単独猟にザックを背負って行くか問題

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単独猟でザックを背負って行くかどうか。わたしはこれを大きなテーマだと思って、前猟期は散々頭を悩ませました。

自分にとっての一応の答えは出ているので、その話を書いてみます。

あくまで1つの考え方として紹介しているので、これを読んで「おれはどうかな?」と考えてくださいね。

 

結論、ザックは背負わない

わたしは全猟の最初はザックを背負っていました。でも、最終的にはザックを使うのをやめました。

それが結論です。

そこに至った経緯を——

 

 1.最初は小さめのザックを背負った

最初はこんな小さめザックを背負っていました。

これはこれでうまくいっていました。獲物が獲れるまでは……

上の写真は獲物を現地で解体して、ザックに積み込んだ様子です。ちなみに肉は半分しか入っていません。残りの半分は土嚢袋に入れて、手で持って下山しました。

手で持って下山って本当に辛いです。片手が埋まるので危ないし、片手で持つには重いんです。

獲物を引きずって下山するなら小さなザックでいいし、スタイルとして「おいしい部位だけ取って帰る」というならば、やっぱりこれで問題ないと思います。わたしはできるだけ全部持って帰るタイプなので、ちょっと困ってしまったというわけ。

 

じゃあ大きなザックは……?

大きなザックも試してみました。これはこれでありなんです。

その代わり、「大きなザックを背負って、荷物はスカスカにしておく」というのが大前提です。

パンパンに荷物を持って行ってしまったら、肉を入れるスペースがありませんからね。

ただ、個人的には「大きなザックは邪魔!」ということですぐ嫌になってしまいました。なにしろ、大きなザックって肩ひももしっかりしてて、鉄砲を構えるときに邪魔に感じるし、腰ベルトもごついので、ベルト装備と干渉してしまうんです。

 

ちなみに、選択肢として、肉を積み込めるように設計されているザックというのもあります。こういう狩猟用ザックについてはガンズ&シューティング誌 Vol.14で紹介させて頂いたので、興味があればそちらをご覧ください。

ザックによってはプローンで撃つために工夫されていたりして、なかなか見ているだけでおもしろかったりするんですよ。

ただ私個人的にはザックの大きさもさることながら、荷物をどんどん減らして軽量化したくなってしまいまして、「ザックをやめよう!」と決心するに至りました。

 

ザックなしで

ザックを無くすと、もちろん収納力は激減します。

たとえば暖かいお昼ごはんを食べるためのストーブ系の荷物は全部なくし、おにぎりだけにしました。

ファーストエイドキット的なものもグッと絞り、自分が納得できる最低限の内容に。

防寒着などを沢山は持って行けないので、基本は着ているものだけです。

雨具は上下セパレートではなく、ポンチョ1つに。

——みたいにして、荷物を減らし、すべて腰装備のみでまとめました。

 

良い写真がないのですが、もちろん腰回りはすこしばかり嵩張りましたが、肩に掛かる荷物はなくなりすっきりしましたね。

 

獲物の持ち帰りは?

ザックがなくなると獲物の持ち帰りは問題になります。で、わたしは過去ご紹介したように、ダッフルバッグを狩猟ベストに結びつけて、それに積んで背負うようになりました。

参考:今考える最高の単独忍び猟での装備について

 

ザックで悩むのって、登山から入ったからかも

私は山遊びは登山から入りました。

登山の世界ではザックを背負わないって言う選択肢はないんですよね。聞いたことないです。

だから「山で猟をやる」と想像すると、ザックを背負うのが当たり前だと思っていた節があります。

でも、登山を通らず、最初から狩猟目的で山に行くようになった人は、この思い込みがないからか、最初からザックを背負わない人もいるような気がします。

特に巻狩だとザックいらないし、あえて持つとしても小さなリュックサックに小物を入れていくくらいでしょう。

 

べつにザックがないのが正しいわけではなく、今季から始める人が自分の装備を考える材料になれば良いな、と思っています。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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