シカの発情期になると、メスを見なくなるのはぼくだけでしょうか

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どうもこの時期はオスジカこそ頻繁に見かけるものの、メスジカはそれほど多く見掛けない。

もちろん山を降りて牧草地や路上に出てくるメスはたくさん見るのだけど、山の中ではなかなか……。メスを見ないと言うよりも、オスが動いていて、出会いが多い分、メスに出会う前にオスを獲ってしまうのが原因かもしれない。

 

このあたりのこと、何かご存じの人がいたら教えてください。

なにか、動いた気がした

前回と同じ山を探検する。新しい足跡も入っているのを見て、否応にも期待してしまう。

山に入って30分ちょっとが過ぎた頃、視界の隅で何かが動く気配がした。

自分でも何が動いたか分からないレベル。

「動いた? 気のせい? どこ?」

と双眼鏡で気配の下方向をしらみつぶしに探していると、木立の間に鹿の尻尾が見える。距離にして150mくらい(目測)。我ながらよくも気が付いたもんだ、と感心した。

向こうはまったくこちらに気が付いておらず、草を食べては1歩進むのを繰り返しているようだった。

安心して撃つには遠いので、せめて100mくらいにまでは距離を詰めたい。

この時点でのお互いの位置関係はこんな感じ。実際には間に木がたくさんあり、うまく歩けば姿を見せずに近寄れそうに思えた。

ぼくとシカの位置関係

上の図の真ン中のコブまで歩き、コブに身を隠して撃つという作戦だ。うまくいけば50mくらいの距離になるだろう。

樹木に身体を隠しながら、音を抑えて歩く。じわじわじわじわと距離を詰め、コブの手前までやってきた。鉄砲を用意して、コブから顔を出す……すると、シカと数メートルの距離で鉢合わせ! どうやらシカはシカでゆっくりこちらに近付いてきていたようだ。

お互いビックリして、さすがにシカは瞬時に駆け出した。走るシカは撃たない主義なので、止まるのを期待してその場で待機。すると、シカは元いた場所まで戻り、こちらの様子を伺うように立ち止まる。

そこで落ち着いて発砲し、ほぼ即倒。ひさびさのメスジカを頂いた。

 

今季初のメスジカ

考えてみると、ここまで獲ってきたのはすべてオス。どうもメスに出会わない。

いろんな仮説を考えた。

  • オスとメスはいる場所が違うので、無意識のうちにオスのいる場所に行っている
  • この時期のオスは物音に対して姿を現しやすいので遭遇率が高い
  • 単純にオスが発情期で動くので、遭遇率が高く、それを捕獲するからメスに至らない

個人的にはメスを優先して獲りたいので、メスとの遭遇率を上げたいところ。ただし、そもそも深い笹藪のせいで「どこでも自由に歩ける」わけじゃないので、「もっと山奥にメスジカはいる」となると、そこにアプローチできない以上、諦めるしかない、ということになってしまう。

研究が必要だ。

 

逃げないリス

シカの処理後、もう少し山を散策することにした。

獲物を獲ったあとの山はまた少し違って見える。基本的に2頭目を狙う気持ちがないため、こちらの猟欲がなくなり、すこし穏やかな気持ちで山を見ているのかもしれない。

カサカサと動く音がして見てみると、リスがいた。すぐに逃げるかと思いきや、なんだか木を登ったり降りたりしつつ、ずーっとこちらを見てギャーギャー鳴いている。見た目はかわいいが、鳴き声はかわいくない。たぶん怒っているのだろう。

なぜ怒られているのか分からない。こういうときに限って一眼レフを持ってきていないことを公開した。楽しい被写体になっただろうに。リスにして見れば、怒っているのに被写体もクソもないだろうが。

 

帰宅後、シカを精肉して冷凍した。

鉄砲を掃除して、道具を片付けて、さぁ鹿肉を焼いてビールで祝い酒でも……

とやりたいところだが、子どもを迎えに行かなくてはいけないのでアルコールはダメ。パパさんハンターなのだ。コーヒーを飲みつつ、家事に勤しんだのだった。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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