使わないようにしてもいい。とにかくバッテリーに関してはそれほど悲観的になる必要はありません。

使い方なんてほとんど知らなくてもいい

これはちょっと極論なのは分かっています。実際はGPSだって使い方をよく知っていたほうがより良いに決まってる。

だけど、この際だからはっきり書きます。なーんにも知らなくても、とにかく立ち上げれば現在地が分かります。普段は紙の地図だけで歩いている人も、もしも迷子になったなら、スマホのGPSを立ち上げて、現在地を見ればいい。それだけでかなりの遭難は防げます。

無料です、無料

ジオグラフィカの開発者がこんなことを書いています。

起動回数や試用期間に制限を入れればきっと課金率も上がると思うのですが、山で迷っていざ起動したら『お試し期間が終了したので課金してください』って言われても困るかと思い、その様な制限にはしてありません。道迷い遭難を減らしたいという理念に反しますから。

Facebookにて

つまり、無料版でもひとまず使えるようになっているというわけです。無料版の制限については上記リンク先をご覧いただきたいのですが、正直、わたしは無料で使っていましたか問題ありませんでした。

※いまは課金してます。それくらい活用してるつてことです。

無料で使う事を推奨しているわけではありませんが、インストールしない理由はないのだ、ということは良く理解しておきましょ。

遭難を減らすために

もしご家族に山遊びをする人がいて、GPSを持っていないなら「これからはGPSアプリは入れておいて! GPSなしで山に行っちゃダメ」くらい言ってもいい気がします。

たとえばジオグラフィカは有料版も1000円。下手すりゃ1000円で命が助かるかもしれないんです。

よく「遭難対策」とか「サバイバルグッズ」などといった名目で、山の中で生き抜くアイテムをアレコレ用意する人がいます。釣り糸・釣り針とか、予備のナイフとか、そういうの。それはそれでいいのですが、よっぽどGPSの方が対策として有効です(さらにいえば、GPSに加えて、アマチュア無線機を持っていれば、さらに有効かもしれません)。

最初に書いたとおり、救助隊に対する負荷のかかり方がぜんぜん違ってきます。正直、山岳保険も「GPSを持っているかどうか」で差をつけていいんじゃないか、と思うほどです。

ハンターがオレンジベストを着ることが強く推奨されているように、山に行く人はGPSを持つことも義務に近い感覚で理解されてもいい気がしています。

——遭難事故が減りますように。

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コメント

  1. より:

    あなたは職業猟師さんですか?
    それとも無職?
    平日昼間でも山や狩猟の事を頻繁に
    ツイートしていますね
    普通のサラリーマンでは
    なかなか出来ない事なので
    毎日毎日、好きな事だけ思っていられるのって良いですね。
    憧れます

    1. yamakuji より:

      そうですね。自営業なので生活リズムは会社員の頃とは違います(昔は会社員でした)。
      平日の昼間は時間があっても、休日祝日に仕事になることも多いですし、労働時間で言えば長くなりがちです。

      でも隙間時間は多いし、好きなことがたくさんできる環境なのでありがたいです。
      とはいえ、収入が安定してた会社員の頃が懐かしく思います。それもこれも自分の選んだこと。受け入れないといけませんね。

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