〈ジムニー〉猟車を買い替えた理由と車のご紹介〈JB64〉
猟車をジムニーJB64に乗り換えました。
今日はその意図を書いていきたいと思います。猟車選びは好みはもちろんですが、猟のスタイルや生活スタイルと直結することですので、いろんな意見があると思います。あくまで「ぼくの場合」ということでお付き合いください。
買ったのはスズキ ジムニー JB64

いまさらジムニーの基礎情報を紹介する必要もないと思います。言わずと知れたスズキが誇る軽SUVのジムニーJB64です。
ぼくが狩猟を始めた当初、縁あっていただいたジムニーJA11に乗っていました。だいぶ状態が悪かったので、4年ほどで乗り潰し、その後は日産ダットサントラックD22を格安で買いました。そしてまたジムニー、と。
つまりジムニー → ダットラ → ジムニーと乗り継いだことになります。
結局それかい!と思う人もいるかもしれないですが、自分なりにめちゃくちゃ悩んだので、本当はその悩みのプロセスをすべて書き綴りたいのですが、うざったいので、できるだけまとめていきます。それでも長いです。
乗り換えの動機・きっかけ
ダットサントラックからの乗り換える理由は3つ。
- 犬と車中泊できない
- ダットラがボロくなってきたからそのうち乗り換える必要はあった
- 維持費の高さを感じ始めた
ひとつずつ噛み砕きます。
〈1〉犬と車中泊できない
ダブルキャブのピックアップトラックでしたが、後部座席に犬用のケージを入れると、後部座席はほぼいっぱい。
ぼくと犬で車中泊は厳しかったです。山でテントを張って寝るのとは別に、犬と遠出したときの機動力アップとして、車中泊は必然でした。
また車中泊以外にも家族3人+犬で乗るのも難しい状態でしたね。
〈2〉ダットラがボロくなってきたからそのうち乗り換える必要はあった
そのまんまです。もともとボロいのを買って、壊れた部品を直しながら乗っていましたが、向こう5〜10年みたいな単位で見たときに、ずっと乗っていける自信はありませんでした。あと数年なら構いませんが、10年は……ね。
もともと前に乗ってたジムニーJA11がぶっ壊れて「数年の時間稼ぎに」と思って買った車だったので、かれこれ3年乗って、想定通りという感じです。
〈3〉維持費の高さを感じ始めた
ダットサントラックは車検が毎年です。燃費も悪く、今後壊れる部品なんかも増えてくるかもしれないと思うと、維持費が負担に思えてきました。
もちろん分かってて乗り始めた車なので、「意外と高い」という不満ではありません。犬を連れ回すことが増えて、車中泊や家族+犬での外出をもっとやりたいと思ったときに「それができないのに維持費が高いよな」という不満が大きいです。
ようするに犬を飼い始めて「やりたいこと」が変わってきたときに、それができない車に高いお金を出し続けるのは負担だな、というわけです。
なぜジムニーか?
さて、“犬と車中泊” というテーマを掲げて車を選ぶとき、ジムニーを候補にする人は少ないと思います。そこに至ったプロセスを表にまとめました。
まずはなんとなく代表的な4車種に絞って、やりたいことに得点を付けてみたんです。ちなみに車種はあくまでイメージを湧かせるためのもので、他の選択肢も当然頭にはありました。たとえばジムニーではなくパジェロミニとか、ハイエースではなくキャラバンみたいに。そのあたりはざっくりまとめた比較表です。
求めること | ジムニー | エブリイ | ランドクルーザー | ハイエース |
走破性 並の林道に余裕を持って入れること。除雪前の雪道をそこそこ走れること。 |
5 | 3 | 4.5 | 3 |
犬連れ車中泊 犬を連れて車中泊が、そこそこ手軽にできること。 |
2 | 4 | 4 | 5 |
汎用性 本州でも猟ができること |
5 | 4 | 3 | 3 |
合計 | 12 | 11 | 11.5 | 11 |
怒られないうちに言っておきますが、本当にぼくの主観です。これらの車種で猟に取り組んでいらっしゃる方がたくさんいるのはわかっています。選ぶ上で基準が必要だから独断で点数付けをしています。許してね。点数の基準は曖昧ではありますが、5は「文句なし」、1は「できない」、3は「まあできる」くらいのニュアンスです。
ランクルとジムニーの走破性に差が付くのは「悪路の走破性」ではなく「林道の走破性」だから。砂漠を何十日も走り続けるようなことを求めているわけではありません。細い林道になると、そもそもランクルは入れないこともあります。そのかわり雪道なんかでは強いので、客観的に優劣をつけるのは難しいところですが、ぼくの入りたい林道により高い確率で入れるのはジムニーである、という感じです。
ジムニー唯一の欠点は車内の狭さ。
犬あり車中泊をする上では心許ない車です。買ったいまでも「ギリギリだなー」と思っています。ただ、「できる/できない」で言うなら、間違いなくできる。やってる人もいる。荷物の積載・整理で工夫がいるけど、ルーフキャリアなんかを工夫することでいくらでもやれるはず。いや、そもそもテン泊登山をやっていた人間からすれば、「ザック1つで露営できるのだから、車中泊はそれ以下の荷物量でできる」と自分に言い聞かせて、「できる」と結論付けました。
もしもぼくが狩猟と関係なく、「ただ犬と旅をして車中泊を楽しみたい」という理由で買うなら、ハイエースとか、ランクルとか、エブリイを買ったと思います。まじで。ぜったい快適だもん。とくにハイエースはもはや家でしょ。
ただぼくがやりたいのは山に行くこと。それを1番支えてくれるのは、ジムニーだな、と。
獲物を乗せるのに不便じゃない?
はい。不便です。
流し猟でシカを積んで……となると大変。それに犬もいるしね。だけど、ぼく、流し猟やらないんですよ、本当に。これまでも数回程度。どうしてもっていうなら、ヒッチキャリアとか工夫すればやれないことはない。1日に何頭も獲りたい欲求もないし。
流し猟がやれなくなる/やりにくくなる、ことにあまり躊躇はありません。
というのが論理的な絞り込みですが……

以上が、自分なりに論理的・合理的にジムニーに絞り込んだプロセスです。
文字で書くと短いけど(それでも長い……)、実際にはかなり長いこと悩みました。実のところ、ある瞬間まではハイエースとランクルに80%傾いていました。そのつもりで中古車市場をずいぶん見ましたしね。
だって、車中泊が楽しそうじゃない? ハイエースをうまくカスタムして、楽しい車中泊がしたかった!
しかし、2つの思うことがあり、急展開してジムニーに着地したんです。
〈1〉安さは自由さである
ランクルとハイエースって、状態が良いものを探すと300万は越えます。それぞれの燃費も悪いし、軽自動車に比べれば諸費用も高くなりがち。それに比べて軽自動車は安いよね。ジムニーは新車でも200万以内で買えます。中古だとそれこそ30〜160万でいろいろあります。
必要なものには金を払えばいいと、ぼくは思っています。必要なもの、欲しいものをお金を理由に諦めるのはつまらない。買えるなら買えばいいんです。そういうタイプです。そりゃ買おうと思えばランクルも買えます。でも、無尽蔵にお金があるわけでもないわけで、どこかでお金を使えば、別のところで節約しなくてはいけません。
車体だけ考えても、300万か150万かで大きな差が出ます。安いということは、浮いたお金で他のことができる。車をカスタムするかもしれないし、より長く遠征する資金にできるかもしれない。長期的に見たときに、ランニングコストで浮いたお金は積もっていき、その分やれることが増えていく。安さは自由を生む。そう思いました。
〈2〉結局小さい乗り物が好きだというバイクからの経験
ぼくはもともとバイク乗りでした。最終的にはハーレーに乗ってました。
じつはつい最近までそのハーレーも所持していたんです。信頼する人のところに預けていました。いつか乗るかも、と車検も切れた状態でした。
で「おまえはまたハーレーに乗るのか?」と自問したとき、答えはNOでした。今乗るならカブかオフ車がいい。小さい方が気楽に乗れる。機動力がある。
そこに思い至ったとき、ランクルに乗っても、きっといつか「まあ、やっぱりジムニーの方が」という気持ちになりそうだなって。
自分の趣味嗜好を考えると、ジムニーに向いてる気がしました。
まぁ、移ろいゆく気持ちには正直に
というわけで、当面はジムニー乗りになります。
やりたいことが変われば道具も変わるという単純な話です。今後だっていろいろ変わることもあるでしょうから、その時々でまた考えていきたいと思います。
あ、ちなみにJB64系にするか、JB23系にするかもかなり悩んだんです。
新しいものを求めていなかったので、ぶっちゃけJB23を狙っていました。が、しかし、自分がほしいJB23はことごとく高くてね。「それならJB64にしよう」となりました。
なんか「かっこいいからJB64」っていう人も多いけど、ぼく個人的にはJB23の方がかっこいいかも、とさえ思ったり。状態が良くて安いJB23があれば、そっちにしたと思います。
ダットラを買ったときは「数年乗れれば良い」という尺度で選びましたが、今回は一応長く乗りたいという意図で選んでいるので、状態の良さを意識して、JB64を選びました。そのあたりの「状態と金額のトレードオフ」については、地方に住んでいて、気楽に実車確認できないということで、掘り出し物を見つけるのはムリだというのもJB64を選んだ大きな理由です。
というわけで、ジムニーを楽しみます。
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