映画『ビヨンド・ザ・エッジ』意外と珍しい? エベレスト登頂の映画

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純度100%の冒険だった、エベレスト初登頂の様子を、当時の映像も交えながら見ることができるのが、この『ビヨンド・ザ・エッジ』です。

登山とかが好きなら楽しめること間違いなし。

※ 実際の話ですし、有名な話なので、ネタバレ気にせず書いています。何も知らずに見たい人は、まず映画をご覧になった方が良いかもしれません。

『ビヨンド・ザ・エッジ』

まずはあらすじを見ていきましょう。

1953年、世界最高峰の山エベレスト初登頂の快挙をイギリス遠征隊が狙っていた。その中にはニュージーランド人のエドモンド・ヒラリーと、シェルパのテンジン・ノルゲイもいたが、第1次アタック隊には別のイギリス人登山家が選ばれ、二人は第2アタック隊に選ばれてしまう。しかし、第1次アタック隊が体力と酸素不足により登頂を断念。エベレスト初登頂の名誉が二人に託された―。

ビヨンド・ザ・エッジ歴史を変えたエベレスト初登頂(字幕版)

ひと言で言えば “エベレスト初登頂ドキュメンタリー” です。当時の実際の映像、写真、インタビューに再現VTRをおり交ぜながら進んでいきます。

これが、おっもしろい!!

正直な話、エベレストとか、高い山に登る話は圧倒的に遭難をテーマにしたものが多いんです。少なくとも私が見ている限りは……。でも、この『ビヨンド・ザ・エッジ』は違います。きっちり登頂します。

すごい人間ドラマがある

もちろん、あれだけの山に登るわけですし、なにより未踏峰です。まだ、だーれも登ったことがない山。この時点で12の登山隊がチャレンジし、誰も登れていないし、死んだ人もいるわけです。

(このイギリス隊に先立って、マロリーという登山家が頂上アタック中に挑戦していますが、連絡が途絶え、登れたのか、登れていないのか、今でも判明しておりません。それは、また別のお話)

登るだけでも大きなドラマになるのは当然ですが、登場人物の人間ドラマがまた見物なんですね〜。

あらすじをよく見てください。この遠征隊はイギリスの遠征隊です。しかし、登頂したのはニュージーランド人とシェルパのふたり。イギリス人ではないのです。

もちろん、イギリス遠征隊はイギリス人に登らせようとしました。第1次アタック隊はイギリス人登山家のチャールズ・エバンスが選ばれています。しかし彼らは失敗。かなりいいところまでいくんです。まだその時点では誰も到達したことがない南峰と呼ばれる世界で2番目に高い地点にまで到達します。その標高は8749m。エベレストの頂上は8848m。標高だけで言えば、あと99m。距離でいえば130m。そこまで行って、酸素不足で撤退するのです。

そのチャールズ・エバンスらが降りてきたとき、エドモンド・ヒラリーは第1次アタック隊に駆け寄ります。当然「大丈夫か!?」という心配する意図もあったのでしょう。しかし、もう1つ意図があったのではないか、と言われています。

「第2次アタック隊にチャンスがあるか……?」

エベレスト南峰はまだ人類が見たことがない場所です。もしかしたら、なにか大きな問題があって、現在の装備じゃ登れないような難所があるかもしれません。また、8000m以上の高度に行ったとき、人間の身体がどういう反応をするのかも分かっていませんでした。越えようのない問題があったのかもしれない……。

そういうことを確認したかったのかな、と思います。

原因が酸素ボンベ不足と聞いて、ヒラリーは第2次アタック隊のチャンスを確信。そして、迫り来るモンスーンの季節を前に登頂に向けて登り始めるのです。

難所は、あった。

ヒラリーは南峰を越え、切り立った崖にぶつかります。エベレスト最後の難所であり、現在ではヒラリーステップと呼ばれる場所です。

このヒラリーステップを前に、ヒラリーはテンジンに「行けるかな?」と相談します。テンジンは「難しいけど、あなたが行くというなら行きます」と答えるのです。そして最後の難所に挑みます。まだ誰も越えたことがない難所であるばかり、誰も触ったこともない場所です。

現在では登山シーズンになるとロープが張られ、みんなそれを辿って登ります。またネパール政府がハシゴの設置を検討しているというニュースもありました。それだけ難しい難所ですが、ヒラリーらは二人だけで登りきります。

強靱な精神力の持ち主なんだろうな、と思います。

最後の冒険的登山

現代では登山はスポーツ的な行為として考えられていると思います。登り方や装備品も研究され、「こうすれば素人でも登れる」という域にまで、登山という行為は整理されています。

でもこのエベレスト登頂は確実に冒険でした。登り方も分からない。装備品も確信がない。事実、このイギリス遠征隊の第1次アタック隊と第2次アタック隊とでは酸素ボンベの種類も違いました。どちらが良いか分からなかったのだろうと思います。

このエベレスト登頂のあともK2などの、2番目3番目の山も登頂されていきます。この登頂の歴史はそのまま冒険がゆるやかにスポーツに変わっていく歴史だと思います。

今でも登山の中に冒険的要素はたっぷりとあるし、そもそもスポーツになったからといって、その行為が安っぽく見られるわけではありません。しかし生粋の、純度100%の “冒険” だった登山はやはり、このエベレスト初登頂にあったんじゃないか、と思うのです。

その冒険的登山をこうして当時の映像も交えてみることができるって凄いことですよ。登山に興味がある人はぜひ見てほしい映画です。

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