初猟期を終えて思う大物猟に必要な車について

最終更新日

わたしは猟期前にジムニーを譲り受けました。恵まれていましたね。

これから猟を始める人の中には「車を持ってない」とか「町乗り用の車しかないよ」といった人も多いでしょう。

そこで、わたしなりに “大物猟に必要な車” についてあれこれ考えてみたいと思います。

大物猟に求められる機能・仕様

じつは猟期前に書いたこの記事から考えは変わっていません。

参考:勝手に狩猟車談義:狩猟用に使う車について思うことをツラツラ……

詳細は記事を読んでもらうとして、ココであげた「狩猟車に求められること」は——

  1. できたら4駆がいいかな
  2. 軽トラのように荷台が外の車が最強だけど、条件によってはその限りではない
  3. 小さくて小回りが効く車がいい
  4. 安いこと
  5. 収納力大事
  6. トラブル回避力

ってな感じ。基本的にはこの通りだと思いますが、もっと具体的な実感を持つことができたので、内容は重複しますが、今の言葉で説明させてください。

 

1.四駆について

行く場所に寄るんです。実はわたしが行く場所ではまったく不要です。比較的整備された林道が多いんです。

一方で極めて稀に出猟する場所で、四駆がないと不安な場所もあります。

というわけで、「四駆でなければアウト」とはまったく思いません。二駆しか持っていないなら、二駆で行けるところに行けば良いだけです。

(ただし巻狩だと自分で行く場所を選べないので、自分が行く猟場を知っておく必要があります。猟隊の先輩に訊きましょう)

 

2.荷台について

わたしは単独猟がメインで、現地解体派です。

枝肉を背負って下山し、車に戻ったら保冷剤が入ったクーラーボックスに肉を詰めて帰宅します。

獲物をそのまま積載するわけではありませんので、ダニやノミは気になりません。もちろん狩猟ベストなどの装備類は汚れていますが、それらは荷台に用意してあるプラケースにまとめて入れるので、車内が汚れることはありません。

というわけで、わたしのようなスタイルですと、軽トラのように外に荷台がある車が必須だと思いません。

ただ、もし獲物をそのまま車に積載するつもりの人は軽トラやデッキバンのようなタイプの車が理想でしょうね。

獲物に付いているダニ・ノミを舐めちゃいけません。車の中がダニだらけになったらキツいですよ。

 

3.小さいことと、小回りが効くことは正義

これ重要。狭い林道の中で対向車とすれ違うとき、お互い小さければ楽ちんです。

同じように、細い林道で方向転換したいときに小回りが効けば簡単。ノーストレスです。

この点、わたしはジムニーなのでとっても快適。大きな車なら考えられないような場所で方向転換ができます。

 

4.安いこと

狩猟車は安い方がいいですよ。

小傷を恐れて、ストレスを感じながら林道を走っても苦痛しかありません。高い高性能な車よりも、安い車をガンガン乗るのがいいです。

もちろんここでいう高い・安いは主観的なもんです。すごいお金持ちなら1千万の車を安いと感じるでしょう。それならその車でいいかと。

 

5.収納力は工夫の余地あり

ジムニーはそれほど収納力はありません。まぁ、軽の車に過剰な積載力を期待するのは酷ってもんです。

でも、わたしの場合、車に積んでおくのは

  1. その日使う装備品
  2. 肉を持ちかえるクーラーボックス
  3. 装備の消耗品の予備

くらいのもんです。ジムニーでまったく問題ありません。いつか犬を飼いたい気持ちがあるので、心の中で、犬を連れて出猟する様子を想像してみたこともありますが、たぶん問題ない。

 

6.トラブル回避力

これも四駆の話題と一緒で、自分が行く場所次第です。

わたしが行く場所はとにかく楽ちんな猟場なので、トラブルなんて起きないです。

不安も感じない。だからトラブル回避なんて事はほとんど意識することがありませんでした。

これも行く場所によっては気になると思います。

 

持ってないなら安い車、持っているならその車で

これから猟を始めるならば、あれこれ妄想して急いで車を買うよりも、今持っている車で行くことを考えた方がいいと思います。

もちろん今乗っているのがギリギリまで車高を下げたスポーツカーならちょっと問題ありですが。

並の車なら猟はできます。汚したくないならブルーシートとかをうまく駆使して、キレイに使うことはできます。気を使えばいいだけ。

 

もし今車を持っていないなら、安い車を買うことをオススメします。

洒落っ気出して高い車を買っても、「狩猟車に求めること」が分かっていない状態だと失敗しちゃいそう。

 

「なにがオススメですか?」と聞かれれば、ありきたりな意見ですが——

  • 軽トラ
  • 軽バン・デッキバン
  • ジムニー・パジェロミニ

あたりから、自分に合うものを選べば大きな失敗はないかと。

 

また「最初は先輩ハンターに乗せてもらって……」という考えの人もいると思います。それを快く思ってくれる仲間がいるならそれでもいいと思います。

しかし、それは決して当たり前のことではないです。

わたしならよく知らない人と一緒に車に乗って出猟するのは嫌です。人見知りなので(笑)。もちろん丁寧にお願いされれば協力しますが、とにかく “当たり前のこと” ではありません。

なにより楽しく猟をするなら、自分の車があった方が快適です。自分のタイミングで来たり帰ったりできるし。。

 

また「車がないからバイクで」とか「公共の交通機関で」という考えもあると思います。

無理ではないです。やっている人がいるのは知っています。ただしそれ相応の工夫と苦労があると思います。まぁ、そういう工夫を楽しんでやれるなら良いと思いますよ。

 

なんにせよ、長い目で見れば、大物猟には車が必要だと思います。タイミングを見て購入を検討しましょう。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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