ミンサー『SG-50』を使って鹿肉ソーセージ作りに挑戦してみた

最終更新日

以前からチラチラと書いていましたが、今期の数ある挑戦の中の1つが “鹿肉ソーセージ作り” です。

参考:【今年のテーマは】鹿肉ソーセージを作りたい理由【ソーセージ】

いまのところ、ヒグマ探しに取り組んでいるもんで、シカをあまり獲っていないのですが、先日1頭獲ってきたので、試しに作ってみることにしたわけです。どうなることやら。

まずは基本の “キ” から

鹿肉ソーセージ作りをしようにも、どのレシピを参考にするか決めなくてはいけません。

ネットで検索してみると、あれこれみなさん趣向を凝らしたレシピを公開されていますが、僕としてはできるだけ基本的なもの、オーソドックスでシンプルなものから初めてみたいと決めていました。

そこで参考にしたのはソーセージ用の羊腸を買ったときに同封されていたレシピです。

こちらの商品を買ったところ、基本的なソーセージの作り方の書かれた冊子を同封してくださっていて、それがとってもシンプルで、僕好みだったのでこれをベースにしたというわけです。分量などの詳細はあくまで買った人向けに配られているものなので、ここに記載はしませんが、使う材料は——

  • 挽肉
  • 砂糖
  • 氷水
  • お好きなスパイス

だけです。本気で作るなら、ソーセージ用総合塩漬剤なんかを使ったりするようですが、家にないし、買って届くのを待つのも面倒だし、なくていいなら買いたくもありません。というわけで、上記のシンプル素材で作ってみることにしました。

 

肉を混ぜるか?

豚バラ肉と鹿モモ肉

さて鹿肉ソーセージと言ったものの、誰に聞いても「豚肉を混ぜた方がいいよ」と言います。鹿肉だけだとボソボソするよ、と。

これまで鹿肉を扱ってきた経験から、「まぁそうだよね」という感じ。できれば豚肉の量は最小限に抑えたいですが、かといって食べる人が我慢しながら食べるようなソーセージにしたくありません。やっぱり作るからには「食べたい食べたい」となるものがいい。

そこで、今回は豚バラ肉を同量混ぜてみることにしました。その結果を踏まえて、今後の豚の分量を考えていきます。

というわけで、肉の分量は下記の通り——

  • シカモモ肉:400g
  • 豚バラ肉:400g

いざ、ソーセージ作り

さて、ここからは作っている様子をサクサク見ていきましょう。

まずは羊の腸を水で戻していきます。乾燥状態はこんな感じ。塩漬けされています。

 

必要な分を切り取って、20分ほど水に浸けます。

 

水に浸けている間に肉を細切れに切っていきます。バラ肉の脂の多さと、鹿肉の脂の少なさのコントラスト笑。

 

今回、ソーセージ詰めと、ミンチ肉作りに活躍するのがSG-50というミンサーです。今回初めての使用でした。

 

このミンサーはかなり良かったです。あっという間にミンチ肉ができあがります。これは本当に便利。ミンチにしてしまえば、ハンバーグにするなり、ミートソース、野菜炒め、カレー、炒飯など、なんにでも使えるし、鹿肉特有の扱いにくさ(火の入れ方で固くなるとか)をだいぶ回避できるので、かなりオススメです。

また、解体中にトリミングしていくと出て来る細切れの肉を集めてミンチにしてしまえば、肉のロスも減ります。すばらしい。

 

んで、調味料と肉と水を混ぜて捏ねていきます。肉が暖まらないように氷と一緒に捏ねるらしいです。氷は最後に(残っていれば)取り除きます。

 

種ができたら実際に腸に詰めていきます。この行程はコツがいりますね。ぼくはかなり下手くそでしたが、それでもやり始めてコツを掴むと段々とそれっぽくなってきたようです。

これは口で「こうやればいい」とコツを教えられるよりも、やってみる方が早いですね。

 

詰め終わった様子。汚い笑。

腸をセットする過程で穴を開けてしまっていたようで、そこから肉が漏れたのと、積める肉の量が安定せず、太さがまちまちになっています。まぁ、誰にも教わらずやった初めての腸詰めですから、ヨシとしましょう。こういうときは自分に優しく。

 

丸ごと茹でます。どういう理由かは分かりませんが、ぐつぐつ煮込まず、80度くらいのお湯で火を通すらしいです。そう書いてあったから従いました。

 

ちなみにタネが余ったので、丸めてハンバーグ風に焼いてみました。

食べてみるとビックリするくらいソーセージ笑。ハンバーグじゃなくてソーセージ。おいしくて驚きましたよ。ソーセージへの期待が爆上がり。

 

そして本命のソーセージも焼いてみます。

 

焼き上がり。見た目は上手そうだけど、味はどうなるか!?

 

実食

その日の夕食にソーセージを食べました。食べてみるとプリップリで、パリッと焼けています。肉汁がこぼれ、スパイスの味も効いて、ひと言で言えば「うまい!!!」。

拍子抜けするほどうまい。世界で1番上手いとは言わないけれど、自家製で、自分たちが食べる分には「え? レシピ、これでいいじゃん」って感じでした。今後、レシピをあれこれ模索して、自分好みのソーセージを作るつもりでしたが、なんかもうこれでいいやってくらいに思いました。

いやしかし、大事な問題があります。

うちの3歳児が食べるかどうか? 子どもって食べ物にうるさいでしょ。

こいつが食べないとなると、「ソーセージを食べる日は、娘に別のものを用意する」という手間が発生します。

ぼく「食べてごらん」
3歳児「あむ……おいひい! それも食べる」

とぼくのお皿のソーセージも奪います。結局、バクバク食べてくれました。これは大成功!

 

今後の展開

さて、「もうこれでいいじゃん」と言ったものの、試してみたいことが2〜3あります。

豚バラ肉を減らす: 今回は50%だから、25%くらいで作りたい。シカはタダで手に入る状態なので、豚を減らせば減らすほど安上がり。
肉を少し粗挽きにする: SG-50は3段階の挽き加減を調整できます。今回は様子見で、真ン中の挽き加減にしました。もしかしたら1番荒いヤツでも良いかもしれません。

ってなところでしょうか。添加剤は、まぁ焦って入れる必要ないかな。商品化するわけでもないし。

ソーセージ作りは難しくはないです。ただ、何かと準備が面倒だったりするので、少量作るのは面倒。できれば一気にたくさん作った方がいいですね。今回は800g作りましたが、次回は実験だとしても2kgくらいは作りたいし、ある程度レシピが固まったら10kg単位で一気に作ろうかと思っています。

 


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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