初めての狩猟用ナイフの選び方

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初めての猟期を迎えるにあたり、狩猟用のナイフを探している人も多いと思います。

選択肢も多いし、金額も安いものから超高級品まで多種多様。人によって「必要なナイフ」も異なり、SNSや狩猟ブログを見ていると「みんな違うナイフを使ってる」ことに気が付くと思います。

そうなると、「で、ぼくはなにが必要なのか?」と迷ってしまう気持ちもよくわかるのです。

今日はぼくなりに考える「初めての狩猟用ナイフ」について語りたいと思います。

動画でも語ってます

こちらのYoutubeでも同じテーマで喋っていますので、気になる方はそちらもご覧ください。ブログ記事より余談が多い分、長いですが、参考になる話もあると思います。

要点はこの記事でも触れていくので時間がない人は文章で。

 

まずはモーラ・コンパニオン

もう、いきなり結論ですが、いろいろ迷ったらモーラのコンパニオンを買いましょう。理由は下記の通り——

  1. 安い(2000円ちょい)
  2. 滑りにくいグリップが解体で活きてくる
  3. 刃の長さがちょうどいい(10.4cm)。将来、これを基準にもっと長いのやもっと短いのを買い足せば良い
  4. シースが丸洗いできる
  5. 解体で使わなくなっても、普通のアウトドアナイフとしても優秀

とくに2・3・4が大きいですね。シースが洗えるのってかなり大きなメリットで、ぼくもレザーシースのナイフが多いですが、カイデックスで洗えるシースを自作しようかと思っているほどです。

 

でも、モーラを買うその前に

まぁ、モーラで良いのですが、その前に考えて欲しいことがいくつかあります。

1.持ってるナイフがあればそれを使おう

もし、すでにお持ちのナイフがあれば、それを使うことを考えるのをオススメします。

1頭でも2頭でも解体してみてから、好みのナイフを買い足しても遅くないです。初年度なんかは1頭も獲れないということもあります。焦ってナイフを買う必要はないです。

ただ、ナイフをまったく持たないというわけにはいかないので、お持ちのナイフを使ったらいいと思います。フォールディングナイフとかでもいいですよ(洗うのが面倒ですが)。

 

2.好きなナイフがあるならそれを使おう

もし、「あのメーカーのナイフが欲しい!」とか、好みのナイフがあるならば、それを最優先しましょう。

そのほうがモチベーションが上がりますよ。

 

3.先輩・猟隊の人の意見を聞こう

もし巻狩の猟隊に入る予定があるならば、その猟隊の人に聞いてみましょう。

あるいはこれから狩猟について教えてくれる予定の先輩ハンターがいるならば、その人の意見を参考にしましょう。

みんなそれぞれ流儀があります。それがその地域の文化なのかもしれません。そういう文化的側面を楽しむのも狩猟のおもしろさのひとつです。

また、教えてくれる人と似たようなナイフを使うことで、教える人も教えやすく、教わる方も教わりやすいものです。

 

ナイフはスタイルによって変わってくる

ナイフは狩猟のスタイルによって大きく変わってきます。

たとえば獲物を下ろして、解体所に解体する人は皮剥包丁・骨スキ包丁など複数の特化した包丁で解体する人も多いです。

(ちなみにTwitterの #猟師の刃物 タグでいろんなハンターさんがナイフを紹介してくれてますので、ぜひご覧ください)

一方で、山の中で一人で解体するスタイルなら、荷物の軽量化のためにもナイフ1本で解体する人が多いと思います。そうなると1本で皮剥ぎから大バラシをしなくてはいけません。

そういったスタイルによって求められる刃物は変わってきますが、初年度だと「自分がどういうスタイルに落ち着いていくか」が分からないと思うんです。大物猟を始めるつもりでも、鳥撃ちにハマる人もいます。逆もしかり。

巻狩をやる予定が、事情があって単独メインになる人もいます。

正直、初めて見ないと分からないんですよね。だからこそいきなり買うよりも、手持ちのナイフを使うことをオススメしていますし、買うなら高価な物よりも割と一般的なモーラナイフをオススメしています。

そして「とりあえずモーラ」と言っていた人が、何年もモーラを使い続けていることも多いです。それくらい使えるナイフであるということです。

ぼくは作家もののナイフを使っています。顔が見える道具というのはそれだけで価値があります。「この作家に恥ずかしくない狩猟をしたいな」と、気が引き締まるものです。

狩猟ナイフは十人十色。やりながら考えていけばいいと思いますよ。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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