関東で狩猟を始めたぼくが北海道での狩猟について語ってみる
関東で狩猟を始めたぼくが、いまは北海道に移住して狩猟に取り組んでいます。
そんなぼくの視点から、北海道での狩猟について——とくに関東からの違いについて書いてみます。
あくまで主観的な内容ですし、言うまでもなく関東で始めた頃より、今の方が経験値があります。そういった経験値の差から来る違いもあると思います。
※北海道はとても広いので、“北海道” とひとくくりにするのは無理があります。ぼくがいるのは道北エリアですので、あくまで「北海道(道北エリア)」と読み替えて頂ければと思います。
ほぼ同様のテーマでポッドキャストでも語っていますので、そちらもどうぞ。
射撃文化の違い
まずは射撃文化の違いは感じましたね。
静的射撃をしに行くと、立射なんかを練習している人をほとんど見かけません。行く射撃場によるのでしょうか?
射撃会に誘われたので、そのレギュレーションを訊くと、やはり依託射撃だけ。
その理由を考えてみたのですが、いくつか想像できます。
- 流し猟など、遠射が増えがちで、立射で撃つ技術より、遠くをちゃんと狙えることの方が大事
- 鉛の規制により、弾代がすごく高いから、バンバンと立射で消費するのは辛い
ぼくは忍び猟メインなので、立射・膝射がほとんどなんで、意外な射撃文化の違いでした。
忍び猟の物理的な難しさ
北海道の山はとても広く、関東とは比べものにならないことが多いです。
「忍び猟やり放題!」と思ったんですが、最初の2年くらいはだいぶ苦労させられました。
ぼくの住む地域は山中がチシマザサに覆われており、とてもじゃないけど歩ける状況ではありません。膝丈のサラサラした笹ではありません。人の背丈よりも高く、竹のように固い笹です。だから、笹の少ないエリアを選んで歩くしかありません。
最初の頃はそういうレパートリーが少なかったので、「あそこかあそこしかない」って感じでした。いまは少しは猟場のレパートリー増えてきてやりやすくなってきましたかね。
大雑把なパターンとしては「林道・廃林道・旧作業道なんかを歩きつつ、笹の少ないエリアに入って、また道に戻る」という感じのスタイルが多いですね。
関東では山に入っちゃえば、縦横無尽に行動できることが多かったので「だいぶ違うな」と感じました。
流し猟が多い
やっぱり圧倒的に流し猟が多いです。
どう考えても、そのほうが合理的だからね。
シカをたくさん獲りたいなら、忍ぶより流しだし、駆除の観点からも畑=牧草地にいるシカを撃つ方が合理的だしね。
ぼくの周りでわざわざ歩いて獲ってる人、ほとんどいない気がする。
シカは獲れる
んで、やっぱり増えすぎたシカは獲りやすいんです。
なにしろたくさんいます。見つけるだけなら超簡単。もちろんコンスタントに獲るためには相応の技術はいるけど、それでも何回かに1回は警戒心の薄いシカだとか、判断力が甘いシカに出会うので、そういうのを獲っていれば十分自家用として成立します。
関東よりずっと獲りやすいように思います。ただこれは経験値が増えてきたのかもしれませんので、一概には言えないかな。
猟期が長く、変化もある
いま、北海道の猟期がとても長いです。シカに限って言えば(ぼくの住む地域だと)10月1日〜3月末まで、半年もあるんです。
これだけでも猟期が3〜4ヶ月の関東とは比べものにならない違いですが、その上で雪という大きな環境の変化がおもしろいです。
10〜11月末くらいまでは雪はまだ積もっていません。ちょっと降ることはあれど、根雪になるのは早くても11月末くらいでしょう。根雪になる前後ではまったく山の景色が違います。山での体験そのものが違ってくるんです。
ぼくの感覚だと
無雪期——ちょっと積もったつぼ足OKの積雪期——スキーやスノーシューを使うほど深く積もった厳冬期
ッてな感じで3段階に変化していく感じ。狩猟そのものもやり方が変わってくるし、道具やウェアも変わってくる。
その変化がおもしろいってのは間違いなくありますね。
みんなの狩猟への理解が深い
北海道に移住して、「趣味はなんなの?」とか「週末は何やってんの?」っていう雑談になったとき、ぼくはカジュアルに「狩猟をやってます」と答えるんですが、関東だと「狩猟? まじで? すごいね」っていう感じで、驚かれることがとても多かったんです。でも北海道に来たら「そうなんだ。そういやうちの隣のおっちゃんもやってるわ」っていう感じで、ほとんど驚かない。
驚かないし、変な目で見ない。とても普通のこととして受け入れてくれる人が多い印象です。
端的に言って過ごしやすいですね。
北海道は良いぞ
「北海道だけが良い」と言う気はありません。関東には関東の良さがある。でもやっぱり北海道もいい。
毎年北海道遠征する本州のハンターさんも多いのも頷けます。
もし機会あれば、そういうのもありだと思いますよ。北海道だと狩猟ガイドも多いので、そういう人を頼ってみてはいかがでしょうか?
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