単倍率スコープに興味が湧いた理由と現行で買える単倍率スコープのリスト

最終更新日

最近は単倍率スコープに興味津々です。実を言うと前からずっと興味津々でしたが、「単倍率で本当にいけるんだろうか?」という不安と、「いやいけるはず」という希望が7:3くらいで、不安が圧勝していたのであまり興味がないフリをしていました。

最近はその比率が6:4くらい……いや5.5:4.5くらいまで希望が攻め上げており、もう逆転勝利も目の前という状況。そこで「そもそも単倍率ってどうなのよ?」「どんなモデルがあるのよ?」という視点でいろいろお勉強してみたので、今の考えをまとめておきます。

単倍率スコープの強み

これはわたしがあれこれ語るよりも、ガンスミス滝田浩氏の掲示板を見ていただいた方が単刀直入で明解でしょう。余談ですが、こちらの掲示板はとても有意義な情報が見つかるので、何かを知りたい時はよく検索して見ています。

1.同じグレードのズームスコープよりも、レンズが少ない分、解像度が高い
2.同じ理由で、コントラストが高い
3.同じ理由で、一段と明るい==>三つ合わせて、薄暗がりに強い
4.同じ理由で、逆光時のゴーストやフレアが少なく、日の出直後や日の入り直前に強い
5.同じ理由で、軽い
6.構造が簡単な分、故障し難い
7.レンズ枚数少と構造簡単により、同じグレードのズームスコープよりも、割安

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要するに「同価格帯のズームスコープに比べ、解像度が高く、コントラストが高く、明るく、日の出日の入りに強く、軽く、頑丈である」ということ。とてつもなく魅力的ですね。

もちろん単倍率であるという点を受け入れられれば……、ということで現状は利用者がとっても少ないのが実情です。

 

単倍率スコープの精神的な強み

上記の強みは「構造上の強み」でしたが、それとは別にもう1つ精神的な強みもあると思っています。それは——

「倍率を考えなくていいというシンプルさ」

です。わたしは狩猟に使う道具はできるだけシンプルな方が好きです。スコープの倍率もその1つで、歩きながら「ここは3倍にしておこう」とか「ここは開けているから12倍に」なんて具合に調整するんですが、それがズームレンズの強みであるのは当然とはいえ、ちょっと面倒に思う自分がいます。

狩猟中に思うわけですよ。

「今は3倍にしているから、もし100mくらいの場所にシカがいたら、まずはスコープを12倍にして、弾を装填して……」

とか

「今は12倍にしてるけど、ワンチャンあそこの茂みにいるかもしれないから、12倍ではなく、7倍くらいに落としておこうかな」

とか……。

 

そうでなくても狩猟中に考えることは沢山あります。バックストップの有無、周囲の安全性、回収できる場所かどうか、必要なら耳栓の装着……などなど。だから考えることは1つでも少ない方がより他のことに集中できると思っています。

 

そのわかりやすい例は耳栓でした。

今は電子耳栓を使用しているので、付けっぱなしですが、普通の耳栓を使っていたときは、歩きながらもひんぱんに耳栓の場所を確認し、獲物が出たらすぐ装着できるように心の準備をしておくわけです。

本来なら「獲物はどこだ〜音は聞こえるかな〜」と100%集中したいのに、意識の1割くらいが「耳栓はちゃんとあるべき場所にあるな」という確認に使われているんです。電子耳栓にしたら、それを気にしなくて良くなったのが、実は最大のメリットでした。

スコープが単倍率なら、倍率調整を考えなくてよくなるので、また1つシンプルになるかな、という期待をしています。

 

単倍率スコープの選択肢

単倍率スコープは一部の人に愛されているものの、けっして主流ではありません。実際、現行モデルからどんどん落ちて、流通品限りになっているようなものが増えているようです。

だから、そんなに選択肢がないんです。わたしが見つけた範囲の現行モデルを挙げていきたいと思います。購入を前提に探しているので、倍率が4〜8倍あたり、価格帯は10万円を大きく越えないものを目安にしています(でもちょっと予算オーバー気味のものも参考に掲載)。参考価格はできるだけ公式サイトを見ています。実際に輸入したり、日本で買おうとするともっとかかるでしょう。

 

<リューポルド>

【FX-II Scout IER 2.5x28mm】

価格:389.99ドル

 

【FX-3 6x42m】

価格:519.99ドル

 

<Nightforce>

【COMPETITION™ SR FIXED 4.5X24】

価格:1950ドル

 

<Schmidt & Bender>

6×42 Klassik

価格:€719.00(参考:Optics Trade

(ハンガリーで作られた Klassik Hungaria 6×42というモデルもあり、やや安い€539.00で売られている。名前と製造地が異なるだけ、、らしい。以下Schmidt Benderのモデルはすべて同様にやや安いハンガリーモデルがある)

 

7×50 Klassik

価格:€889.00(参考:Optics Trade

 

8×56 Klassik

価格:€889.00(参考:Optics Trade

 

10×42 Klassik

価格:€759.00(参考:Optics Trade

 

<meopta>

MeoPro 6×42

価格:$479.96(参考:Sports Optics

 

各種モデルを眺めてみて

上記は現行モデル(公式サイトで見つかるもの)だけを載せています。アメリカのスコープ販売サイトを見ると、ほかにもたとえばリューポルドの4.5倍固定なんてものもありますね(参考)。中古市場を見ればさらに選択肢は増えます。

性能を求めるのであれば、あんまり古い中古はちょっと考えものかな〜と思っています。たとえばスワロフスキーなどの高価なブランドだとしても30年落ちだと、今どきの並クラスと変わらないかも、と。見比べてみないと分かりませんけどね。

ただ、単倍率スコープのおもしろさというか、魅力としてやはり安いというのは思いましたね。スコープってちょっと高額なものを見るとあっという間に20万クラスになってくるんですが、上記モデルを見れば分かるようにNightforceを覗けば10万以内で買えちゃいそうなものが多いですね。

シュミベンは日本で買おうとすると、なんだかんだと10万を越えそうですが、ハンガリーモデルが割安なので、なんとか収まりそう。

まぁ10万近い額を「安い」と声高に言えるほど裕福ではありませんが、これらはどれもかなり評価も高く、ズームレンズだったら、たぶんさらに高いものと同様の見え方になってくると思います。そう考えると、最高クラスのスコープが単倍率なら10万くらいで買えると見れば割安とは言えそうです。

ズームレンズだと20万とかザラですからね。

 

今はSchmidt & Benderの6×42のハンガリーモデルに興味ありです。

価格もそこそここなれていて、シュミベンという憧れのブランドでもあります。ここはひとつ手を伸ばしてみたい気もするところ。一方、安定のリューポルドなんかはかなりの安心感がありますし、今回初めて知ったmeoptaも気になります。レビューを見る限り良さげ。

なーんて、悩んでいる今が1番楽しいかもしれませんね。この手の単倍率スコープを手に取れる場所があればいいのに。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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