移住して3年、北海道より関東での狩猟の方が「いいな」と思う3つのこと

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よく誤解されますが、ぼくは狩猟を目的に北海道へ移住したわけではありません。あくまで事業として、宿をオープンするために移住しました。もちろん、移住先の選定基準の中に「狩猟がしやすいこと」がなかったとは言いません。むしろ上位にありました。でも決して第一条件ではなかったのは事実です。まずは商売が成り立つこと。それが第一条件でした。

結果として、移住して自分の狩猟は一層おもしろくなりました。広がりもあったし、魅力も増えた。でもプラスばっかりだったかと言えば、そんなことはありません。もちろんマイナスもあります。

そんなマイナスの部分、つまり「ああ、この部分は関東の方が良かったかな」と思うことをあえて挙げてみたいと思います。くどいようですが、総合的には北海道での狩猟には大満足ですけどね。

狩猟目的で移住を検討している人はこちらの記事もご検討ください。

▶狩猟を目的に北海道移住するなら知っておきたいこと

1.イノシシがいない

ぼくのブログのタイトルであり、著書のタイトルにもなった『山のクジラを獲りたくて』が示すとおり、ぼくはイノシシを獲りたくて狩猟を始めたクチです。詳しくはぜひ本を読んでください。狩猟を始めた動機などにも触れています。

 

北海道はイノシシがいないんですよね〜。これは本当に残念です。これの意味することを2つにまとめるなら——

  1. 適度な難しさの獲物がいない——北海道はエゾシカが多く、かなり獲りやすいです。一方でもう1種の大物獣、ヒグマは難易度が高い。イノシシはその中間みたいなイメージです。まぁ、地域によってはイノシシがたくさん獲れると聞くので、あくまで自分の経験の範囲内の話になります。とにかく、たまにしか獲れないという難しさは、狩猟にある種の熱さを与えます。
  2. 脂のある肉を得にくい——シカはあんまり脂に魅力がある肉質ではありません。脂のない、赤身肉としてぼくは大好きですが、やっぱりたまには脂を楽しみたいわけです。脂肪ばっかりの肉を焼いて食べたいな、とも思うし、脂を精製してワセリンのように活用したいとも思います。ヒグマの脂はめちゃくちゃ美味いですが、そんなに簡単に獲れません。ぼくは日常で食べる肉の中で、自分で獲ったシカの割合がとても高いですが、やっぱり脂を楽しみたくて豚なんかを食べたくなったりしますね〜。

上記の理由(とくに後者)からぼくはヒグマを獲れるようになりたい、と思っていますが、まぁ、それは別の話。

「イノシシがいたらな〜」という気持ちはありますね。

 

2.雪と寒さに翻弄される

雪中狩猟は大好きではありますが、雪のない狩猟の方が肉体的にはやっぱり楽です。

たとえば解体ひとつとっても、氷点下10度以下で、現地解体をしようとすると、あっという間に手が震えてきます。手を温めるために、獲物の腹に手を入れたこともあります。

そういう寒さを経験したことがあれば分かりますが、「早く解体を終えて、行動を再開したい」という気持ちがMAXになります。そうすると、解体時の細かい配慮が行き届かなくなったりします。

丁寧にやればもっとキレイに解体できるのに、震える手で急いで処理するもんで、作業が雑になり、あとになって嫌気が差すことも少なくありません。まぁ、自分が未熟ゆえのことですし、それ相応の対処を重ねて、段々と改善されてはいますが、それでも寒さと雪に翻弄されることは少なくないです。

 

また違う次元の話として、そもそも雪が積もりすぎて、林道に入れなくなる問題があります。これはどうしようもないです。2〜3日前は入れたのに、ドカ雪1回で林道に入れなくなるんです。

「ああ、良い猟場なのに入れない」

こういう苦労は本州ではありませんでしたね。

ただ、ぼくとしては雪中狩猟はとにかく好きなことでもあるので、「はぁ大変」と文句を言いながら楽しんでる感じですけどね。でも、その苦労は知っておいていいと思います。

 

3.東京へのアクセス=道具・人へのアクセス

私がいるのは北海道最北の町「稚内」。東京なんて遠すぎて行く気も起きません。

生活の中では、まったく問題はありませんが、たとえば道具の実物を見る機会が圧倒的に減りました。ウェアや靴周りなど、試着して買うことなんてできません。町で買えるものは限られていますから。

Amazonで買えるとはいえ、試着しないと買いにくいものは多いですからね。

また、人と会うのも大変です。東京にいれば参加したい飲み会や集まりごともありますし、会いたい人もたくさんいます。ちょっと残念ですし、たとえばそういう人と絡んで射撃会とかイベントなんかをやれる機会が損なわれます。

もっと言えば「軽いトークライブでもやりませんか!」なんて話も頂くんですが、交通費も馬鹿にならないし、日程も長く掛かりすぎて、夏はそんなに仕事も休めない、ということでなかなか実現しないのです。ぶっちゃけ近所ならパッとやるんですけどね。笑

関東も北海道も魅力は多い

こんなところでしょうか? 山の形や、植生の都合で、「関東のあそこの山は良かったなぁ」と思う場所もあったりしますが、本質的に「関東の方が良かった〜」と嘆くことはあまり多くないかな。どちらも一長一短というか、どちらにいても魅力的な猟はやれるけど、北海道にいるからか、北海道いいな〜とポジティブに捉えることが多いです。

雪は苦労と魅力が打ち消し合って、あまりある魅力が残るので、ぼくとしてイノシシがいないことと、人と会いにくいことが大きな「残念ポイント」ですね。

ある先輩ハンターさんも、「イノシシがいるなら移住するけどね」と言っているのを聞いたことがあります。

ぼくの感じている北海道での狩猟の魅力は——

  1. 地域住民からも、ハンターへの理解があり
  2. 獲物であるエゾシカは豊富で
  3. 猟期もエゾシカに限って言えば長く、
  4. ヒグマという獲物も魅力に溢れ、
  5. 雪中狩猟はスキー猟のおもしろさに加え、寒さによる肉質の良さを感じている。

北海道で狩猟を続けることの魅力はあまりあるものがありますね。本当にイノシシだけです。自分的には。

チャオ


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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