猟期中に変わっていった道具を挙げてみる
猟期前は「これがいいんじゃないか?」と思って用意していた道具が、なにかのきっかけで変わっていくことがあります。
今日は、いいと思ったけどダメだったので変更していった荷物をご紹介していきます。
ちなみに、べつに「道具がダメ」なのではなく、わたしの使い方には合わなかった、ってだけです。他の人にはバッチリ合うこともあると思います。
ザック
自分の中で1番変化をしたのはバッグの考え方です。
最初はこのようなザックを背負っていました。普通の小型のザックで、ヘルメットなんかを入れる人のために、ちょっと拡張スペースがあるモデルです。
小型のザックですのでコンパクトで良かったのですが。良かったのは「獲物が獲れるまで」でした。わたしは現地解体で枝肉を背負って帰ることを考えていたのですが、全部は収納できませんでした。シカの大きさを舐めていたとしか言いようがないです。
上の写真は肉の半分くらいが入っています。残りの半分は土嚢袋に詰めて、手で持っていました。下山が死ぬほど苦しかったのを覚えています。明るいうちに獲れたから良かったものの、夕方だったら、下山中に暗くなり、片手は重い肉でふさがれ、危なかったですね。
また、もう1つの問題がありました。それは肩ひもです。銃を構えるのに邪魔なんですよ。それが嫌で嫌で……。
で、肩ひも問題にけりをつけるべく、次に使ったのはアタックザックです。
アタックザックというのは、登山で、頂上手前で荷物を置いて、登頂に必要な最低限の水や行動食だけで頂上を目指すときに使うサブバッグのことです。だから折りたたみ式で、手のひらサイズになります。わたしはたまたまこれを持っていたので使ってみたわけです。
このアタックザックを使うようになって、獲物が獲れるまでは丸めて小さくして、ベルト装備の中に押し込んでおきました。だからザックなしで猟ができたので最高に快適でしたね。
ところが、言うまでもなく「シカ肉が全部は入らない」という問題は解決されていませんでした(当たりまえ)。そこで次の策になります。
とにかく小さいザックだとシカ肉を持ちかえるのが難しい(=危険)なので、方法を考えなくてはいけませんでした。そこで試したのは肩紐付きのダッフルバッグでした。
ダッフルバッグには登山用のザックと違って、楽に背負うためのフレームといったものが入っていません。ただの布袋です。またこのモデルは肩ひもが普通についています。
このダッフルバッグを丸めると、まあまあ小さくなるんです。下の写真の背中に結びつけているのがそれですね。
アタックザックのように手のひらサイズってわけにはいきませんが、わたしが使っているようなモーリベストであれば、ベストに縛り付けてしまうことはできます。そうすれば肩ひもがないので、狩猟中はあまり意識せずに行動できるというわけです。
で、獲物が獲れたら、ベストからダッフルバッグを取って、肉を入れ、帰りは普通のザックのように背負って帰ればOK。
最大1.5頭分を背負ったことがありますが、ちゃんと機能しました。むしろ容量だけで言えば枝肉3頭分くらい入るんじゃないかな? (アバラ・頭は含めず)
というわけで、今はこのスタイルです。満足しているかと言えば、まだ満足はしていません。単独で3頭も獲りたいと思っていないので、1頭分背負えれば良いんです。その分小さくして、行動中の荷物をコンパクトにしたいと思っています。
でもそういう丁度いいダッフルバッグが見つかっていません。
食事
最初の頃はアルコールストーブでお湯を沸かして、温かいものを食べたりしていましたが、後半はそういうのが面倒になってしまい、どんどん簡略化され、最終的には「おにぎりのみ」で安定しました。
しかも昼食の時間をあまり取らず、時々1つおにぎりを頬張るようにしてましたね。一気に食べると眠くなるし、かえって疲れるので。
弾差し
最初はコンドルの弾差しを使っていました。
しかしちょっと厚みが邪魔に感じるようになり、途中からはデューティーアパレルの弾差しを使うようになりましたね。
参考:デューティーアパレルの弾差しについて思うこと(不満と長所)
理想を言えば、5発くらいしか入らない薄くて、落下の不安を感じないモーリシステムの弾差しが欲しいですね。革のヤツとかあればなお良いんですが……。
肉を入れる袋
最初の頃は肉を入れるのにビニール袋を使っていましたが、袋の中で蒸れるし、血が溜まってしまうこともあり、嫌になりました。
しかも使い捨てってのがちょっと引っかかっていたんですよね〜。べつに「絶対にゴミをださないエコな人間」ではないのですが、趣味の問題として、使い捨てだと分かっている道具を使うのがあまり好きではありません。
そこでこんな「獲物入れ」を使うことに。
これは大成功でしたね。今後もこれを使います。たかが袋に3000円と思うかもしれませんが、血は抜けるし、通気性もあるし、使い捨てでもない。洗って何度も使える。
その他の荷物はこちら
猟で使う荷物については、過去にこんな記事を書いています。
結論なんてない
今日の記事もそうですが、量の装備品で「結論」なんてないような気がしています。何十年もやっている人ならば「もうこれでOK」なんてこともあると思いますが、だいたいみなさん毎年少しずつ改善を試みているんだと思います。
Twitterを見ていると猟を10年やっている人でも、なにかに不満があって……、あるいは不満がなくても何となく気分転換で新しい道具に変えたりしている様子を見かけます。
初猟期を前にして「失敗のない道具選び」に頭を悩ませている人もいると思いますが、1発で決まる人なんていないと思うので、失敗する前提で楽しく気軽に選んだらいいと思います。
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