渉猟で銃を楽に携行するために買ったKifaru Gun Bearerのご紹介
歩く猟をされている人は、どうやって銃を持ち運んでますか?
スリングを肩にかけて歩くのが普通でしょうね。ぼくもそうです。でも、いくつか思うことがあり、新しいタイプの銃の持ち運び方を試してみることにしました。
まだ商品を買って、自宅で試してみた程度。実猟で使うのは10月からになりますが、ひとまずブツの紹介と、自分がスリングで感じている不満と、このGun Bearerに期待していることをお話したいと思います。
まずはKifaru Gun Bearerの紹介
商品の公式サイト
Gun Bearerってなによ? って人も多いと思いますので、まずはこの動画を見てもらうのがわかりやすい気がします。
鉄砲のメンテナンスついでに、Kitaruの銃ホルダーをお試し装着。まだ装着に不慣れでたどたどしいけど、装着状態からの据銃は初めてでもこれくらいの速さでいける。 pic.twitter.com/7LD4CS5TI8
— やまくじ『山のクジラを獲りたくて』 (@yamakuji_jp) July 8, 2021
言葉で説明すると回りくどいですが、ザックのウェストベルトに銃床を入れるポケットをつけ、ザックの肩ひもに銃を固定する紐をつけることで、脇の下に銃を固定できる構造になっています(まあ動画を見ておくれ)。
そして次にお見せするのが、先台を固定する紐です。これがよくできているのと同時に、ちょっと煩わしさもあって、手放しで「これ最高」と言いきれない部分でもあります。
というのも、銃を固定するためにバックルに紐を通すという作業が必要なんです。慣れれば数秒ですが、ノールックでやるのはちょっと難しそう。ワンタッチとは言いがたいんです。しかし、この仕組みは「解除」には最強で、最初の動画にある通り、ぴょんと伸びてる余り紐をパンッと引っ張ると、バックルが解除された状態になります。そのまま(紐を抜いたりせず)銃を構えると、自然と紐は外れる仕組みです。
これがかなり良い。というのも「紐を引っ張る」ってのは冬用の厚いグローブをしていてもできるし、ほぼノールックで解除できるんです。「特殊バックルでボタン1つで解除」ってのは、一見すると便利に見えるけど、グローブとの併用には課題があるかな。
だから「解除の利便性を重視しまくった結果、ちょっとだけ装着に手間取る」というのは、妥協案としては分かる気がします。
装着に関しては数秒かかるというデメリットがあるとは思っていますが、僕個人的には大きな問題ではないかな、とも思っています。
というのも、僕のスタイルだと、これを解除してまた装着するのって下手すれば1日に数回しかないんです。
「ん? シカの音かな?」
解除して、銃を手に持つ。
「あー、いなくなっちゃった」
装着
みたいな流れになるんですが、解除はスピード重視ですが、装着は歩きながらダラダラやればいいんです(早いに越したことはないけどね)。
ファーストインプレッションとしては——
「満点とは言わないけれど、この解除のしやすさを考えれば、他は些末な問題でしかないかな」
という感じ。もちろん実際に使ってみたら「ん〜やっぱり装着がめんどくさい」とか「歩いていると邪魔に感じる」などの問題がないとは言えないので、結論的なレビューは控えておきます。
そもそもなぜこういうアイテムを導入するのか?
世の中の大半のハンターはスリングで肩に銃をかけて歩いているわけで、それで決定的な問題があるわけないんです。
枯れた技術とでもいいますか、定着したやりかたですからね。
でも、自分の狩猟のスタイルが少しずつ固まっていく過程で思うこともいくつか出てきていました。
- スリングはズレやすいので、僅かですが、気を使う
- 長時間歩くときに片方の肩だけ疲れる
- 獲物を持ち帰るときにスリングで背負うのは邪魔くさいけど、ヒグマもいるのでザックに固定しちゃうのはイヤ
ってな具合。ぼくの猟の場合、「良いところ」まで長い距離を歩くことが多いです。昨年からはじめたヒグマ探しもそうですし、シカもそういう猟場をいくつか知ってます。ヒグマの気配が濃いところまでは数Km歩くのも当たり前。
それじゃ、それまでザックにでも固定しちゃえば楽なんですが、そうすると万が一ヒグマが出てきたら手も足も出ない。そうなるとどうしても常時スリングで背負っているしかありません。
そしてスリングってズレますよね? 猟友のリロ氏(@ly_rone)は肩にナイフを固定して、そこにスリングをかける形でズレ防止としています。また、じつはそういうズレ防止のためのアイテムってのも販売されていたりもします。ズレだけが課題なら、そのあたりを参考に対処するのですが、ぼくの本当の問題は2と3なので、ズレだけ対処してもちょっと満足できないんですよね〜。
というわけで、今回のKifaru Gun Bearerは僕の思いつく限りかなり良い仕様になっていて……
- スリングじゃないからズレない。固定したらあとは放置
- 重さはザックのウェストベルトにかかる。100%左右均等ではないだろうけど、負荷分散はだいぶできてそう。
- 獲物捕獲後も同じように固定して下山すれば良い。安定しているし、重さは分散できているし、いざとなれば撃てる
- 銃が常に見える。個人的には見えないところに銃があるのは好きじゃないから。
ってな感じ。実際に使えばいろいろ欠点も見えてくるだろうけど、僕のように「歩く猟」をしている人はちょっと考えてみてもいいアイテムかもしれません。
ぼくは公式サイトで普通に注文して届きました。
最後に買いたい人向けのアドバイス
商品ページを見てもらうとわかるのですが、じつはいくつかのタイプがあります。
まずはUniversalと書いてあるものと書いていないものがあるんですが、これは
Universal → だいたいどんなザックにでも使える
無印 → Kifaru製のザック専用
という意味なので、大半の人はUniversalになるでしょう。次にshortとlongがあるんですが、これは銃床を入れるポケットの紐の長さみたいです。ぼくは失敗するのがイヤだったので、short/longが同梱されている Universal Gun Bearer Combo というタイプを選びました。$15くらい高く付きますが、まぁ勉強代だと思って受け入れています(それにザックの種類や銃の種類によってひもの長さを変えられるというメリットもあるし)。
最後に。
仲間同士で一緒に買えば送料を節約できるかもね。
では、また冬になったら実用レビューもしたいと思います。
チャオ
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