お手軽料理に便利なトレック900のご紹介
3つのクッカーを持っていますが、どれも用途が異なり、とても気に入っています。
今日はその中からトレック900をご紹介します。わたしのクッカーの中では1番小さなものです。
どういうときに使えるのか。長所・短所・特徴など。気付いたことを書いてみます。クッカーの購入を検討している人の参考になれば、と思います。
スノーピーク トレック900
先日、ユニフレームの山クッカーMをレビューする記事を書きました(参考:使えば分かる、山クッカーMは痒いところに手が届くすごいやつ)。
この記事を書きながら、「他のクッカーも紹介してあげないとかわいそうだな」と妙な親心が芽生えましたので、今日はスノーピークのトレック900をご紹介します。
山クッカーMとはまた違った特徴があり、これはこれでいいクッカーなんですよ。
安心のスノーピーク
これはトレック900の特徴や長短のお話ではないですが、個人的にスノーピークのクッカーやコップには信頼感があります。
どれもパッと手に持った感じで「安心感」があるんですよね。クッと手に収まる感じがいい、とでも言いましょうか。
簡単には壊れなさそうな頑丈さと、かといってゴツくならず、繊細さを合わせ持っている商品が多い印象です。
そしてこのトレック900も期待通りの商品です。
丁度いいサイズでいい
名前の通り、900mlの深底鍋です。
ここでいう “丁度いいサイズ” というのは、「なんでもできる」とか「本格的料理ができる」とかではなく、「軽い料理が気持ちよくできる」という意味です。
たとえばラーメン、鍋+おにぎり、その他インスタントやフリーズドライ系の食事なんかはすごく気持ちよく作ることができます。ちょっとした工夫でパスタあたりも作りやすいでしょうね。
お湯を900ml沸かすことができるわけで、川の水を沸かして、水筒に貯めておきたいときにも便利なサイズです。
無骨な見た目がいい
こればかりは好みなのですが、わたしはこのルックスが好きです。
アルミの濁った金属感と、頑強そうなリベット。「どうやって作られたかが分かる」感じが好きですね。
また、手に持った感触もヤワな感じがしません。雑に使ってもついてきてくれそうな、信頼感があります。
クッカーとの相性がいい
わたしは最近ソロストーブを買ったので、ソロストーブを例に挙げますが、上の写真の通り、ぴたりとクッカーの中に収まっています。一緒にライターやマッチなどの着火道具を入れておけば、本当にこれひとつで調理道具が揃います。
ガスストーブを使っている人もご心配なく。250mlのガス缶がピタリと収まります。コンパクトなガスストーブを使っていれば、ギリギリこのクッカーの中にガス缶とストーブ本体が収まるかもしれません(未確認)。
個人的にはソロストーブとの相性が最強です。
だってこのトレック900に収まる道具だけで、何日でも調理を続けられるわけです。燃料は落ちている小枝を使うので、尽きることはありません。荷物として収まりがいいだけでなく、「他に何もいらない」ということが精神的にもピタリと収まる感じです。
シンプルアルミ素材がいい
山クッカーMのレビューでも書きましたが、わたしはアルミのクッカーが好きです。
このトレック900にはチタントレック900というチタンモデルもあります。
チタンはどうしても調理がしづらいですね。火の当たる部分が焦げ付きます。もちろん湯沸かししかしないなら、チタンでも問題ないでしょう。
チタンのメリットはその軽さ。アルミのトレック900が265gなのに対して、チタンだと175g。90g軽いことをどう捉えるか、です。たとえば手元に軍手があったので、計ってみたら54gでした。100円ライターひとつが約16g。つまり、チタントレック900は “軍手ひとつと100円ライターふたつ分くらい軽い” というわけです。
これをどう捉えるかは人によって違うので、「大した違いじゃない」と言うつもりはありません。わたしは90g重くてもアルミがいい、ってだけです。
ふたはまあまあ
ふたに関しては不満もあります。とにかくふたの収まりが悪い。
ふたがクッカーの外側にはみ出る形で乗っかっていて、ちょっと傾けるとふたが落ちます。
まぁ、その辺の石でも乗っけておけばOKなので、大騒ぎするほどの問題とは思っていませんが、改善されてもいいとは思います。
一方、「悪いことばかりじゃない」という点も——。
それはふたの深さ。この手のクッカーはどのメーカーもふたがフライパンを兼ねるようになっています。ところが、はっきり言ってわたしには使えないものばかり。サイズ的には宿命なのですが、みんな狭くて浅いので、まともな炒め物ができません。せいぜいソーセージやベーコンを炒める、みたいな用途がいいところ。
それはこのトレック900も例外ではないのですが、それでも他メーカー同サイズのクッカーに比べると少し深さがあります。たとえばプリムスのライテックトレックケトル&パンと比べると……
プリムスのふたは深さ2.7cm、一方トレック900は3.9cm。1.2cm深いです。恐らくですが、トレック900ではふたを鍋の外にはみ出す仕様にした為に、少しだけ深さを稼げたのではないか、と思います。
まぁ、さらにふたが深い商品がプリムスが出ていますので、本当にふた(=フライパン)にこだわるなら、こちらも検討してはいかがでしょうか?
わたし的にはトレック900のふたに関しては「まあまあ」という評価です。最高じゃない(収まりが悪い)けど、ギリギリフライパンとしても使える気がする、という感じ。
「ラーメンも作るけど、ソーセージも焼きたい」とか「鍋でスープを作り、ふたでベーコンなどを焼いて、パンと食べる」みたいな使い方がいいですね。
こんな感じで使いたい
わたしの場合、山に行く目的はいくつかあります。
- 釣り
- (次の冬からは)狩猟
- 山菜採り、キノコ狩り
- ランチハイキング
などなど。
最後のランチハイキングなんかでは、「ランチを作りに山に行く」ことが目的なので、いろいろ調理道具を持ち込んで渓流沿いで時間をかけて料理を楽しみます。そういう時は以前紹介したユニフレームの山クッカーMがいいのですが、釣りや狩猟など、料理がメインじゃないとき。でも「ただのおにぎりじゃつまらない」というとき。まさにこのトレック900が活躍します。
ササッと小枝を拾い集め、着火し、鍋に水を汲んで、野菜と味噌で鍋を作る。最後におにぎりを入れて、雑炊にする。そしてパパッと撤収し、釣りに戻る。
そういうのが楽しいんですよね。
最後に1点だけ弱点を。
ソロストーブと一緒に使ったときにだけ起こることですが、ソロストーブの五徳部分との相性が悪くて、すごく滑りやすいです。適度に煤がつくとそれが滑り止めっぽくなって、マシにはなるのですが、たとえば川で水を汲んで、それをそのままソロストーブに載せると、クッカーが濡れてるもんだから、余計に滑るんです。
わたしも1度滑らせてこぼすというミスをやらかしました。
これも少し気を使ってソロストーブを平らにすることで解決します。
ちなみに、このトレック900と一緒に活用しているソロストーブの紹介はこちらです。
▶ソロストーブで笹の葉茶を淹れてみて感じた第一印象(動画あり)
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