狩猟ナイフ3:柄の形や素材を比べてみよう

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自分の中でナイフブームが続いています。昨日に引き続き、今日はナイフの柄について基本的なことを勉強してみたいと思います。

柄の重要なのは材質と形状。機能面もそうですが、やっぱり見た目の好みだって重要です。

 

柄の形

柄(ハンドル)の形は――

  • 丸いシンプルな形状
  • 手にフィットする形状
  • 素材を活かした形状

という大雑把に3つに分けることができます(わたしの勝手な分類です)。それぞれ具体的な例を挙げると――

 

《丸いシンプルな形状》

これは柄の尻に向かって丸みを帯び、太くなっていきますが、和式ナイフでよく見られる形状です。

和包丁だと完全に丸いのに対し、和式ナイフだとこうして、少し尻太りにして、持ちやすくしている印象です。

 

《手にフィットする形状》

和式ナイフによくある丸いナイフに比べて、手にフィットする形状です。丸ではないので、たとえばえぐるような操作をするとき、自然と使いこなせます。

完全に丸い柄だと、刃を見ないと、刃がどっちを向いているか分からないのですが、こういう形状だと刃を見なくてもわかる。この辺の感覚は使ってみると実感するかと思います(とはいえ、先ほど挙げたような和式ナイフの形状でも、向きはちゃんと分かるんですけどね。好みの問題でしょう)。

 

《素材を活かした形状》

これはスタッグと呼ばれる「シカなどの角」を利用した柄のことですね。ちょっと特殊な形状です。

いくつか手にしたことがありますが、本当に1本1本違うので、手にフィットするものあれば、持ちにくいものも。絶対に通販では買いたくないタイプのナイフです。

さて、柄の形はこの程度のしておいて、柄の素材に話を移しましょう。

 

柄の素材、天然 vs 人工

柄の素材は多岐にわたります。

すべてを挙げるとキリがないので、定番(だとわたしが思う)の素材を挙げると……

  • 木材
  • 象牙
  • マイカルタ(人工的な素材)
  • ラバー

などなど。木材なんかはひとくくりにしていますが、その中でも種類はたくさんあります。

さて、細かく素材ごとの特徴を考える前に、柄の材質に求められる性能を考えてみた方が良さそうです。

  • 丈夫であること
  • 滑りにくい、持ちやすい
  • 水や汚れを吸わない
  • 重さのバランスがいいこと

たとえば木材は丈夫で、持ちやすいですが、水を吸います。狩猟で使う場合、獣の血を吸ってしまうわけです。ただ、これを欠点と見るかは人によるでしょう。

泥水や血を吸い、黒ずんできたナイフを「使い込んだ美しいナイフ」と見るか、「汚れたナイフ」と見るか——。わたしは美しいと見るので、木材が好きです。

でも「経年劣化しない、変化しないナイフ」を魅力に思う人の気持ちも分かります。そういう人には別の素材の方がいいのかもしれません。

わたしなりに素材別の特徴を考えてみたいと思います。独断と偏見によるものですので、ツッコミ歓迎です。

 

木材

定番中の定番。木材と言っても、木の種類によって特性が違うので、簡単にはまとめられないですが、水を吸いやすく、経年変化のある素材であることは確かです。

また、長く使われてきた材質だけあって、安心感のある素材であるとも言えます。

1つ強調したいのは水を吸うと膨張するという点。オピネルのような木製ハンドルのフォールディングナイフは、柄が水を吸うと、膨張し、ナイフが開かなくなります。

また比較的割れにくい印象もあります。たとえばナイフの柄で固いものをガシガシ叩くと、木なので凹みはできてしまいますが、そう簡単には割れません。特に適度に油を含んでいる木材は丈夫です。

言い換えれば、凹みは簡単にできてしまいます。そういうのを味と思うかどうか、ですね。まぁ、ナイフの柄で何かを叩かなくてはいけない場面はそうそうないですが——。

 

象牙

アイボリーというやつですね。象牙も丈夫だとは聞きますが、なんとなくわたしは割れそうな気がして、雑に扱えない素材です。

ちなみに「象牙はワシントン条約で輸入できない」という話も聞きますが、増えすぎた象の間引きが行われ、それに伴い不定期ですが合法的に輸入されています。なので、象牙と聞いて「違法だ」と思わない方がいいです。とはいえ、数が規制されているので、どうしても高価になっていますがね。

個人的には、欠けたりするとショックが大きそうで、狩猟には向かない印象があります。

 

前に「シカの角でできたナイフを壊す」動画を見たことがあります(悪意のあるものではなく、仕方なく壊すしかなかった動画だったと記憶しています)。

その動画では叩いても叩いてもシカの角が割れず苦労していました。それを見てから角の丈夫さは疑わなくなりましたね。

とはいえ、どうしても気になるのは欠け。柄の形状によっては角に細い突起があったりして、さすがにそういう部分は割れてしまいそうで、不安を感じます(たぶん、大丈夫なのでそうけど)。

また、「いかにも角」という丸い柄ばかりではなく、削り込んで《手にフィットする形状》に作り上げられたものもあります。

見た目も美しいし、水を吸ったりもしないので、極端にハードな使い方をしなければ長く使える1本だと思います。

 

マイカルタ

「なにそれ?」という感じの言葉ですが、マイカルタとは米国のウエスチングハウス社が特許をもつ、人工的な素材です。綿布・麻布などを樹脂で固めたもので、とっても頑丈で、変な経年劣化もせず、水も吸わない、とってもナイフの柄に向いた素材らしいです。

わたしは使ったことがないのですが、さきほども紹介したバークリバーのブラボー1というナイフでブラックキャンバスマイカルタという素材が使われています。知識がないとなんのことか分からないですが、キャンバス=綿布ですので「黒い綿布のマイカルタ」という意味になります。

見た目的にも深い色合いで美しいですね。天然素材の方が美しいと思いがちですが、まったく負けていないと思います。

 

ラバー

モーラのナイフがラバー素材です。「ゴム? しょぼそー」と思う人もいるかもしれませんが、そんなに悪くないんです。

滑らない。適度な弾力で手にフィットする。汚れない。洗いやすい。水を吸わない。とまぁ、かなりメリットの多い素材です。まぁ、高級感があるとは言いがたいですけど、使い倒すなら魅力的な素材だと言えます。

 

木材が美しいと、わたしは思う

わたしの個人的な趣味ですが、やっぱり木材がいいな、と感じます。

見た目や機能性もすばらしいですが「もし壊れても、自分で直せる気がする」という手の届く感じが魅力です。

とかいいながら持っているナイフはモーラのラバー素材です。たぶん、次に買うときは木製の和式ナイフかな。どうかな。みなさんはどういう素材の柄が好きですか?

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コメント

  1. 槍のナガサKI より:

    当方が主に使うナガサと共に、副使用の関兼常も木グリですが使い心地はかなり好いと思います。親父へプレゼントしたGサカイのチヌナイフがスタグハンドルでしたが、当方的にはちょっと…(;´д`)

    ちなみにフクロナガサのグリップには当方が初めて仕留めた鹿の皮を鞣して染色した物を巻いてます。見た目と手に吸い付くような握り心地はこれ以上の物は有りません。(当方比)勿論、水濡れには要注意なのですが。

    そういえば昨日の朝、N○Kの「おは○う日本」でナガサを鍛える四代目西根氏の特集がありましたね(^_^)五代目を目指して修行中の若者もおられるとか…是非貴重な和刃物、マタギの文化を受け継ぎ末長く伝えて頂きたいものです。

    1. yamakuji より:

      やっぱり和式ナイフは素敵ですよねー。憧れます。
      西根ナガサの五代目候補がいるんですね。すごいいい話です。その番組見たかったー。
      このまま廃れさせてはいけない、と思っていたんで、部外者ながらに嬉しいです。

  2. 因島のトラ より:

    (漢字変換が間違っていたので、再度送ります。)
    イノシシ狩歴13年、瀬戸内海の島でイノシシ狩りをしています。ワナ猟での捕獲が8割で、猟犬と銃を使う猟で2割でしょうか。狩猟と有害駆除で1年中ハンティングが出来る恵まれた環境です。
    猟の仕方や地域によって適した刃物は変わってきます。地元のベテランに聞くのが一番良いと思います。最初はカッターナイフで何とかなります。

    私の場合は、瀬戸内海の島での猟で、ウリ坊~100キロ級を年間50~80頭捕獲です。島では山に入るとイバラとの戦いです。
    携帯するのは岡恒の剪定ばさみと剪定鋸。ナイフは土佐高知の剣鉈(ツバが付いているほうが安全)21センチ両刃。
    柄にはすべり止めのチェッカリング付です。鞘は革製です。(獲物に忍び寄るとき音が出にくい)。刃の研ぎ方は、先は止めさしするとき刺しやすいように薄く研ぎ、根本は骨や太い枝を叩き切るとき、刃こぼれし難いように、鈍角に研いでいます。
    イノシシの皮はぎには、土佐のカワハギ包丁を使い、骨から肉をそぐときは、骨すき包丁を使います。大物の雄のイノシシの皮はとても固いので、カッターナイフを使います。解体所で骨を切るときは、岡恒の太枝バサミを使います。

    1. yamakuji より:

      具体的な情報ありがとうございます! カッターでOKというお話は聞きますね。最初は簡単なもので始めて、地元の先輩の意見を聞きつつ、自分流の道具を揃えたいと思います。

      土佐の刃物はいかがですか? 良いと聞くので、注目しています。特にカワハギ包丁は気になっています。

      剣ナタの研ぎ方にも工夫があるんですね。勉強になります。

      またお願いします。

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