山道具の断捨離とそれで思いだした制限が生み出すおもしろさ

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最近、意識して山道具を断捨離しています。

この「山道具の断捨離のプロセス」と「そこで思いだした制限が生み出すおもしろさ」をお話してみたいと思います。

第1段:山道具の断捨離

ぼくも登山・キャンプ・釣り・狩猟といろいろやってきて、かれこれ15〜6年になります。当然のように山道具も増えてきました。

「これもあったら便利そうだな」
「こんなのがあったら楽しいだろうな」
「これかっこいいな」

そんな思いで買い足してきた山道具たちが結構たくさんあります。

最近、狩猟部屋とぼくが呼んでいる山道具・狩猟道具を収納している部屋を整理していて「全然使ってない道具が多いな」ということに気が付き、それがちょっと重荷に思えてきました。

使いもしない道具を後生大事に抱え込んでいるのも考えものだと思い、思い切って直近1年くらいを目安に使っていないものを断捨離していきました。

※ここでいう断捨離は捨てたり売ったりしたものもありますが、多くは「断捨離箱」という名の段ボールに入れただけだったりします。断捨離箱に封印して、来年辺りまで開けることがなければ手放そうかと思っています。こういうクッションを挟むことで思い切って断捨離ができています。

大きな断捨離箱。
こちらは狩猟部屋の中にある引き出し。部屋の中で見つけた「これいらね!」ってものはとりあえずここに放り込んで、あとで別室の断捨離箱に移動する。

ここまでが断捨離の1段階目でした。

しかしここまでで終わらず断捨離第2弾が始まりました。

 

ぼくのアウトドア・狩猟活動の拠点となる部屋です。ここで道具のメンテナンスやMYOG/DIYを行います。

第2弾:さらなる山道具の断捨離

断捨離第1段でかなり道具は減りましたが、それでも意外と残ったものは多かったように思います。

「ここ1年くらいで使ったもの」

というイメージで取捨選択していきましたが、道具によっては気分で使い分けているものもあり、「必然性はないけど一応は使ったことがある」みたいなものもあったんです。とくにナイフとかクッカーにそういうものが多かったかな。

たとえば同じような形状・サイズのナイフが2本あれば、それぞれを気分で使ったりします。でも、本当に必要なのはどちらか1本なんですよね。

そこでこういう「気分で使い分けていたもの」を断捨離し始めました。

さらに、道具を見ていくと「あれば便利だけど、なくてもいいもの」ってのもあるようです。そういうものも少しずつ減らしています。

 

ネパールの山の中。アンナプルナ山脈の周りを周回するトレッキングルートのどこか。

思い出すのは海外を放浪してたバックパッカー時代

2年4ヶ月かけてバックパックを背負って旅をしていたことがあります。

必ずしもアウトドア的な活動ではないんですが、バックパック1つに入るものだけで行動を続けるという意味では登山などのアウトドア活動と通ずる部分が多いです。

普通の登山では家というベースキャンプがあり、そこで「その日必要なもの」を選んでバックパックに詰めていくわけです。

一方、こうやって長く旅をしているときは「ベースキャンプ」になるものがありません。昨日使っていたものを今日も明日も使う事になります。もちろん途中で買い足すものもありますが、バックパックに入らないなら、代わりになにかを手放す必要があります。

だから常にベストな道具を使えるわけじゃないんです。

寒くなったからと防寒着を追加することも叶わないから、雨具なんかを着込んで耐えるわけです。クッカーも1つしかなかったから、なんでもそれで作るしかありません。それで作れないなら諦めれるしかない。

常に最適な道具を使うのではなくて、ある程度の妥協の中で、その範囲内でできることをやる。これはこれでなかなかおもしろいもんなんですよ。

断捨離を進める中で、このおもしろさを思い出しましたね。

 

削りに削ったナイフ5本。

でも味気ないレベルにまで減らしたいわけじゃない

ここまで書くとすごいストイックに荷物を減らしてるように思われるかもしれないけど、まぁそこまでじゃないです。

好きで使っているものを、心を痛めてまで手放す必要はないですからね。べつに空っぽの部屋に暮らすミニマリストになる必要はないですから。ただ思い出補正のせいで、大して使う必要もないのに抱え込んでいるものはどんどん減らしています。いまはその道の途中です。

たとえばクッカーの中でもフライパン的なものはもう持っていません。いらないと判断しました。

断捨離して残ったクッカー。左からスノピ450mlマグ、戦闘飯ごう2型、ユニフレーム山クッカー、トランギアのケトル。

 

ナイフも5本にまで減らしました。釣り・狩猟・里山散策・登山で使い分けていますが、さらに減らせるかもしれないと思っています。

断捨離して残った5本のナイフ。左からナガサ6寸、内田啓氏のナイフ、モーラクラシック、内田啓氏のカスタムナイフ、ガーバーのフォールディングナイフ。

 

ぼくはエクストリームなミニマリズムに興味はありませんが、ミニマリズム的な嗜好が少しある気もします。

「持っているものはどれもこれも大好きなもの」っていうのが好きです。

一時期は沢山の道具を持っていることに喜びを感じていた気がしますが、いまは減らしたい気分。そのうちまた変わるのかな。変わるなら変わるでヨシ。いつも今の自分の理想を追求してきたいだけのことです。

 

「年内はアウトドア・狩猟道具を増やさないこと」を今年の目標にします。

消耗品は例外ですし、よっぽど壊れるものがあれば仕方がないですが、できるだけ増やさないようにやっていきたいですね。パートナーとして一緒に考えて作っている(作ってもらっている)ギアもあるので、それらは今後も増えるものもあるでしょう。それ以外は今持っているもので工夫していきます。

これってアウトドア系のブロガーとしては異例の宣言かな、と思ったり……。道具を増やして、それをレビューしてっていうのは記事としては定番だし、じつはPVを得やすい方法なので。

まぁ、今後ぜったい増やさない、と言っているわけじゃないので、あくまで短期的なお話です。そうやって自分を縛ることで得られることもあるんじゃないか、と期待しているだけです。

 

道具を増やさないおもしろさもあるんじゃないかな。

どうだろうね。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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