狩猟での防寒対策としてぼくがやっている3つのこと

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山での重大なテーマの1つが温度管理です。とくに冬。今日は冬の温度管理のお話です。

歩いていれば暑くなり、止まれば寒くなる。朝は寒く、昼は暑いということもあります。

「寒ければ1枚多めに羽織ればいいじゃない?」と思うかもしれないけど、そんなに簡単ではないわけです。そんなお話も含めて書いていきます。

いってみましょう。

温度管理の悩み

基本的に行動中は暑いものです。たとえ氷点下10度の雪山でも行動中は暑いです。汗もかきます。

だから薄着で行きたいんです。

でも立ち止まると一気に冷えます。なにもなくても立ち止まっていれば寒いのに、行動中にがっつり汗をかいていれば、その冷えはかなりのもの。5〜10分もすれば震え始めます。

だから余計な服を1枚持って行きたいな〜、なんて考えたりもします。

でもね。

単独忍び猟に限っていえば、ぼくは余計な服を持ちたくないんです。理由は3つ。

  1. 荷物を減らしたい
  2. 着る手間が嫌
  3. そもそも着ることができないシチュエーションも多い

荷物なんて少なければ少ないほどいいと思っているし、狩猟中にちょこちょこザックから防寒着を出したり入れたりするのが面倒です。でもそれ以上に「着ることができないシチュエーション」もあるのが問題です。

——たとえば行動中、茂みの向こうで物音がする。シカがいるような気がするけど、まだ分からない。距離も近いから、下手に動けば逃げられてしまう。「よし待とう」と決意。シカが姿を現すのを待つわけですが、5分待つのか、10分か、20分か……あるいはもっと……。どんどん身体が冷えてきます。かといってこんな場面でザックから防寒着を出すのはムリ。

という場面があるわけですよ。そしてこういうシチュエーションこそ、単独忍び猟の醍醐味みたいなもので、「いいとき」なので、ザックから防寒着を出して逃げられてしまうのは避けたい。この気持ちは分かってもらえると思います。

防寒着を増やしたくないけど、寒いもんは寒いし、暑いときは暑い。

さあどうしよう。

 

対策1:ミレー・ドライナミック

過去に紹介記事も書いています。

参考:これなしではいけない! ミレーのドライナミックメッシュの威力!

こいつはかなり優秀で、ドライナミックなしで山に行くことはありません。それほど好きです。

簡単に説明すると——汗をかくと網シャツの上に着ているインナーに汗が吸収される。そのインナーはもちろん登山用のインナーなので、速乾性が高い。一生懸命乾燥させてくれる。とはいえ、一瞬で乾くわけではないので、どうしてもインナーが湿ってしまう。そこで休憩をすると湿ったインナーで冷えるのだけど、網シャツのドライナミックを着ていることで、湿っているインナーが身体に触れない。だから汗冷えしない。

というわけ。

汗冷えとじっとりする不快感を軽減してくれる。

これが何を意味するか? 汗冷えを軽減できるなら「そもそもちょっと厚着してもいいよね」という考え方もあると思うんです。行動中に厚着してはいけない理由は、汗をかくからです。汗をかいて汗冷えするので厚着は避けたい。汗冷えしないなら(軽減できるなら)1枚多く着て、結果的に汗をかいたとしても、休憩中の冷えは抑えられます。

バカみたいに厚着することはできませんが、1枚多く着ていくようなことができると思っています。そうすれば休憩時に暖かい、と。

 

対策2:温度の変化を先取りして気遣う

寒いとき、家なら暖房をつけて終わりですが、山の中では「急激に身体を温める」のは難しいです。

一方で、暑くなってきたときに「涼しい格好をする」のも難しい。

「脱げばいいじゃん」と思うかもしれないけど、前述の通り「不意に獲物の気配がすれば、その時点から待ちモードになる」ことを考えると、安易に薄着はできないんです。万が一薄着したあとでシカに遭遇して待つことになれば、たぶん耐えられません。

結論を言えば、ぼくは防寒着を持って行かず、常時同じ服を着ています。行動中も、休憩中も同じ格好です。

だからこそ重要なのが「暑くなる前に暑さ対策をして、寒くなる前に寒さ対策をする」ということです。

 

たとえば出猟時。暖房の効いた車から降りて「あーさむい〜」となりますが、これから行動を始めれば数分後には暑くなります。そうなる前にジャケットの前を開けたり、ベンチレーション(ジャケットの脇の下とか、オーバーパンツの側面などがジッパーで開くようになっている)を開けるんです。

これを暑くなってからやったら意味がないんです。1度暑くなってしまうと、ちょっとベンチレーションを開けても冷えません。

さて休憩に入るとき、当然暑くて汗をかくような状態です。「あー暑い暑い」となんなら休憩しながら腹を出して身体を冷やしたくなるほどですが、立ち止まって数分で震えるほど冷えます。そうなる前にベンチレーションを締め、ジャケットのジッパーを閉め、ポケットあたりに常備している手ぬぐいを首に巻き、防寒します。

これも寒くなってから慌ててジッパーを閉めてもダメ。

先手必勝です。

 

対策3:休憩は15分以内(できれば10分)

これは自分の経験則ですが、15分以上休むと身体の冷えがピークになります。

なので15分以上は休みません。できれば10分以内に抑えたいほどです。10分なら冷え切る前に出発できます。20分の休憩より、10分の休憩を2度とる方が合理的だと思っています。

 

じつは悩みはまだある

だいたい、こんな感じで狩猟中の温度管理を考えています。

でも、実は1つだけ例外でうまくいっていないのが「獲物を捕獲後の処理」なんです。

解体などは立ち止まってやるわけで、めちゃくちゃ寒いんです。雪の中に足を沈めながら黙々と解体するわけで、とくに手足の冷えが凄くてかなりキツイ。

あまりの寒さにその場で足踏みして身体を温めたりもするんですが、キリがないし……。

もっと暖かい靴を履くべきなんだろうな。というわけで、暖かい靴を検討中です。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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