ぼくが友だちに獣肉をあげるときに相手に伝えたいこと

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わたしも友だちに肉を上げられる余裕が出てきました。

さて、あげるにしてもお店で買ったものとは違うので、いろいろ伝えないといけないことがありますね。

わたしが友だちに肉を上げるときに伝えたことを記事にまとめてみたいと思います。

今後は肉を上げるときにこの記事のリンクを送ればいいか、と思ってます。だから「肉をもらった人」に向けて書いています。

「これも伝えた方がいい」ということがあればTwitterで教えてください。追記していきます。

野性の肉は個性や季節感を楽しんで欲しい

たとえば牛肉を食べるとき「ロースってうまいよね〜」とか「おれはバラが好き」と部位の話をすることはあっても、「オスはどう?」「メスが好き」と性別で話をすることはあまりありませんし、「夏の牛が好きだな」とか「やっぱり冬の脂がのった牛がいい」と時期ごとに区別して話すことはありません。牛は牛です。

でも野菜は違います。旬があります。

「この時期の大根は甘いね〜」みたいなことを言いますよね。

野性の肉は野菜みたいに旬がありますし、オスメスでも違うし、年齢でも違うし、山によって餌が違うので味も変わるし、最終的には個体差がある。工場生産の規格品ではないんです。

現代的な価値観でいえば、このばらつきは欠点とも言えるのですが、どうかこれを長所として理解して欲しいと思います。むしろ野性の肉のおもしろさです。

 

ぜひ個体差を楽しんで欲しいと思います。

で、食べたあとでもいいので肉をくれたハンターに、自分の好みを伝えてもいいと思います。次にあげるときに参考になります。

 

生はダメ。絶対ダメ。

これは議論なし。とにかく生はダメです。どんな調理法にせよ、中心まで火を通してください。でないとE型肝炎などに感染するリスクがあります。

具体的には中心温度を63度で30分。75度なら1分程度と言われています。

——と書くと「やっぱり野性の肉は危ないのね」と思うかもしれません。とんでもない。こちらを見てください。

豚のお肉や内臓を生食するのは、やめましょう

厚生労働省による豚の生食注意のサイトです。また雑誌『けもの道 2017秋号』によると、国内で流通している豚のほとんどが幼いときにE型肝炎に感染しており、流通している肉からも検出されているとのことです。事実、国内のE型肝炎感染事例を見れば、豚の方がイノシシとシカからの感染事例を足した例よりも多いです。

あまり細かい話に入るのはやめますが、わたしからお伝えしたいのは「野性の肉は豚肉と同じくらい、生食が危険だと思ってください」ということ。厳密に言えば、E型肝炎に関してはシカの方がイノシシに比べて感染例が少ないようですが、どちらにせよ生食禁止なのは変わりません。

鹿刺しが食べたい? だめ。

自己責任という言葉がありますが、個人的には賛成できません。実際それで重大な病気に感染したら病院に行くでしょ? そこからニュースになったとき、「野性の肉から感染。イノシシ・シカは危険」という風潮が出回ることになります。

 

調理法

調理法1.ジビエ的に楽しむ

イノシシやシカ、カモなど『ジビエ肉』と呼ばれ、こじゃれた雰囲気が漂っていますが、もしそういうのが好きなら、ぜひジビエ肉レシピ本を買うなり、ネットで調べるなり、好きに探してみてください。それはそれでとっても楽しいと思います。

 

調理法2.牛や豚と同じように

ジビエ料理というとハードルが高いと感じる人もいますよね。わたしもそう。だから「イノシシとかシカの肉をもらってもどう調理していいか分からない」と思ってしまう気持ちが分かります。

わたしはハンターとして家に大量のシカ・イノシシの肉があり、それらを特別な料理としてではなく、日常的なおかずとして食べています。

どう調理するか?

牛や豚と一緒です。牛や豚でやる料理をそのままシカやイノシシでやればいいんですよ。プロのお店ならば「シカやイノシシの個性を活かした最高の料理」を作るでしょう。それはそれで分かる。だけど、ご家庭で食べるなら、普段通りで作ってみてもいいのでは?

たとえば——

などなど、特別な料理ではなく、普通の料理でいいんですよ。十分うまいから。

 

調理法3.臭みについて

野性の肉の話をすると120%出てくるのが「臭みがある」とか「臭みがない」という話題。

それどころか、うまいジビエ料理や野性の肉を食べたときの最初の感想が「臭みがない!」という言葉であることがすごく多い。多すぎる!

臭みが出る原因はざっくり2つ。その個体がそもそもくさいときと、血抜きや内臓の処理が遅い or 不十分なとき。前者は仕方がないですが、後者はハンターや処理者の責任ですね。

それはともかく、ちゃんと血抜きや内臓の処理をしていれば、思ったよりもくさくないものですヨ。ほんとに。

あまりびくびくせず、ぜひシンプルな調理で食べてみてください。それで匂いが気になるなら、生姜やニンニクを使って料理するか、酒や味噌で煮込むのもいいでしょう。

妻は匂いにすごくすごく敏感ですが、普通に焼いたシカを食べてます。臭くないですよ。

 

特別な感謝はいらない、普通に感謝して

あなたがもらった肉はハンターが自分で殺めた獲物です。狩猟が好きなわたしでも、決して獲物を殺すことが快感ってわけじゃないんです。それは避けられないことだからやっているだけ。

だからその肉は普通に感謝して食べてください。スーパーで買う牛や豚と同じように、という意味です。

「食べきれないから半分捨てちゃったよ〜」

なんて言わないでくださいね。それ、畜産業の人にだって言えないでしょ? 特別「狩猟で獲った肉だから感謝」なんてしなくていいから、残さず食べてください。

食べきれなければ冷凍。あるいは唐辛子を入れたしぐれ煮みたいに調理すればしばらく持ちます。

 

楽しんでくれれば満足

わたし個人としては、肉をあげるのはお礼が欲しいとか、そういうことではなく、普通に楽しんで欲しいからです。

自分が取り組んでいる活動の結果として、肉が手に入るので、それをお裾分けしているという次第です。ほら、家庭菜園をやっている人が野菜を配ったりするでしょ。それと同じ。

お礼をくれるなら喜んでもらいますが(笑)、べつにくれなくてOK(くれるなら酒が望ましい笑)。

そんなお礼よりも「うまかったー」という言葉の方が100倍嬉しいです。

また、そんなお肉を食べながら「世の中にハンターという人がいて、山で獣を狩っているんだ」というお話をご家庭でしてくれたらいいな、とも思います。

では、楽しんでお召し上がりください。

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