【2020年度】今期導入して良かったハンティングギア
今期もそろそろ終わり。まだシカ猟だけは延長されているので、ボチボチやってるけど、忍び猟の適期は終わりかなという感じで、残りは延長戦気分。
というわけで、まだ完全には終わっていないものの、ここらで今期導入したハンティングギアの中で「良かったもの」を6つご紹介していきますよ。
全体的に共通しているのは「自分の行動を広げてくれた道具」ということかな。
本当は何も追加しなくてもやっていけたのだけど
実を言うとさすがに本当は何も追加しなくても狩猟はやれる。必要なものはだいたい揃っていて「これがないと……」というほど強く必要に迫られたものは多くない——というか、ない。
でも「もうこれで完璧。変える必要がない」と思えるほどの確信もない。
だから、いろいろ試してみたシーズンだった。
1.ゾンメルスキー
これまで秀岳荘のスノーハイクという歩くスキーを使っていた。これはこれで良かったものの、知人からの「スノーハイクとゾンメルスキーは別物だよ」という言葉で俄然興味が湧き、そのうえ秀岳荘のゾンメルスキーが在庫薄であると耳にして、慌てて入手(現在はサイトからも消えてます……復活して〜)。
使ってみると、その評価は大袈裟でもなく、たしかに別物。平坦な場所をグイグイ進むなら圧倒的な機動力だと感じた。
板が少し長い分、理論的にはスノーハイクよりも取り回しが悪くなるものの、そもそもぼくが行く場所ではそんなに細かな取り回しは求めておらず、取り回しの悪さをデメリットと感じたことはなかった。
自分にとってはメリットこそあれ、デメリットのないアイテムだったな。
2.剣ナタ:フクロナガサ(8寸)
これまで剣ナタはマタギナガサ(木の柄)の6寸を使っていました。が、ヒグマが多い場所であること、またナタとしての性能はもう少し長い方が良いだろうという考えから7寸を試したいと思っていた。
そんなことをTwitterで呟いたところ「良かったら使って」とただで提供して頂いたのが、この8寸のフクロナガサだった(本当にありがたい)。
想定の7寸よりもさらに長いため、ややオーバーかな、と思いつつもいい機会なので試してみたが、これがなかなか良い。
単独忍び猟だと剣ナタを使わない人が多いけど、ぼくは愛用してる。その理由はまた別の機会に語ろうかと思っているけど、端的に言えば「無理がきく」「十徳ナイフ的である」ってなところかな。
あんまり過剰に言う気はないけど、「これさえあればなんとかなる」みたいな気持ちが沸いてくる刃物だ。
3.一眼レフ:Nikon D750
狩猟に一眼レフを持って行く人は多くないと思う。しかもぼくが持って行っているのは軽量コンパクトなミラーレスではなく、がっつり重い一眼レフカメラに、どでかいレンズをつけている。
重さ2.5kg。はっきり言って重い。
しかしそれでも持って行く。
なぜか?
ぼくは駆除のためにガンガンとるタイプではない。自分が必要な分を獲れば満足で、1日あたり1頭以上獲ることはほとんどない。
そろそろ冷凍庫がいっぱい……なんてときも山には行く。行けば学ぶことがあるから。そんなときにも一応鉄砲を持っていくが、カメラも持っていき、撃たずに撮ることが多くなった。
「猟欲がないんですか?」と訊かれることはあるのだけど、正直ある。本当は獲りたいと思うときも、じつはある。だけど、冷凍庫が埋まっているのに獲ったり、回収不可能なところにいるシカを獲ったり、日暮れ間際で回収にリスクが伴う場面での捕獲はぼくのやりたいことではない。
カメラという道具があることで、獲物を獲らずとも収穫が得られる実感がある。
またぼくは獲った写真がブログ・動画・雑誌の仕事で使えるので、うっすらとした収入にも繋がるといういいわけもある。
4.焚火台:79式算盤火床
いわゆる焚火台だけど、ぼくの知ってる範囲で圧倒的に軽量で、圧倒的に設営と撤収がスムーズなアイテム。
道具の良し悪しは「自分の行動を広げてくれるか?」ってのがあると思っているんだけど、間違いなく広げてくれた1品。
参考:79式算盤火床
この焚火台は(ぼくの理解では)、「直火だと地面に影響が〜」という意識で使うものではなく、むしろ焚火の機動力を上げるために使うもの。通常の焚火に比べて——
- 軽量&コンパクトで、
- 設営と着火が早く、
- 調理に最適な小さい火を維持しやすく、
- サッサと燃やしきり、
- サッサと撤収する。
という点で優れている。時間の限られた狩猟という行為の中に焚火を持ち込めたのは、これのおかげだと思っている。
5.アルコールストーブ一式
今期はアルスト周りを刷新した。アルストはフレボRとRSRを手に入れ、適当に使い分けている。五徳も風火蔵にして、「厳冬期でも使えるアルスト」という実感を得た。
去年までは「厳冬期はアルストを使わない」というスタンスだったけど、今期はマイナス15〜20度でもアルストを貫いた。寒い時期はお湯をちょっと湧かすくらいだけど、それが気楽にできるってのがいい。ガソリンの方が火力も安心感もあるけど、日帰りだとちょっと重いしオーバースペックな面も否めなかった。
「がっつりした料理は前述の焚火台を利用し、行動中の湯沸かし程度のことはアルストに任せる」というスタイルが確立した感じ。
アルストは気持ちも重量も軽くていい。
5.日の出光学の双眼鏡 6×30 B+
今期、これまで使っていたビクセンアトレック2の8×42の双眼鏡が壊れた。
アトレック2は気に入っていたし、今でも気に入っている。また買おうかな〜とか思ったりもしてる。
でも、同じものを買ってもつまらないので、ちょっと新しい実験として6倍を試してみたくなった。猟友から安くVixenアトレックライトBR 6×30WPを譲ってもらい、しばらく6倍を経験してみた結果「6倍いいかも」と思うようになった。そこで6倍のより良い双眼鏡を経験してみたくなり、手をだしたのが日の出光学だった。
じつは6×30ポロ型の双眼鏡ってそんなに多くない。そんな中見つけたのがこの日の出光学さんの商品だった。これね、いいよ!
知名度で言えばNikonやらビクセンやらとは比較にならんけど、かなりキレイに見える。満足度の高い双眼鏡だった。
双眼鏡に関するぼくの考えはこちらの動画でも語っているので、気が向いたら見てやって欲しい。
余談になるけど、じつは実戦投入2日目くらいで対物レンズのカバーを紛失した。「買いたいけど、在庫ありますか?」と日の出光学さんに問い合わせたところ「買ったもらったばかりだし、無償で提供します」というありがたいお返事(これがいつものサービスではないと思うので、へんな期待はしないでね)。めちゃくちゃ好印象な問い合わせ対応で、メーカーとしても好きになりました。
ただでくれるから好きって意味じゃないよ。有料でいいんだ。でも事務的じゃない言葉が嬉しいのだ。
バージョンアップが多い年だった。
スノーハイクからゾンメルスキー。
6寸マタギナガサから8寸フクロナガサ。
ソニーα6300からNikon D750。
トランギアからフレボR/RSR/風火蔵。
VixenアトレックライトBR 6×30WPから日の出光学。
ってな具合にバージョンアップ的な感じのものが多かった。自分なりに「より自分に合うもの」を考えるシーズンだったかな。
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