射撃用の標的作り紆余曲折、結局安くて良いのは市販品
射撃場に行くと、利用料とは別に弾を買ったり、的紙(ターゲット)を買ったりしますよね。
あの的紙、射撃場によりますが100〜300円程度かかります。わたしは根が貧乏性なのか、いつもケチってギリギリの数を買って使ってしまいます。
それが(お金の問題だけではなく)不便に思えるようになってきたので、安くたくさん手に入れる方法を考えてみたわけです。
的紙が少ないと起こる問題
たとえば「受付で4枚の的紙を買って、スコープのゼロインをしてから、立射の練習をやりたい」としましょう。
2枚をゼロインと微調整に使って、残りの2枚を練習用かな、という感じです。
いざゼロインを始めると、なんだか微妙にうまくいかず、微調整ループに陥ることがあります。ちょっと調整して、また数発撃って……という具合。1枚目の的紙は穴だらけ……。2枚目に移ります。それも散々撃って穴だらけ……。
「残りの的紙は2枚。あとで練習するんだから、それは使いたくないなぁ」
という心理が働いて、仕方なく穴だらけの的紙に撃ちます。すると「あれ、いまのって真ん中に当たった? 穴だらけでよく分からない」ということが起こり、結局は的紙をケチって、弾を無駄遣い……。弾の方が高いのにね。
ゼロインだけではありません。立射の練習をしていても、穴が多くなってくるとだんだん着弾が分からなくなってきます。分からないまま撃ってもそんなの練習になりません。
でもなんだか受付まで行って、1〜2枚の的紙を買ってくるのも面倒になってしまって、仕方なく、的紙の中心以外の場所を狙ったりして、お茶を濁します。
というのがわたしなんです。
まず考えたのはネットプリント
最初に考えたのは的紙のDIYです。
自宅にプリンターがありませんので、まず考えたのはいつもお世話になっているセブンネットプリント。
こちらはネット経由でPDFや画像をアップロードすれば、全国のセブンイレブンで印刷が出来るという超便利サービス。わたしは自宅にプリンターを置くのが嫌で、もっぱら印刷はこちらを利用しています。
「よし! 的紙を自作だ!」
と意気込んで自作を決意。
まずは的紙をゲット
こちらの的のデータを利用させて頂きました。
この標的はベンチレスト競技のルールに準拠しているとのことです。
NBRSAのホームページで公開されていたRuleに準拠して(略)
わたしはとくにルールなどにこだわっているわけではないので、何でも良かったのですが、パッと見では使いやすそうだったので……。
他のデザインがよければ、Googleで “rifle target pdf” あたりで検索してみると良いと思いますよ。いろいろ見つかります。
セブンネットプリントで印刷!
先ほどダウンロードした的紙データをセブンネットプリントにアップします。本来はA4で印刷するとベンチレスト競技用の正式なサイズになるらしいですが、スラッグの立射なんかでも使うわけですし、A3で印刷してみました。
A3を白黒で印刷すると、1枚あたり20円。一方、射撃場で的紙を買うと1枚あたり100〜300円程度。仮に200円とすれば、1枚あたり180円の節約です。
たかが180円、されど180円。
自作にも問題があった……
「これで満足」と思っていたのですが、そう簡単なことではありませんでした。実際に撃った写真をご覧ください。
これ、たしか7発撃っていると思います。ひどい穴のあき方ですね。
何となくの着弾位置は分かるので、ざっくりと立射の練習をする程度であれば使えないこともないですが、たとえばゼロインとかはしにくいし、スラッグでまれに起こる弾の横転の判定も出来ない。同じ場所に着弾したときの判断も難しい。
結局精密には使えないということです。また、7発撃でこの有り様です。現実的には5発くらいしか使えないですね。10発撃ったらたぶん紙が破ける……。
さらに言い足すなら、弾のハンドロードをする人は、たぶん横転とか、よく確認したいと思うんですよ。だから、こういう紙で練習するのはあまりよくないんじゃないかな。
というわけで、結論としては「普通紙に印刷した的は、まぁ……、使えないわけじゃないけど、オススメできない」って感じです。
普通に売ってる……
とまぁ、自作がうまくいかなかったというお話をTwitterで呟いたところ、お世話になっている方から助言が……。
曰く「普通の紙だと弾痕が分かりづらい。買った方がいいよ」とのこと。
「でも、買ったらお高いんでしょう?」
と思いつつ、オススメして頂いたサイトを見てみます。オススメしていただいたのは銀座銃砲店のSBセンターペーパーという的紙です。
なんと1枚あたりのお値段(送料込み)10.5円。コンビニで普通紙に印刷するより安いです。
この的を買ってきた!
というわけで、さっそく買ってきました! 現物を見比べた末、結局買ったのは上のAP1文銭フルマークという的紙です。

AP1文銭フルマークの紙の大きさは17cm×17cm。丸枠の大きさは約15.5cm。黒い中心の枠は約6cm。
ちなみに、オススメしていただいたSBセンターペーパーは紙が13.5cm×13.5cm。で、黒い中心の枠が約11cmとのことです。
射撃場でもらうスラッグ用の的紙は40cm×60cmくらいの大きさで、黒い中心部分が15cmくらい、白い丸は30cmくらいでしょうか。一般的にスラッグ用って的が大きいんです。
それに比べるとわたしが買ったのはすごく小さいです。場合によっては紙に当てるのも苦労するかも……。
スコープ合わせではもっと大きな的が欲しくなるのはまちがいないですが、猟用の射撃練習としては、これくらいの紙には当てたいですね。
人によっていろいろ意見があるかもしれませんが、やっぱり鹿を撃つなら、50m先の少なくとも20cm以内。できれば15cm以内には当てたいですね。20cmに当たらないとなると、猟では半矢の可能性が増大しそうです。
またヘッドショット/ネックショットをしようと思うと、やっぱり……う〜ん、10〜15cmくらいには当てたいところ。
私の場合は膝射なら10cmちょっとくらいには収まります。立射だと波が大きくて、調子が良いときは15cmくらいにまとまることもありますが、ちょっとうまくいかないと20cmちょっとまでばらけたり、ポンとさらに大きく外すこともありますね。課題です。
というわけで、わたしなりに考えたのは、AP1文銭フルマークの17cm四方の紙は丁度いいのではないか、ということ。少なくとも立射でこの紙に納めるのは絶対目標ですし、白い枠に収めれば15cm。立射でこれに収まるなら、ひとまず猟で使えるレベルかな、って感じ。
的の価格
AP1文銭フルマークは250枚で2700円。1枚10.8円です。安い! コンビニで印刷する場合の半額です。
どうしても大きい的紙が欲しいときは、適当な画用紙でも貼って、そのうえにAP1文銭フルマークを貼ればいいかな、なんて考えてます。あるいは4枚並べて使うとか?それでも50円未満。
とにかく250枚もあるので、遠慮なくガシガシ使えます。10発撃ち込む必要もなくて、5発撃ったら次ってな具合に使えば、同痕で悩むようなこともないでしょう。それにかなり紙質が良いらしく、同痕の判定もやりやすいそうです。
期待大!
別の的も買ってみた
ちょっと東京に行ったついでに、別の用事があって浜田銃砲店に伺いました。試しに的紙について伺うと、お店オリジナルの的紙があるということで、そちらも少し購入してみました。

こちらはグッと大きくて、紙は約36cm四方、中心の黒枠は約16.5cm。スラッグという意味では使いやすいサイズ感かもしれませんね。お値段は1枚50円ということで、射撃場の半額程度です。
先ほどのSBセンターペーパーやAP1文銭フルマークのように「小さくて不安」という人も、こういったものなら文句なしでつかえるはずです。
まだ試射していませんが、恐らく文句なく使えると思いますよ!
これらの的紙を使ったら、多分Twitterあたりですぐ呟くと思うので、そういった情報に興味がある人はフォローしてください(@yamakuji_jp)。
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