深緑の丹沢でテンカラ釣りをしてたら、むしろ動物観察が捗りました(動画あり)
丹沢でテンカラ釣りをしてきました。釣果は1尾……。手元でバラしたのが2尾……。
とまぁ、いまいちだったのですが、野生動物はちょこちょこ絡んでくれて、楽しい山行となりました。
動画もありますので、そちらもどうぞ。
動画
まず、動画はこちらです。途中ひょう混じりの雷雨になりカメラを出せなかったため、動画は短めです。シカやアナグマも映ってますので、野生動物好きな人はお楽しみください。
見事な深緑の山

春も半ば、夏もすぐそこ。山は新緑色に染まり、わさわさと生い茂った木々が山のボリューム感を増しています。綿あめのような山、とでも言いましょうか。
この釣り場では朝の4時から山に入って歩き始めるのですが、これまではヘッデン&ハンドライトのライト2本使いで歩いていましたが、ライト1つもいりませんでした。
次からはライトを減らしてもいいな。
水量の多くない支流へ

どこの支流に入ろうか? と悩んだのですが、結局水量が少ないけど、なんとなく雰囲気が好きな沢へ。ここは途中からイワナのみになるので、楽しみです。
ヤマメも好きですが、イワナはまた違ったおもしろさがあります。
超すずしい!
夏も近付いてきて、日中は結構暑くなるのですが、こうして沢沿いにいるとその暑さは感じません。
鬱蒼と覆い被さった木が作る影が涼しいし、目の前を流れる沢からは涼しい水しぶき。本流の方は木が少なく、影が少ないので、夏場はいられないですね。その点、こういう細い支流は最高です。
鹿!? アナグマ!?
物音がしたので見上げると鹿。こちらを見て固まっています。動画では数秒のみご紹介しましたが、1分くらい動かなくて、最後に痺れ切らして駈上って行きました。
こうやって見ると楽々斜面を登っていきますが、人間ならけっこう苦しい斜面です。登れるけど、決して駆け上がれるものではありません。やっぱり野生動物は強靱な身体を持っていますね。
さて、今度はアナグマです。
アナグマってご存じですか? イタチ科の動物で、食性などはたぬきに似ています。この写真だとそうでもないですが、角度によっては見た目もたぬきっぽく、遠目で見ると区別しづらいこともあるでしょう。
顔の模様(黒いマスク)の形を見るとたぬきと違うのが分かります。たぬきは頬が黒いのに対して、アナグマは目を隠すように縦に黒いマスクが伸びています。
さて、このアナグマ。動画では数秒だけご紹介しましたが、実際は実に5分ほどわたしの前を歩き続けていました。
最初は向かいの斜面の上にいました。パラパラと小石が転がる音がして、見上げるとそこにアナグマ。わたしに気付く様子もなく、地面の枯葉や枯れ木を掘り返して餌を探しています(虫などを食べます)。
こっちは虫除け&熊よけに林業用の強力な蚊取り線香を炊いているのだから、結構強烈な匂いがするはずなのですが、まったく気付く様子がありません。それどころかクマ鈴も付けていたのだから、遠くからでもこちらの存在に気付けたはずなのに……。エサ探しに夢中なのか、まったく警戒心がないのです。
斜面にいたアナグマはどんどん降りてきて、目の前の沢(わたしが釣りをしていた沢です)にまで降りてきました。
(もしかして目の前まで来るんじゃ!?)
とワクワクしながらカメラを構えていましたが、沢を渡りきった瞬間、まさに「はっ!?」としたようで、くるりと向きを変え、来た道を戻っていきました。
とはいえ全速力ではなく、小走り程度。恐らくわたしの存在に気付いたのではなく、蚊取り線香の匂いに気が付いて、「なにか知らない匂いがするからここから離れておこう」という程度の判断だったと思われます。
沢沿いは音もかき消されるし、風も上流か下流に向けて吹いていることが多いので、条件がいいと匂いも流れていく。動物観察には都合のいい場所です。
……つまり狩猟でも都合のいい場所と言えそう。
覚えておこうっと
やっと釣れた……
動物観察は楽しいのですが、釣りの方はなかなか釣れずに苦労していました。
ここまで1度のバラシがあっただけ「困ったなぁ」と諦めかけていたら、また1尾。「やった!」と引き抜こうとしたら、重い! 抜けない! 「あれ?あれ?重いぞ!」と予想外の状況に驚いていたらまたもバラシ……。
正直なところ、この沢ではあまり大きいのは釣れないと思っているので、釣れたらスッと引っこ抜けばいいと思っていました。
そういう思い込みを咎められた気がします。油断しちゃいけないですね……(まあ、大きいと言ってもそんな極端なサイズではないですけどね)。
しかし釣れ始めると、釣れるもので、数分後にまた別のヤマメが! さっきのように大きい魚ではありませんが、慎重に釣り上げます。

いや〜よかった。ボウズは免れた!
雨降りそう
「今日はこうすりゃ釣れる」というパターンをつかみかけていたのですが、空を見上げると雨が降りそう。
ソロストーブを使うので、雨が降ると苦労が増えます。ちょっと早めの昼食にしました。

ソロストーブを使い始めて数ヶ月になりますが、この日ほどスムーズに使えたことはありませんでした。
手近の乾いた太めの枝を持ってきて、ナタで表皮を落とし、フェザースティックを2本ほど作り着火。火が安定したところで、思い切って太めのまま投入。枝が十分に乾いていたので、それもすぐに着火。それっきりなんの作業もいらず、強い火力で燃え続け、あっという間にお湯が沸きました。

ソロストーブは英語でtwig stoveなどと呼ばれ、「小枝を使って火をおこす」という考え方で開発されているようです。しかし、ある程度乾いた枝があるのであれば、こうやって太めの枝を放り込んだ方が火力も強く、長く燃えるような印象があります。
ここ最近は毎回そんな感じで使ってますね。
まぁ、なにより乾いた枝を見つけられるかどうかが1番大事ですが……。
昼食の直後、ゲリラ豪雨。そしてひょう。さらに雷、と徹底的に悪天候となりました。良い雨宿り場所があったので、そこで雷雨をやり過ごし、小雨になったところで下山。大雨の時点で沢から離れたのは言うまでもありません。
楽しい釣行でした
釣れたのは1尾でしたし、豪雨で早く帰る羽目になりましたが、それでも楽しい釣行でした。
釣りそのものが楽しいのはもちろんですが、こうして山の中で過ごすこと自体が楽しいんですよね〜。
また釣りに行きたいな、と帰りの車の中で思ったのでした。
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