ボルト式散弾銃のゼロインの手順

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鉄砲というのは、買ってすぐにバッチリ使えるというものではありません。リブ銃身の鉄砲なら別ですが、それ以外のタイプですとゼロイン(スコープ調整)が必要になります。

スコープがズレていては、どんなに銃の腕があっても当たりませんからね。

初めてゼロインしたときは不安がありましたが、スコープを変更して、2度目のゼロインが無事に終わり、少しは自信が付いたので、そのゼロインの手順を書いてみたいと思います。

大きな流れ

初めての人のために、まずは大雑把な流れを説明します。

  1. スコープの準備
  2. 荒く合わせて、撃った弾が的紙のどこかに当たるくらいにする。
  3. 着弾点を基準に、左右を合わせる
  4. 着弾点を基準に、上下を合わせる
  5. 微調整

という5ステップで合わせていきます。まぁ、微調整のステップは終わりのない作業なので、なかなか苦戦しますがネ。

では細かく見ていきましょう。

スコープの準備

(スコープはすでに乗っているものとします)

スコープは必ず上下調整と左右調整のダイヤルがあります。それらを真ン中に合わせましょう。どうやるか? ダイヤルを目一杯左に回し、そこからクリック数(あるいは回転数)を数えながら、目一杯右に回します。私のスコープの場合は7.5周回ったので、真ン中は3.75周回したところですね。

これで準備は完了です。

まずは荒く合わせる

最終的には実際に撃って、その着弾点から「スコープと弾道のズレ」を把握し、直していくわけですが、そもそも的紙に着弾してくれないと、合わせることができません。

で、合わせる方法ですが、私の知る限り、大きく2通りあるようです。

レーザーボアサイターを使う方法

レーザーボアサイターとはこういったものです。

これを薬室に入れると、銃口からレーザーが出て、着弾点が光ります。ほら、スパイ映画で銃で狙われた人の額に赤いレーザーが当たる描写ってあるでしょ。あんな感じです。

一応、これが着弾点になるので、それを的紙に当てて、スコープのレティクルをレーザーの位置に合わせれば良いという理屈です。しかし、実際はそんな簡単な話ではありません。

というのも、そんなに精度が高くないんです。わたしも上の商品(の20番用モデル)を持っていますが、50m先で平気で30cmくらいズレているようです。それでも大きな的紙ならば、一応ギリギリ収まるので、使えないことはありませんが、正直買う価値は薄いかも知れませんね。

そこで2つ目の方法がオススメです。

バレルを覗く方法

そこで、もう1つの方法があります。ボルトアクション式の銃でしかできないのですが、ボルトを抜いて、それを後ろから覗き、的紙を狙うというものです。これならば、何も買わずにできるので、ボルト式の人にはオススメです。

まずは安定したレストを用意します。本当は自分でレストを買って、信頼できる道具でやった方がいいと思いますが、わたしはレストを持っていないので、射撃場にあったものを工夫して使いました。

上の写真ではボルトが入っていますが、ボルトを抜いて、真後ろから覗けば、バレルの中を通って向こう側が見えます。レストの位置を微調整して、バレルの真ン中に的紙が見えるようにしましょう。

重要なことは “真後ろから覗き、3つの円が中心になること” です。

下の下手な模式図をご覧ください。真ン中の黒丸は的紙の丸です。で、赤い円の外側はバレルの手前側、内側はバレルの奥側(出口側)です。やってみるとすぐに分かりますが、遠近法でバレルの奥側は小さく見えるわけですね(つまり2つの赤い円の間はバレルの内側です。もう少し絵心があれば良かったのですが……笑)。

この3つの円がちゃんと中心になるように覗き込む必要があります。たとえばちょっと上から覗き込むと、こう見えます。バレルの奥側だけに注目していると、これで「だいたい真ン中」と思ってしまうかもしれませんが、これだと実際はまったくズレているわけです。

この作業を丁寧に丁寧にやっていきます。結局目測なので、きっちり合うことはありませんが、ここで手を抜いて、試射して的に当たらなければまたやり直しですから。。

で、「これで真ン中」と自信が持てたら、絶対に銃を動かさず、スコープのレティクルを的紙の中心に合わせます。大事なことは銃の向きを1mmたりとも動かさないこと。たとえばレストが置いてある台に体重をかけると、台が僅かに動いてしまいます。あるいはダイヤルを回すときに雑に動かすと、やはり銃が動いてしまいます。壊れ物を扱うように丁寧に調整しましょう。

ここで注意しなくてはいけないことが1つあります。それは左右の調整について。

スコープの左右のズレが大きかった場合、いきなりレティクルを調整せずに、マウントベースのネジで調整した方がいいらしいです。

というのも、レティクルの調整は無限ではありません。もし、着弾点があまりにも左にずれていて、レティクルを右に回しきっても合わなかったらどうしましょう? あるいは今回は回しきることなく調整できたとしても、ちょっとギリギリだったとしましょう。将来50mではなく、100mでゼロインしたくなったとき、ズレは倍になります。「もっと右に回したいのに、できない」なんてことに。

そこでマウントのネジで荒く合わせておくことで、スコープの調整幅を最大限に活かすことができるというわけです。

ずれが大きくなければいきなりレティクルで調整してもいいと思います。

試射1発目

さて、ここまで合わせたら、1発撃ってみましょう。下の図が的紙の模式図です。赤い点が着弾点とします。

こうして、的のどこかに当たってくれれば、ゼロインは終わったも同然! 順調です。当たらなかったら、荒く合わせる作業のやり直し。

左右を合わせる

さて、ここからどう合わせますか? わたしは最初、的の中心と、着弾点の距離を計算して、レティクルの移動量を算出するのだと思っていました。しかし、もっと簡単な方法があります。

それは的紙を見ながらレティクルを動かす方法。今回、真ン中に合わせて撃ったら、右下に着弾したわけですよね。つまりこういう状況です(青線がレティクル)。

絶対に銃を動かさず、左右の調整ダイヤルを回して、着弾点に重ねましょう。

これでおしまいです。

上下の調整

左右と同じ要領で、上下のレティクルも着弾点に合わせます。

これで、「実際の着弾点」と「レティクルの狙う位置」が重なりました。理屈上は、これでゼロイン完了です。

微調整

実際はこれで完了とはいきません。試しにもう1度撃ってみれば分かります。たぶん、ピタリと真ン中とはいかないでしょう。

なぜズレるのか? それは射手の腕の問題と、銃の精度の問題です(あとはここまでの作業の精度の問題)。そこで微調整をしていきます。

1発目の調整は、ここまで書いたように1発撃って、すぐに調整していますが、ここからの作業は1発ごとに調整すべきではありません。わたしは5発撃って調整しろと教わりました。

ためしに5発撃ってみましょう。

もしこんな風に着弾したならば、ちょっと上にずれているのかもしれませんね。あるいは撃ち方の癖でズレている可能性もあります。

「レストに乗せて撃ってるんだから、撃ち方でズレるわけない」

とわたしも最初は思いましたが、とんでもない。レストに乗せていても、射手の腕が重要です。肩の当て方1つで変わってきます。

まぁ、この辺のことは私がアドバイスできるレベルじゃないので、とにかくうまい人に見てもらって、アドバイスをもらいましょう。とにかく上のように着弾して、それが腕の問題ではないと思うなら、レティクルを微修正します。

上のように当たれば良いのですが、実際はこんな形に当たったりして頭を悩ませるわけです。笑

この微修正は納得いくまでやりましょう。しかし、泥沼でもあります。

「よしこれでぴったりだ!」

と思った直後、なぜかちょっとずれて着弾し、「なんでなんでなんでなんで?」と頭の中が真っ白になることもあります。

どこかで「まぁ、これで良しとしよう」と諦めないと、終わりがない作業になります。

ゼロインも奥が深い

たかがスコープ調整ですが、これも奥が深いものです。

上に書いたように、レストを使っても撃ち方1つで着弾点が変わってきます。あるいはレストが変われば、あたり方も変わってくるかもしれません。

膝撃ち、立射でも撃ち方の癖でズレることもあります。膝撃ちで右にずれるから、レティクルを左に調整したら「立射ではすっごい左に外れるようになった」なんてことにもなりかねません。

ある程度合ったら、スコープを信じてあげることも大事でしょうね。

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