書評『山賊ダイアリー』 猟師を軸にしたサザエさんのようなマンガ
1番知られている猟に関する本と言えば、『山賊ダイアリー』ではないでしょうか。
イブニングという雑誌で連載されており、猟に興味がある人もない人も読んでいるわけです。
わたしも興味があったので読んでみたら、おもしろかったので、ご紹介します。
『山賊ダイアリー』
山賊ダイアリーは第7巻まで発売され、そちらが最終刊となっています。ただ、7巻以降も新シリーズとして続くようですよ。
ちなみに最終巻を買われていない方はコチラ。
どちらもKindleで読むことができますので、「マンガを買い始めると本棚がいっぱいになっちゃうなァ」というわたしのようなタイプの人は電子書籍で買うことをオススメします。
本当にダイアリー
マンガの構成としては、毎号読み切りの連載です(要するにサザエさんみたいな構成)。
だから第1巻だけ読んでもいいし、飽きたら読みやめても何もモヤモヤしないでしょう。毎号読みきりなので、寝る前に1編2編だけ読んで寝るのも良し、電車でちらっと読むにもちょうどいいです。
で、内容ですが、タイトルにある通り、本当に「ダイアリー=日記」です。作者である岡本健太郎さんが実際に体験した新米猟師としての日常を描いています。
だからガチのマタギ小説などのように「1対1で山の大熊と生死をかけた勝負」といった内容ではなく、「近所の池にキジバトを捕りにフラフラ行ってきた」という感じ。
このマンガの魅力はそういう日常を徹底的に描いていることにあると思います。
先輩猟師との交流だとか、同年代の猟師仲間との交流、猟師ではない人との交流など、周囲を取り巻く人々との交わりもちゃんと描かれていて、そういう意味で「猟師を軸にしたサザエさん」といった趣も感じます。
内蔵を見ると「オエッ!」となるおぼっちゃん猟師とか、何でも食べちゃう主人公とか、ちょっと特徴のある登場人物にクスッときてしまいます。
主人公のスペック
主人公 ≒ 作者である岡本健太郎さんのスペックですが、これも現代的。猟銃はエースハンターという空気銃。それに加えて自作の罠も使います。うわさによると、山賊ダイアリーによって空気銃ブームが起きているとか、起きていないとか……。
本人も決してスーパーハンターではなくて、適度に当たったり外れたり、本当に普通の人です。
ちゃっかり勉強になる
まだ猟師になっていないわたしとしては、このマンガもすごく良い勉強材料です。というのも、猟師になるとみんながちょっと苦労したりするポイントが、当然このマンガにも現れているのです。
• 獲った獣をどこでさばくか?
• 猟に理解がない人との交流はどうすればいい?
• 山の中でトラブったらどうすればいい?
• どの動物が旨いの、まずいの?
• 先輩猟師との関係性はどうなる?
などなど。もちろん自分の答えは自分で見つけなくてはいけないでしょう。でも1つのサンプルとして、山賊ダイアリーは勉強になりますし、まだ免許のないわたしとしてはいい「妄想材料」です。
ぜひ長く続くマンガになりますように……
実はわたしはあまりマンガを読みません。
だけど、山賊ダイアリーは長く続くマンガになって欲しいな、と思いました。
マンガの世界は人気がないと打ち切られると聞きます。
ひとりでも読者が増えて、ながく続けることができますように。
あ、そうそう、第7巻で、ほんのちょっとだけですが、フクロナガサが出てきました。わたしがいつか欲しいと思うものなので、なんだか嬉しかったですね。
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フクロナガサ、出てましたね(^ω^)
しかしミドリガメまでバラせるとは…恐れ入りました。(笑)
書いてありましたね〜。なんだか勇気が出ます。笑