私的、山メシ5ヶ条
ぼくは山で食べる飯が好きだ。
ときに山メシを食べるために山に行っているのではないかと思うことさえある。
うまいものを食いたい。しかしなんでもいいわけじゃない。ぼくの鉄の掟、「山メシ5ヶ条」をここで挙げていこうと思う。
1.素材は軽量コンパクトを心掛ける
山メシは山で食うメシなわけだが、そもそも山にメシを食いに行くわけではない。釣りでも狩猟でも山菜狩りでも偵察でもいかなる理由であれ、なにか理由を持って山に行くわけだから、その理由を邪魔するような荷物を抱え込んでしまっては本末転倒である。
つまり荷物はそこそこ軽量コンパクトでなければならない。
どの程度か、といえばその日の山行の内容による。まぁ、普通に1人前を用意すればよっぽど変な献立じゃない限りはそんなに重くなるものでもない。
2.分量を量らずに作ること
山で作るメシは台所で作るメシとは違う。分量なんぞ量ってはならん。ならんのだ。
唯一の例外は米に対する水の量。これは指先でチョチョッと量る。米の炊き具合だけはその日の山行を大きく左右する重大なファクターであり、ときに命を脅かす重大な事項となるゆえ、適切に量らなくてはならない。
ほかのものはすべて目分量。
3.クッカーの掃除が極めて簡便であること
飯を食い終わったら、腹を叩きながら束の間の惰性を貪るのが礼儀である。
その大事な儀礼の時間にチマチマとクッカーを掃除するのは失礼である。
よって、クッカーの掃除は極めて簡単でなければならない。「掃除がほぼ不要である」のが理想である。
4.夢が込められていること
人は「ああ、あれを食いたいもんだ」と夢に描く食べ物があるはずである。
自宅で子どもの健康を意識したヘルシーな食事が多いならば、山ではギトギトベトベトなものを食べなくてはならない。
お上品に切った肉ばかり食べているならば、山ではデッカい肉にそのまま食らいつくのがいい。
山に一歩踏み入れたときから「ああ食いたいああ食いたい」と頭を占領するような献立が理想だ。
5.フリーズドライは「それでなければならない」ときしか使わないこと
フリーズドライは最強である。
昨今のフリーズドライ食品は軽く、コンパクトで、悔しいくらいうまい。知ってる。
しかしあれは基本的に使わない。つまらないからだ。フリーズドライを使うことは、献立を考える迷宮を外側からグルッと回ってゴールに辿り着くようなものだ。
どうしてもそれでなければならないときだけ、フリーズドライは許可される
ご飯は楽しく美味しく
いただきます。
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