合理性と趣味嗜好の間で装備を考える
狩猟用の装備について情報交換するとき、あるいは新しい装備品を紹介するとき、どうしても機能や合理性をウリにしたくなります。だけど、それを無視してでも “趣味” を優先してもいい、ということも忘れたくないものです。
機能の海
狩猟の道具、山の道具の紹介を見ていると、そこで語られているのは機能のことばかり。
それはこのブログでも例外ではありません。
「防水ですよ」
「MIL規格ですよ」(米軍の道具に採用される規格。頑丈さなどの売り文句で使われる)
「静音性が高いですよ」
「軽いですよ」
こういう売り文句で、商品を紹介することになります。道具を客観的な視点で紹介するとなれば、こういう機能を前面に打ち出すしかないんですよね。
「——でも好きだから」を大事にしてもいい

たとえばTwitterなんかで装備品の情報交換をしているときに出てくる話題の1つが「剣ナタの必要性」。
こちらの記事でも剣ナタについて書いています。
すべての「いらない理由」を凌駕する言葉
ともかくこういう意見(引用注:みんなが言う剣ナタがいらない理由)は頷けるもので、まったく否定する気はありません。むしろ納得です。
そういう意見と争う気もないし、「だよね〜」と膝を打つばかりです。
でも、しかし、そういう「理由」を凌駕する言葉が1つだけあります。
「好きだから」
好きなら、すべての「持たない理由」を乗り越えて、持つこともできる。それでいいじゃないか、と思うのです。
たとえば足回り

わたしの例ですが、単独猟では必ず登山靴を履いています。
猟の世界では長靴がかなり定着していて、巻狩だと長靴を履いている人が凄く多いです。でもわたしは登山靴。
長靴で長時間歩くのが辛いからというのが表向きの理由ですが、実際のところは「登山靴の方が好きだから」というのが大きな理由。
そもそも狩猟は合理性を求めてやってるの?
肉が欲しいならスーパーで買った方が速くて安い。
駆除のために狩猟の必要性はあるけれど、駆除のためだけにやっている人っているの?
みんな「好きだから」やっているはず。使う銃だって合理性だけで選ぶかと言えば、わたしはNO。いや、合理性も重要だけど、好きじゃないと、ね。競技目的で、勝つための銃なら話は別ですけど。
※銃は形状が身体に合うか? など無視できないポイントもありますね。
最近、ターハント12番を購入しましたが、12番ハーフライフルが欲しいだけなら、他にも選択肢はありました。決め手はやっぱり「好きだから」。
参考:『ターハント12番ハーフライフル木銃床』を手に入れました
Twitterなどで「こんな道具を使うなんて意味わかんない」という意見を見かけることもありますが。
そのセリフの意味が分からないというのが正直なところ。当人は「好きだから」使っているわけです。
好きなら使えばいい。好きじゃなくなれば使うのをやめてもいい。
好きだ! っていう気持ちを大事にやろうぜ!
——とわたしは言いたい。
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