狩猟用のアイウェアについて英語圏のサイトで研究してみる

最終更新日

最近、Twitterのハンター界隈ではサングラスの話題がちょっと盛り上がっています。

きっかけはリロ氏さんの書いた『狩猟で使うアイウェアのススメ』という記事でしょうね。

リロ氏さん(「さかなクンさん」的な呼び方になっちゃう笑)は少し前に “オークリー プルズムトレイル” を購入し、その見え方がすばらしいと絶賛。他にも狩猟で使っている人もいたり、追いかけて買う人も出てきて、ちょっとしたブームですね。

というわけで、「狩猟+アイウェア」というキーワードで情報を漁ってみたのですがあまりネットに転がっていないようなので、英語圏で調べてみました。今日はそんな中で知ったことをまとめてみたいと思います。

※参考サイトは末尾に記載します。

なぜ狩猟にアイウェア?

第一の理由は “安全性”。山賊ダイアリーでも、主人公の目に笹か何かが刺さり、病院送りになるエピソードがありました。

わたしはまだ刺さったことこそありませんが、「危ない」と思ったことは何度もあります。また鉄砲を使っている以上、暴発で異物が飛んできたり、スコープやボルトが壊れて目に直撃したりするリスクはつきまといます。

第二の理由は “視認性”。視認性にもざっくり2つあるのかな、と思っています。

  1. 逆光や乱反射を押さえて見やすくする
  2. コントラストを上げて、はっきりとものが見えるようにする

リロ氏さんがプリズムトレイルを絶賛していたのはこの視認性の2の効果を感じたからみたいですね。

 

どんなアイウェアがいいのか?

安全性の面

当然、丈夫なものがいいでしょう。あれこれ知っているわけではありませんが、有名なものだとESS(Eye Safety Systems,Inc.)が丈夫だと言われています。

実際にレンズに弾丸を撃ち込んで、割れない様子もYouTubeで見ることができます(まぁ、サングラスは吹っ飛んでいきますがね。レンズは割れていません)。

 

ESSはオークリーのミリタリー部門。実際米軍などが採用しているくらいなので、そういう意味での信頼性は高いでしょう。もちろんそこまで丈夫でなくてはいけないってことでもありません。実際銃弾が飛んできて、レンズに当たったら「ふぅ、セーフ」なんて状態にはならないでしょう。ただ、容易なことで壊れないだろうという期待はありますね。

 

視認性の面

視認性の部分は条件によってもいろいろ変わってきます。日の入らない暗い杉林の中であればクリアなレンズがいいでしょうし、また逆光直撃ならグレーの暗いサングラスが欲しくなるかもしれないし、水面や葉で乱反射する光を抑えたいなら偏光グラスが欲しいと感じるかもしれません。

わたしも家にあったサングラス(やや暗めのレンズ)をかけて出猟したことがありますが、結果的には付けたり外したりが頻繁に発生し、ストレスでした。

「これならいっそクリアの方がいいかもなァ」

なんて思いました。

英語圏のハンティング界隈ではレンズの色はざっくり4種類から選ぶのが主流のようです。

クリア : 安全性のみが欲しい。薄暗い場所での狩猟に。
黄色  : コントラストを高めて、視認性を高めてくれる。やや暗い場面でも使いやすい。
オレンジ: 黄色以上に視認性を高めてくれるが、暗い場面ではやや不利か?
グレー : 光の透過率が圧倒的に低いので、とにかく眩しさを解消したいとき

ってなところでしょうか。光の透過率に関しては、ESSのサイトが分かりやすかったです。

http://esseyepro.jp/pages/crossbow

一番光を通すのはもちろんクリアで90%。次にイエローで85%。このあたりは圧倒的に明るいので、言い換えれば「眩しさを軽減する」という効果は薄そう。その代わり暗い場面でも使えるので、安全性という意味ではいい感じ。特にイエローはコントラストを高める効果もあるので、暗く見えるのを嫌う人には良さそうなのかな?

ハイデフブロンズは62%、ハイデフカッパーが32%、グレーが15%、とどんどん暗くなっていきます。

 

他のメーカーでも色ごとの傾向は恐らく同じような感じでしょう。

 

フレームの形状

これは靴のようなものでひと言で言えば「顔に合うもの」がいいようですね(当たり前か)。

イヤマフを使う人はツルの部分が薄くないと、イヤマフを装着したときに隙間が出来ちゃいます。また、まつげがレンズに当たったりするとめちゃくちゃ不快。そういう人のためにESSはサプレッサーモデルを作っています。これはヘルメットやヘッドセットなどを装着したままでも使いやすいようにツルの部分が薄くなっています。

 

また、ある程度通気性があった方が曇りにくいようですが、横から異物が入り込んでこないように、ある程度広くプロテクトしてくれるものがいいでしょう。がっちりフィットするものがいいのか、レンズが浮いたようなタイプがいいのかは状況によって変わりそうです。砂埃が多いとか、バイクに乗るときの風の回り込みを嫌う場合はフィットしていた方がいいですが、それ以外はすきまがあった方が曇りにくい分、有利かな……?

また、猟で使う場合は視野の広さも重要なので、いろいろバランスを取って選びたいところですかね。

 

で、どれがいいのよ?

英語圏のサイトを見つつ、自分の独断と偏見で、気になるサングラスを挙げてみます。

 

まずはESSクロスボウの2フレーム・3レンズセット。なんとレンズが3枚ついてきます。クリア・ハイデフカッパー・スモークレンズですね。猟で使うという意味では、クリアとハイデフカッパーかな。ESSは替えレンズも単体で売っているので、イエローを買い足して比べてみたくなりますね。

 

こちらもESS製のICEというモデル。フレーム上部が省略されていて、視界が広いのが特徴でしょうか。鉄砲を構えたときに照準器の位置によっては上目遣いになりますので、そういうときにも視界を遮ることなく使いやすいのではないか、と想像しています。また、こちらもレンズは3枚セットですが、組み合わせはクロスボウとは異なりスモークグレー・クリアー・ハイデフイエロー。

 

こちらはオークリーのプリズムトレイルレンズをつけたフラックドラフトというモデル。アジアンフィットということで、日本人の顔立ちにも合いやすいようです。こればかりは個人差があると思いますけどね。

 

Bolleのクリアタイプなんかも安全性という意味では有力な候補かもしれません。

 

わたしならどれか?

最終的には実物を付けてみないと判断できませんが、気になるのはESSクロスボウとICEですね。

レンズの色は黄色が良いかなと思っています。わたしは目が悪く、コンタクトレンズを使用していますが、それでも暗くなると何となく見えにくくなる気がしてストレスを感じます。光の透過率が高い黄色ならそういうストレスを感じなくて済むかな、と。

「じゃぁ、クリアタイプにすれば?」という意見もありましょうが、それだと視認性の向上も望めず、ややもったいない気がしてしまうんですよね〜。せっかくかけるなら色つきがいいかな〜なんて。

(自販機で水を買えないタイプなんです)

みなさんは何をお使いですか?

 

*参考サイト*

10 Options for Shooting and Hunting Eyewear

https://www.range365.com/10-options-for-shooting-and-hunting-eyewear

The 4 Best Hunting Sunglasses – Reviews 2018

ESS Eye Pro CROSSBOW: Torture Test | YouTube


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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