ザックなしで単独忍び猟に出てみて思った良いこと悪いこと

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私事ですが(ってこのブログ全部が “私事” なんですけどね)、猟を始めたときからずっとザックを背負って猟に出ていました。しかし、ある日思うことがあり、試しにザックなしで出猟してみたら、かなりいい感じでしたので、わたしなりに思ったことを挙げてみたいと思います。いいことばかりではないので、よく考えてやりましょう。

登山+猟=単独忍び猟?

わたしは昔から登山をやっていました。その後、渓流釣りにハマりましたが、やっぱりこれも登山+釣りというイメージ。ザックを背負って、山に入っていって釣りをしていました。で、自分が猟を始めることになって、単独忍び猟というものを想像したとき、自然と「登山+猟=単独忍び猟」というイメージを持ちました。

だから単独忍び猟で「ザックを背負わない」という選択肢は考えもしませんでしたね。

というわけで、11月15日に猟期が始まってからというもの、ほとんど疑問を持つこともなくザックを背負って山に入っていましたが、ある日「ザックを背負わない」という選択肢が頭から離れなくなりました。

 

単独、荷物なしのおじさんとの出会い

ある日の猟で、昼過ぎに下山すると、犬を連れた単独のおじさんハンターとすれ違いました。おじいさんと言ってもいいくらいの年齢です。夕方だけ猟をやろうということでしょう。

言葉は少ないけど、礼儀正しいおじさんで、猟友会ベストに猟友会帽子を被って、ほとんど手ぶらで山に入っていきます。

ただそれだけのことでした。

「こっちはそれなりの道具を持って山に入るけど、こんな軽装の人もいるんだな。いいなぁ」

——と帰りの車の中でぼんやり考えたものです。

だって、荷物が少ないと本当に歩くのが楽ですからね。忍び歩きをするにしても、荷物がない方が有利です。それにザックの肩ひもは銃を構えるのにも邪魔です。一応工夫をして銃の邪魔にならない背負い方を編み出しましたが、それでもない方が楽なのはまちがいない。

 

なにを諦めればザックをなくせるか?

その日の帰り道、車の中で延々と「どうすればザックをなくせるか?」を考えました。

実際のところ、元々かなり荷物は絞っていたので、少し減らせば腰ベルトにすべて収納できそうな気がしました。

そこでまず削ったのは「暖かい昼食」。カップラーメンなどを食べようと思うとお湯を沸かす道具が必要だし、カップラーメン自体もかさばります。水筒でお湯を持って行く方法もありますが、結局コレもかさばる。限界まで減らすならおにぎりが1番。

家に帰り、ザックの荷物を、すべてベルト装備に収納しようとしたところ、1つだけ入らないものがありました。解体道具です。で、あれこれ考えた末、辿り着いた方法は狩猟ベストの背中に付けてしまう方法。

わたしはデューティーアパレルのハンティングベストを使用しています。こいつはモーリシステムを採用しており、ベストの前と後ろに好きにポーチを付けることができます。

前には小物入れ・弾差し・GPSポーチをつけていますが、後ろは(これまではザックを背負っていたので)何も付けていませんでした。だいたい後ろにポーチを付けてもアクセスできないですからね。でも、ふと思いました……

「解体道具だけ、ベストの背面に付けちゃえばいいんじゃない? どうせ解体するときまで使うことはないし、解体するときはベストを脱げばいいんだし」

というわけで、なんとか(ほぼ)すべてがザックなしで収まりまして、さっそく出猟してきたのです。

 

楽だな!!!!

もう、ザックがないってめちゃくちゃ楽ですね。上半身にかかる重みがほとんどないので、身体が楽に動きます。木の下をくぐるときなど、ザックが引っかかることがないのでスムーズだし、肩ひもがないので、鉄砲を担いだときも楽。いいことずくめって感じですね。

だから「超オススメ」と言いたいところですが、いろいろ思うこともあり、誰にでもオススメできるものでもないかな、と思っています。

 

1.防寒対策が難しい

収納力がギリギリですので、余計な防寒着を持って行くことはできません。また、着ていったものを脱ぐと、それをしまうところがありません。

わたしはもともと頻繁に服を脱ぎ着するのが嫌いで、小道具で温度調整するタイプです。手袋・ネックウォーマー・ホッカイロなど。そういったものを頻繁に付けたり外したりしつつ、寒くなったら少し速く歩く、暑くなったら立ち止まるなど、あの手この手で温度調整します。

それに慣れていたので、わたしは大きな問題はありませんでしたが、気候によっては服の脱着が必要なこともあるでしょうから、そのあたりを考慮する必要がありそうです。

 

2.その山をよく知っていることが必須

荷物をギリギリに切り詰めると言うことは、いろいろ余裕がない状態になります。

たとえば「水の量」「食べ物の量」など。ファーストエイドキットも最低限のものに絞っていますし、上に書いたように防寒対策も最低限のみです。

もしその日「すごく暑くなってガンガン水を飲んでしまい、水が不足し、脱水症状になったら?」など考える必要がありますね。自分が通っている猟場に慣れていて「その場合はあそこに沢がある」とか「ちゃんと山からの脱出ルートを知ってる」とか、自分なりに「困ったときはこうする」というイメージを持つ必要があると思います。

ベテランのハンターが手ぶらで山に入るからといって、素人が同じように手ぶらで入るのはどうなのかな? って思ってます。ベテランの方は、本当に山を熟知していて、これまでいろんなトラブルを乗り越えてきて、その経験から「これでOK」と思える荷物を持っているはずなので、初心者のわたしが安易に荷物を減らすのは怖いですね。だから極力減らさず、工夫する努力をしました。

 

3.肉をどう持ち帰るか?

単独猟だと獲った獲物の肉を持ち帰る方法が必要です。

ザックを背負っていたときは、そのザックの外側に肉を括り付ける形で背負っていました。ところがザックがないと肉が背負えませんね。これが大きなネックでした。

で、あれこれ考えた末、これを持っていることを思い出しました。

こいつは丸めると手のひらサイズになるポケッタブルデイパックです。

これを解体道具として持って行き、獲物が獲れたらこれに入れて持ち帰ります。ただし、これに全部は入りません。小さなメスならかなり惜しいところまで入りますが、大きいオスやそれなりのサイズのイノシシを獲ったときは、半分程度しか入りませんでした。

わたしは土嚢袋を余計に携行しているので、それに残りの肉を入れて、ロープで肩に背負って持ち帰りましたよ。

これは大きな課題です。荷物が安定しないため、安全じゃないし、何より、重さが辛いです。

今検討しているのはこちらのような1段階大きなポケッタブルデイパック。

いま使っているのが15Lなのに対して、こちらは25L。写真で見る限り、ずいぶん積載量は増えそうです。

しかし、こうなると不安なのが強度。25Lに肉の塊を詰め込んだとき、はたしてリュックが重量に耐えられるのか……? 下山中に「肩ひもブチ!」となったら目も当てられません。自分で強化することも考えられますね。検討中です。

 

4.食事は簡素

猟の途中で食べる温かい食事もかなり捨てがたいものがあります。

しかし、わたし、どうも猟の時は「猟をやりたい」という気持ちが強いようで、温かい食事をやめて、かえって良かったと思っています。というのも、やっぱりお湯を沸かしたりすると、けっこう時間を取られるし、食べるのにも時間がかかります。

いまはおにぎりをいくつか持って行って、時々1つ食べて、また歩いて、また1つ食べて、という感じで、まとまった昼食時間を取らないようにしています。

(秋田のマタギなどはこの方法だと聞いたことがあります)

昼食のためにじっくり休むと身体が冷えるので、むしろこうやってストップ&ゴーを繰り返した方が快適。

 

楽ですよ〜

というわけで、しばらくザックなしで猟に出ようと思います。

人によっては当たり前のようにザックなしでしょうし、逆にザックが当たり前の人もいると思います。

べつに本人が納得して、安全に猟に取り組めるなら、どんなやりかたでもいいんじゃないかな? わたしも今後いろいろ試してみたいと思います。

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