初めての単独猟を終えて気付いた道具に関する改善点
先日の初めての単独猟を終えて、やっぱり道具の面での改善点もいろいろ見つかりました。
気付いたことをメモ程度に挙げていきたいと思います。
小さな “気になること” が大きなストレスに
本題に入る前に、まず大前提として「小さな “気になること” が大きなストレスになる」ということを痛感しました。
単独猟で、ひとり大きな緊張感の中で山を歩いているとき、普段なら気にならないような、ちょっとしたことがすごく気になるように感じました。
たとえば帽子に付いているあご紐。風の日はこの紐が活きてきますが、あの紐が長すぎて、鎖骨のあたりまで来るんです。そうすると双眼鏡を見ようとしたときにちょっと引っかかったり、GPSを見ようとしたとき視界の邪魔になったりします。本当に些細なことで、その場で避ければ良いだけのことですが、そういう小さなストレスが嫌で仕方がない。わたしはそう感じました。
だから、道具選びや携帯方法など、ちょっとでも気になることがあればどんどん改善していった方が良いというのがわたしの考えです。
1.弾差しのフタ、ベルクロ問題
わたしはコンドルの弾差しを使っています。
これはこれで、とっても良い商品だと思っていますが、1つ大きな問題が……。
それはカバー部分のベルクロです。カバー全体がベルクロになっているため、開けるときにすごい音がします。どうしてこんな設計なのか正直理解できません。タクティカル的な使用目的でも音は大事な問題なのでは?
そこでわたしはまずベルクロに別のベルクロを貼り付けて殺しました。
これで音はしませんが、カバーはがばがばで、中の弾を不意に落としてしまうのが心配です。そこで、ダミーのベルクロの中に強力なマグネットを仕込んで、マグネットで閉じる仕組みにしました。これはこれで大成功で、満足の出来映えだったのですが、自分が想像していた以上に、忍び猟での山歩きは大変で、斜面でずり落ちたときなど、マグネットでは開いてしまうのでは? と不安になりました。
そこでバックルを自作することに……。
これで、絶対に開きません。安心して歩けます。
マグネットだと「もしかしたら開いてしまうかもしれない。そしたら弾を落とすかもしれない」という(たとえ可能性が低くても)心配事があり、それが小さな負担でした。これでもっと不安が1つ減りましたね。しかも完全に無音で開ける、と。
2.右腰のポーチは据銃の邪魔
わたしは右腰のあたりに小さなポーチを下げていました。
上の写真の左下に映っている物です。下見などで歩く分には邪魔でもなく、この場所で良かったのですが、鉄砲を持つと事情が違うことに気が付きました。
獲物の気配濃厚で、弾を装填したとします。銃口は地面に向けます。したがって銃床は上がります。その状態から据銃をしてみるとわかるのですが、銃を挙げるときにスリングがこのポーチに引っかかるんです。射撃ではスリングをつけないので、狩猟でしか起きないことですね。
というわけで、わたしは右腰の据銃の邪魔になる場所には何も付けないことにしました。
3.銃のキズ問題
つくづく痛感したのは、山での猟は銃にかける負担が大きいということ。
銃は大事にしているつもりですが、かといって赤子を扱うように過保護になってもやりづらいです。どうしても歩きにくい場所でよろめいたりすれば、銃を木にぶつけたり、藪に突っ込んじゃったりします。
そのたびに「おお我が愛銃よ!」と心を痛めるようだとストレスがたまりそうです。
もちろん危ない場所を避けるスキルも必要でしょうけれど、銃を守る工夫も必要そうですね。
わたしは軽い気持ちでしたが、カモテープという迷彩のテープを銃身から先台にかけて巻いていたので、結果的にそれが銃を保護するのに役立ちました。
ただし、これだと銃床側が守れません。
私の場合、ストックカバーをつけていたので、ある程度マシではありますが、今後もう少し保護策を考えたいと思っています。Twitterでは「ガンスキン」というものをオススメして頂きました。前向きに検討中です。
4.撮影の余裕なし……
洒落っ気を出して、猟の動画を撮影しようと思ってたんです。でも、本当にその余裕がありませんでしたね。
アクションカムをベストに固定しているので、本当にボタンを押すだけなんですが、なんかカメラのことを気にするのが面倒というか……。
とくにわたしが「バッテリー貧乏」な性格で、使わないときは極力電源オフにして、良い場面だけ撮ろうと考えたりするもんで、なんか億劫になるようです。
——って話をTwitterに投稿したところ「撮影しっぱなしにしてればいいんだよ」というアドバイスを頂きました。
わたしの持っているMusonのアクションカムは、1バッテリーあたり約1.5時間撮影できます(撮影設定1080p30fps)。また1.5時間あたり約16GB使うようです。
それらを踏まえると、丸1日撮影すると日の出から日の入りまで10時間ほど。つまりバッテリー7つ、SDカードが100GB分くらいあれば、最初っから最後まで撮影しっぱなしにできます。
編集の負担を考えると、それをやるかどうかは悩ましいですが、1つの選択肢ではありますね。
また、撮影するならばうまく編集してYouTubeにアップしたいとも思うんですが、あんまり適当に撮った映像だと見応えなさそうかな〜、なんて思ったり……。というのも、試しに撮ってみたんですが、手ぶれ補正がないので長時間は見ていられないんですよね〜。
将来どうするか分かりませんが、今は撮影は諦めて猟に集中したいです。
5.防寒着はほどほどに
早朝、日の出と共に出発するので、朝はとっても寒いです。だから弱気になってけっこう温かい格好で出発しましたが、出発10分で汗をかくほど暑くなり、ほとんど脱いで、最後までそれっきりでした。つまり最初に着ていた防寒着はただの余分な荷物……。大失敗でした。
わたしが行った山は入山地点に超急勾配の斜面があります。そこをよじ登らないと入山できません。だからこそ他の猟師が入らないのだと思いますし、それが理由でこの場所が好きです。
とにかく次からはグッと薄着で行きます。とはいえ、獲物が獲れれば長時間解体をすることになり、そのときは薄着じゃ寒いのは目に見えているので、対策として小さく収納可能なダウンを持って行こうかな、と。またレインコートも上着だけは持って行くので、それらを着込めばずいぶん違うんじゃないか、と。
服装は難しいですね。天気と季節で変わってきますから。
さあて、次の出猟が楽しみだ
とまあ、いろいろ反省点もありますが、その分だけ次の出猟は楽になるはず。
こうやってトライ&エラーを繰り返して、より良いスタイルを作っていきたいですね。
次も頑張っていきますよ!
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