SOTOストームブレイカーを買ったので、燃費計算し、運用を考えてみる
久しぶりに新しいアウトドア用のストーブを買った。SOTOのストームブレイカーだ。
新しいストーブを買ったときは必ず運用前にやっておくべきことがある。それが燃費の計算。ストームブレイカーを使って、実験しつつ、運用を考えてみたい。
『SOTO ストームブレイカー(SOD-372)』
購入したのはSOTO製のストームブレイカー。名前が示すとおり、風に強いタイプのストーブであり、ガソリンとガスを兼用できるのも大きな特徴になっている。
この商品のスペックなどは上記のAmazonページで見ていただくか、こちらの公式ページでご覧頂くのがいいだろう。また、箱開け的なざっくりしたレビューも、いろんなサイトがやっているので省く。この記事の最後に、実際に使ってみた感想だけは羅列しておく。
このストーブを選んだのは、なんと言っても寒冷地に強いガソリン燃料を使えることと、風に強いこと。また、燃焼音が小さいらしいのもおまけで期待している。
新しいストーブを手にしたら必ずやること
どんなストーブであれ、山で使うストーブを手に入れたら、必ずやるべきことがある。ざっくり言えば2つ。
- 燃費のチェック
- 容器の重さ(空と満タン)をチェック
これはカタログとかではなく、ぜったいに自分で実験してチェックする。
まず燃費のチェックは自分が使うシチュエーションを想定した燃費を確認する。湯沸かしをするのか、米を炊くのか、煮込み料理をするのか……などなど、使い方によって変わってくる。また使うコッヘルによっても変わってくるし、気温などの要因も大きい。できるだけ自分が実際に使う場面を想定して実験することが重要だ。
湯沸かしメインなら「お湯を沸かすのに使う燃料」を、米を炊くなら「米を炊くのに使う燃料」を調べる。当たり前だね。
次に燃料を入れる容器の重さをチェック。燃料用のボトルを買えば「○○リットル」というスペックは書いてあるだろうけど、容量で把握していても使いにくい。燃料って注ぎ足していくので、「いま何リットル入っているか?」が分かりにくい。だから空と満タン時の重さを量って把握しておく。
燃料ボトルの重さを量るだけで「今どれくらい入っているか?」がわかる。
実際にやってみる
お湯を沸かしてみる。
【前提】
ボトル:400mlのボトル(仕様上、このボトルの満量は280ml)
外気温:4度(時々突風が吹く野外)
水の量:300ml
火力:最大
結果 → 沸騰するまでに2分45秒(早い!)
状態 | ボトル重量 |
ボトル 空 | 107g |
ボトル 満タン時(280ml) | 308g |
ボトル 沸騰後 | 292g |
つまり、300mlの水を沸かすのに16gを使用した計算。この結果から、いくつかの結論を導いてみる。
Q. お湯を沸かすのに使う燃料の量
A. 22.4ml
Q. 満量(280ml)のボトルで何回お湯(300ml)を沸かせるか?
A. 12.5回
Q. 何時間燃焼できるか?
A. 33分 (ただし、着火時に無駄になる燃料も多いため、実際にはもっと長く燃焼するはず。たとえば着火で40秒の暖気が必要だったことを加味すると、40分は燃焼するはず)
※カタログ値では280mlの燃料で55分の燃焼が可能らしい。カタログに火の強さが書いていないので、なんとも言えない。中火で使えば55分くらいは使えると想像。
つまり、運用を考えると……
日帰り山行で、2度のお茶休憩と昼食(+コーヒー)を作るとして——
お茶休憩 → 22.4ml
昼食 → 44.8ml
合計: 22.4 x 2 + 44.8 = 89.6ml
ということで、予備を含めても100mlあれば十分。気温がもっと下がっていくと、湯沸かしに時間がかかるので、念には念を入れて140mlくらいあれば安心。140mlは約100gなので、その程度の燃料で1日遊べる。
ちなみに白ガソリンを普通に買うと4リットルで3000円程度であることを考えると、100mlは75円。悪くないでしょ?
『ストームブレイカー』ファーストインプレッション
箱開け的なレビューはしないと書いたけど、実際に着火してみて気づいたことを羅列してみる。
◎ マニュアルを読むと使い方が複雑に見えるが、実際には1度やればわかる。簡単。
◎ ポンプは最初に70回程度必要とのことだが、あまり苦労を感じなかったし、実際にはもうちょい少なくても大丈夫。
◎ 着火後に追加でポンピングが必要だが、それは何十回も必要ない。10回くらい?
◎ 燃焼音が静かでびっくり!(スベア123Rと比べて)
◎ 火力強いな〜(スベア123Rと比べて)
◎ 風に強い! たびたび吹く突風も気にならなかった。
◎ 結構コンパクト
× ただし、暖気では風に流されてしまう。身体で遮るなどの工夫が必要。
× 燃料ボトルと繋ぐケーブルの抜き差しがグローブをしていると難しい。
あんまり不満はないかな。とても満足している。
ちなみにここで計算した燃費などは、実際に山で使いながら補正していく必要があることは追記しておく。標高・気温などで変わってくるから。下山したあとでボトルの重さを量ればいろんなことがわかる。
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