北海道で初めての猟期を終えてみて
わたしの地域の猟期は3月31日まで(エゾシカのみ)。というわけでようやく猟期が終わりました。
10月1日から開始なので、実に6ヶ月。猟期としては長いですよね。
でも、雪国特有のあれこれに翻弄されてダラダラする間もなく、ずっと興味深く猟に取り組むことができました。課題も沢山あるけど、それも少しずつ解消されているし、ひと言で言えば「とても良い猟期」でした。
学んだことや今後の課題を振り返っていきます。
シカしか獲らない猟期でしたね
関東ではカモも獲りましたし、もちろんイノシシも獲りました。シカが1番多かったのは変わらないですが、北海道に来てからはカモを獲っていません。
じつは獲ろうとは思っていたんです。とくに10月頃の雪もなくて、シカ撃ちにはちょっと早いという時期はカモ撃ちばかりやろうとさえ思っていました。が、よいカモの猟場をうまく見つけられず、ウダウダしているうちにタイミングを逃しました(まぁ、カモ撃ちに対する情熱が高くなかったとも言えます)。
10月頃下見がてら車を走らせていて、カモの多い川を見つけたのです。
「お、ここならいいかもな」
幅広い川なので回収のことはいろいろ考えなくちゃいけませんが、とにかく獲物はいる。よーしここで、と眺めていて気が付きました。釣り人が沢山いるんです。しかも人間の背丈より高い藪の中にポツンポツンと釣り人が立っている。
そう。10月はまだ釣りシーズンでして、カモの猟場と釣り場が被ってしまうようです。人目があるところでは鉄砲を撃たないという信念に従い、この場所は断念。
その後、良さそうな場所を教えてもらったので、来期は改めて挑戦ですね。やっぱり1つ2つとって鴨鍋はやりたいから。
雪の変化が大きい
関東では雪も降らないので、猟期を通じて(気温こそ変われど)同じようなスタイルで猟に取り組めます。
気温の変化に応じてシカの居場所が少し変わったりしますが、忍び猟的には探し方が変わるという話。
一方こちらでは時期によって猟場がまったく違う表情を見せるのです。今年見た感じだと——
10〜12月前半は雪がないため、山は一面笹藪だらけ。背丈ほどある笹藪なので、容易に山には入れません。忍び猟には辛い時期ですね。一応何カ所か良い場所を見つけましたが、まだ引き出しが少ない。
12月中盤から雪が降り始めます。しかし笹藪が埋まるほどではないので、まだ忍び猟には辛い。それでも少しは山に入りやすくなってきます。また雪の白さのおかげでシカがはっきり見えるようになる頃です。
12月後半あたりからそれなりに積もってきて、スキーやスノーシューを使って山を歩きやすくなってきます。
1月〜2月あたりが雪も深く、とても歩きやすいですね。スキーがあればどこまでもいける感じ。わたしとしては1番忍び猟がおもしろい季節。
3月は雪は残っているものの、日中の陽射しで雪が緩んで、ズボズボ沈む。忍び猟もやれるけど、ちょっと濡れたり、日中熱かったりして、不快指数が上がる。
——とまぁ、あくまで道内初年度の感想ですが、こんな感じでした。
忍び猟という意味では12月後半から2月までがおもしろいですね。それ以外の時期は出猟回数を減らして、12〜2月だけどっぷり山に行くのがわたしには良さそう。
今後の取り組み方
シカ撃ちに飽きたということはまったくありませんが、長く取り組む活動ですから、いろいろ変化を付けて幅広く狩猟と付き合っていきたいところです。
そこで来期以降はいくつか新しいことに挑戦したいと思っています。
挑戦1.シカ肉を処理施設に卸す(流し猟)
食肉のための捕獲、回収、処理、解体を少しずつ学んでいきたいな〜と。いまは「自分のため」ということで、自己満足的な処理になっていると思うので、少しレベルを上げたい。
じつは地元の処理施設のオーナーと交流があるので、そこに肉を卸して、いろいろ勉強したいな、と。
そのためには流し猟になると思うので、忍び猟の時期(12月後半〜2月)以外は少し流し猟にも挑戦してみようかと思っています。
挑戦2.うさぎ猟
とても取るのが難しい(とわたしは思ってる)ウサギに挑戦してみたいですね。
今季も少しは探してみたのですが、見つけたのは足跡や食痕だけで、とうとう山で姿を見ること叶いませんでした。
良い場所を見つけて、今後は挑戦したいですね。
挑戦3.熊猟
やっぱり興味がないとは言えないのが熊撃ち。
危険が伴う猟ですし、経験と知識が要求されるものだと思っています。安易に「すぐやる!」とは言いませんが、少しずつ準備をしつつ、アンテナを張っている状態です。
環境が変わると、狩猟も変わる
雪があると山はまったく違う表情を見えるようになります。
また「雪があれば歩きやすい」というのはある意味正しいですが、そんな単純なものではないと言うことも痛感しました。
「歩きやすいな〜」と思っていたら、突如雪が緩んでいる場所を踏んでしまい、腰まで沈むこともあります。
スキーを履いていると、平地は歩きやすいですが、急斜面の直登なんかはムリ。雪がないなら両手を使ってグイグイ登ることもできますが、雪のせいでそれが難しくなることもあります。
やっぱり雪があるなら、雪があるなりのアプローチというか、歩き方が求められますね。
今年はそれを身体で覚える感じだったので、来期はもう少し賢くやれると思います。
あーーーーーーー、いい猟期だった!!
来期もがんばるぞー。
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