カリギュラの “東野、鹿を狩る” がおもしろい
いやはや、舐めてました。Amazonプライムビデオで見ることができるカリギュラという番組の企画『東野、鹿を狩る』がおもしろいんですよ。
このためだけにAmazonプライムに入っても悔いがないほど。
カリギュラ
“カリギュラ” というのは地上波ではなく、Amazonプライムビデオの番組です。Amazonプライム会員にならないと見ることができません。
番組の趣旨としては「地上波でボツになった企画をやってしまおう」というもの。その第一弾が “東野、鹿を狩る”。
これは東野幸治さんが地上波でやろうとして、テレビ局や他の参加者に大反対された企画とのことです。東野さんはディスカバリーチャンネルや服部文祥氏の書籍などが好きだったようです。本人は冗談っぽく言っていましたが、たぶん本当に興味があるんだと思います。
企画の内容
本当は画面キャプチャをいくつかご紹介したいのですが、会員制の有料番組ですし、言葉だけで説明します。
まず公式の番組紹介を——
かねてから「狩猟をしてみたい」という願望を持っていた東野幸治。そんな東野がプロから狩猟のいろはを学んでいくシリーズ企画。今回、同行してもらうのはサバイバル登山家・服部文祥。服部の自宅で猟銃の扱いや狩猟の心得について学び、いざ山へ。狩猟の舞台は、雪が残る北海道・占冠村。山に入って早々に狩猟の厳しさに直面する東野とスタッフ。これは人間・東野幸治が狩猟を通じて「生きるとは何か?」に本気で向き合う究極のドキュメント。
案内役はサバイバル登山で有名な服部文祥氏。わたしは彼の著書も好きだし、考え方も好きなので、ゆっくりと彼の狩猟を拝見できることがすでにおもしろいです。
この記事を書いている時点で、この企画は第2回まで。鹿に遭遇こそすれ、遠すぎてまだ撃てなかったという段階です。
東野さんの熱意
たぶん東野幸治さんは本当に狩猟をやりたいんだと思います。
スタッフが疲れてついて来れなくなっても、東野さんはけっこう本気でついてきます。もちろん彼は芸人だし、お笑いで生きてきた人です。ときどき笑いをとろうとしてみたり、お調子者風のリアクションをとることもあります。でも端々から彼の熱意を感じるんですよね。わたしだけでしょうか?
で、おちゃらける東野さんに対して服部文祥さんや狩猟ガイドの方が注意をするんです。
たとえば東野さんが「気分だけでも……」とモデル銃を持ってくるんですが(それ自体ちょっと舐めてるとも言えますが)そのモデル銃の取扱についていろいろ注意を受けます。
「モデルガンとはいえ、これで道路に降りたら裸銃の疑いで警察くるかもよ」
「モデルガンでも銃口は人に向けないこと」
など……。
これ至極もっともで、本人はモデルガンのつもりでも、山中で、ハンティングベストを着て歩いている人間が持っていれば周りからは本物だと思われるのが当然。であれば、本物のように取り扱うべき、ということでしょう。
個人的にはこういうやりとりがすごく良いと思うんです。
歩き方であったりとか、シカの動き方について、何も知らない東野さんに説明するからこそ、見ているわたしも勉強になるんですよね。全員が完璧だったら、それはそれで高度な学びはあるかもしれませんが、番組として拾いそうに見てもらう上で “無知な人” がいることでかえってベテランを引き立てている部分があると思います。
服部さんも非常に短い言葉で語るので、それが明確で気持ちが良いです。
服部さんの狩猟
わたし個人的には服部文祥さんの狩猟を見ることができるのがいいですね。
もちろん、彼としてはあくまでテレビ向けだし、ガイド的な立場でもあるので、彼本来の狩猟スタイルとは違います。それでも彼の目、歩み方を見ることができるのがすごくおもしろかったです。
「ああ、これくらいの歩幅、ペースで歩くんだ〜」
「こういうところから弾を装填してるんだ〜」
と経験者には当たり前かもしれないですが、未経験者としては「へぇ〜」の連続でした。
最後の最後でシカを仕留めることになりますが、その場面など、シカを発見し、追い、撃つまでの流れが非常に速く、悠長に狙うことなどできないということを痛感しました。
完結! いつか続編も!?
“東野、鹿を狩る” という企画は続き物になっており、現時点で完結しています。
血も、内蔵も、首も、モザイクなどなしで、すべて余すことなく見せている番組です。そういった映像に耐性がない人は見ていられないかもしれません。だからこそ価値があるようにさえ思います。
番組のに最後で「猟期が終わったから、ひとまず終わりだけど、来期からもやりたい」という内容のコメントを東野さんが残しているのが気になります。もしこの番組が人気になり、評判が良ければ “東野、猪を狩る” や “東野、熊を狩る” もあるかもしれません(番組中で本人が言っています)。
じつは私事ですが、Amazonプライムは会員になったつもりはなくて、以前、“お試し” で契約して、そのまま放置していたようで、実会員になってしまっていたようでした。
気付いたときは「しまったー!」と思ったのですが、「しゃーない、気を入れ替えて、活用しよう」と思ったときにパッと見たのがこの番組。
ともかくプライム契約しててよかった! と思える番組でした。
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