狩猟に持ち出すメモ帳に何をメモするか?

最終更新日

ぼくは山にも必ずメモ帳を持って行きます。

もともと普段からメモを取るのが好きなのですが、山でもメモは価値があります。その理由と、ぼくがどんなメモを取るのかを書いてみたいと思います。

メモはなぜ取るのか

「メモなんか取っても見返さないじゃん」

と言う人もいます。でもぼくはそもそも見返すことを主な目的にしていません。メモすること自体が目的だと思っています。

もちろん見返すこともあるんですが、感覚的には100メモっても見返すのは5くらいじゃないかな。

じゃ残りの95くらいは無意味かと言えばそんなことはなくて、メモを取る過程で考えたり、対象物を観察したり、過去のメモを思い返して関連性を想像したり……。書く過程で気付くことが多いんです。

手を動かすことは、思考することですからね。

こうしてブログを書いていても、書きながら気付くことが少なくありません。

——というわけで、メモは見返すことは副次的なメリットであり、書くこと自体が目的なのです。

 

狩猟中にどんなメモを書くか

これはやりながらいろいろ変わっていくんですが、たとえばこんなメモを書いてきたという例を挙げていきたいと思います。

どうしてそんなメモを取るか? 目的も説明しながら挙げていきますね。全部挙げられているか分からないですが、ザックリ言えばこんな感じです。

 

【獲物の痕跡・獣道】

足跡とか、食痕とか。鹿の足跡はそこら中にあるので、見かけるたびにメモをとるのではなく、もっと大局的なことを書くことが多いです。

○○(場所)から尾根に一直線に上がる獣道。朝通ってる?

みたいな感じですね。

 

【見慣れない植物】

これは珍しい植物というよりも、「あれ、ここにこんなの生えてたっけ?」みたいな気付きが多いですね。

たとえば冬の後半になると、雪が溶け始めて出てくる植物もありますし、これまでたまたま気が付かなかった植物もありますね。

だからなんだってこともないんですが、ふと気になった植物はメモって、写真は撮っておきます。で、一応帰ったら同定しようとはしますね。いつもでバシッと分かるわけじゃないんですが。

 

【道具の問題点】

狩猟中に感じる些細な道具のストレスは必ずメモります。かなり小さいストレスでもメモります。

双眼鏡のストラップが首にこすれて痛い

 

座るときに腰のポーチが邪魔

解決策が分かっているときはその場で書いちゃいますし、わからないときはその場で深く考えません。あとで考えれば良いこと。

 

【思いつき】

なんでも思いつけば書きます。狩猟とまったく関係ないことが浮かぶことも少なくないですね。

あ、あの人に電話しないと

 

 

【見た動物】

動物を見たら場所と頭数、その様子をメモします。

獲物だけじゃなくて、キツネなども。貴重な情報源ですからね。頭数やそのときの様子なんかもひと言。

○○(場所)キツネ、座ってた

 

【行動の理由】

そのとき自分がとった行動の理由を書くように意識しています。たとえばザックリした例ですが、

東側の斜面に獲物の痕跡なし。西側に移動してみる

みたいな感じです。単独猟だと思い付きで行動したくなるんですが、こうやって書いている間に他のことも考えることができてちょうどいいクールダウンになります。

たとえば「ん? 東側だから獲物がいないのか? 同じ東側でももっと風が当たらないエリアに入っているのかもしれない。先にそっちを見てみようかな」とか。

 

【足跡の経過状態】

連日山に入った日は昨日見た足跡をチェックして、1日経ってどう変化したかをメモっておきます。

軽い雪が被って足跡はただのゆるやかな凹みになってる

 

【植物の変化】

猟期の中でも前半・中盤・後半ではまったく植物の様子が違ってきます。

とくに初めての北海道での狩猟です。笹藪の変化に翻弄されましたね。

笹藪が濃くて山には入れず

 

場所によっては笹藪が雪に埋まって入れるようになった

などなど、これは来年参考になると思って意識して書いてました。

 

【天気・気候の変化】

やはり不慣れな北海道。冬の中でも刻々と変化していきますから、その変化は記録しておきました。気温とか、体感的なものを。

ジャケットだけだと寒くなってきた。吹雪多い

 

いかがでしょうか?

例では丁寧な日本語でメモを書いてますが、実際には単語だけだったりします。

「ジャケット寒い」

「ポーチ邪魔」

みたいな感じで。めんどくさいですからね。で、猟のあとにザッと見返して、大事なコトはノートに写したりもします。マメですね〜、と言いたいところですが、疲れて忘れちゃうことも多いので、メモも歯抜けですね。でも意識してやるようにはしてます。

ちなみにこれまでメモはこんなノートを使ってました。

ただ雪の中で使っていて紙が依れてしまい扱いにくいので、今後は測量野帳の耐水紙の方を使ってみようかと思っています。

まだモノが届いていないのですが、期待してますね。ページ数が少ないのですが、むしろ何年も同じノートを使うより、1猟期で1〜2冊の方が使いやすそうだし、軽いだろうし。

スマホでメモを取っても良いのですが、手袋をしていると操作できないですし、手書きが好きなのでこれはアナログを採用しています。

 

 

 

 


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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