非猟期の下見でやっておきたいこと

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もうすぐ猟期が終わります。猟期が終わったら、山に行くのも終わりという人もいると聞きますが、わたしの回りの人たちは猟期が終わっても山に行く人が多いです。

そういう人と話をしているといろいろ目的があるようです。わたしが聞いた「下見の目的」を挙げていきましょう。これから狩猟を始める人もぜったいやったほうがいいですよ。

1.山の地形を把握するため

山の地形って固定されていて変化しないと思っている人もいるかもしれませんが、実は日々大小の変化が起きています。

嵐が来れば崖崩れが起きて、いままで通れたルートが通れなくなることも少なくありません。だから猟期の間に山に通っておくことで、そのあたりの地形を把握しておく意図があるようです。

また初心者的にはもっと基本的な地形の理解が必須。どこから入山するのが安全で簡単か? 山奥まで歩いていって、急いで戻る必要があったら、どのルートが最短で安全か? 獲物を獲ったとき、降ろせる沢はどこにあるか? という具合に知っておくべきことは山ほどあります。

わたしもそうでしたが、同じ山をあっちから入ったり、こっちから入ったり、自分が猟場にしようとしている一帯は縦横無尽に歩き回るだけでもかなり意味があると思います。

 

2.獲物を見慣れるため

シカを見たことがない人はシカを見つけるのに時間がかかります。

近くのシカしか見たことがない人は遠くのシカを見つけられないようです。やっぱり自分が見たことのあるものは見つけやすいンですよね。これはわたしも強く実感しています。

いろんな距離の、いろんな角度からのシカを見つける練習はそれ自体がかなり意味があります。頭だけ見えているシカ、尻だけ見えているしか、そういうのも見慣れておきたいですね。

というわけで、山に入ったら獲物を探してみると面白いし勉強になるわけです。

 

3.犬を山にならすため、しつけるため

わたしは犬を飼っていないので聞いた話になってしまいますが、猟犬を狩っている人は、やっぱり頻繁に山を連れて歩いているようですね。

犬を山にならしたり、山で言うことが聞くようにしつけたりという感じでしょうか。

 

4.体力作りのため

2〜11月までまったく運動をせず、11月15日から突然ガツガツ山を歩こうったって、そんな簡単じゃありません。

やっぱり体力はつけておかないと。山を歩く体力は山を歩いて鍛えるのが1番だと思います。

 

5.寝屋を見つけるため

イノシシやシカの寝屋を知っておくと、猟期は本当に捗ります。

逆に1つも知らないまま猟期を迎えようものなら、最初から暗中模索で、何から手を付けていいか分からない状態になると思います。

季節で変化することもあるでしょうけど、それでも探しておくと猟期になって慌てずに済みます。特に猟期に入ってすぐの頃はまだ温かく、秋と言っても良い状態です。だから秋に獲物の動向を調べておくと、一応当たりを付けて猟に取り組むことができます。

 

6.楽しいから

なにより山が好きじゃないと猟なんて続けられないですよ。

山を歩くのが苦痛だったらキツイです。

だから時間があると「あ〜あ、山でも歩くかァ」という気持ちになるんです。

 

ただ歩くのが退屈なら、他の趣味とかけ合わせてみたりすると良いですよ。

参考:《提案》“狩猟+α” という楽しみ方を考えよう

カメラを持って歩いてみたり、ヤマメシを作ってみたり……。楽しみを増やせばやる気も増えます。

 

せめてちょっとでもいいから……

鉄砲を所持して、アレコレ手続きを終えて、いざ猟期を迎えたときに「で、どの山に行こうか……?」という状態じゃはっきり言ってつらいです。

お世話してくれる巻狩の猟隊があって、その猟隊に何もかも依存するならそれでもいいのかもしれません。いや、それでも山を歩く体力は必要なんだし、獲物を見る目を養うことも重要だと思うし……。

やっぱりちょっともでいいから山を歩いて獲物を探す練習をしてみるといいと思います。なによりおもしろいですよ。

 

 

 


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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