プチアウトドア:猟場の下見的な林道ドライブとガソリンストーブのテスト
時間が許す限り山に行こうと思っている。山は通った分だけ経験になるし、雪山に不慣れな自分としては雪が徐々に増えていく様子を経験し、本格的な雪シーズンになったときに対応できるようにしておきたいと思っている。
この日は子どもの世話が朝と夕方にあり、その合間を縫うようにすきま時間があった。狩猟をしようと思うと、いざ獲ったときにはじまる解体と精肉がせわしない。そもそも猟場まで行って、じっくり歩けるような時間もない。
というわけで、潔く「今日は猟場をドライブ」と割り切ることにした。鉄砲も持たず、車の脇でお昼ごはんを食べて帰るというプチアウトドア遊びだ。
山は銀世界!
山に着くと視界が白かった。
町の方でも雪は降っていたが、溶けたりつ持ったりを繰り返していて、いかにも真っ白、とはならない。だからまだ車も轍も着いていない新鮮な雪の景色が嬉しい。
ドライブと言えども、視線は自ずと動物探しと痕跡探しに忙しくなる。車を徐行させながら、林道を歩く動物の足跡を観察する。延々とシカとキツネの足跡ばかり。とくにシカは多い。
林道を走っているだけでもいろんなことがわかる。足跡が多いところ、まったくないところ、林道から山に入っていくポイント。また群れの大きさもある程度わかる。
少し歩いてみることに
少しくらい山を歩いてみたくなった。
山を歩くだけの装備もないし、第一、まだヒグマが冬眠していない時期に笹藪の多い雪山に入るのはかなり勇気がいる。そこで視界の開けた場所を探し、林道沿いをフラフラ歩くことにした。
びっしりと生えていた笹も雪の重さに負けて力なく首を傾げている。俯いて重荷を背負う老人のように見える。少し前まではここもまったく見通すことができない笹の壁になっていたが、こうなってくるとシカも隠れにくくなる。
少し歩いて身体が温まったところでお昼ごはんにすることに。氷点下でのガソリンバーナーの使用に不安を感じていたので、そのテストも兼ねている。
参考:吹雪の中でスベア123Rを使ってみたら湯が沸かず。次回への反省を
上記の記事にあるとおり、寒さと風がセットになるとプレヒートもキツイし、いざ着火しても火力が寒さに勝てず、いつまで湯が沸かないという状況だった。
そこで反省を活かして、今回は風防を持参した。この日も風は吹いていた。最近は風が強いのに慣れてしまい、この日の風は弱いうちに入ると感じたが、関東での状況を思えば、結構強い方だと思う。
恐る恐る見ていたが、そんな心配をよそにお湯はサクッと沸いた。時間を計っていなかったが4〜5分で沸いたように思う。少なくともストレスに感じるほど長くはかかっていない。
お湯を沸かし、早茹でのマカロニを茹で、インスタントのナポリタンソースを絡めて、ちょっと温めたら終わり。箸を持ってきていなかったので、お湯を沸かす間に小枝で箸を作る。
Twitterで「わざわざ現地で箸を作るより持って行った方が楽じゃない?」というコメントを頂き、改めて箸を作る理由をまじまじと考えてしまった。まぁたぶん手遊びが好きなんだと思う。ただボケッと休憩するのが苦手で、常に何かをしていないと気が落ち着かないタイプだから、「箸を作る」みたいな些細な手仕事がいい休憩になっている。
箸に限らず、休憩でお茶を淹れるのも同じ理由。お茶を淹れるとなれば、準備して、湯を沸かして、飲みきるまでに15分くらいは強制的に休憩できる。そうやって無理やり身体を休めているんだと思う。
でも、スプーンと箸くらいは持っててもいいな。とくにスプーン。作るの面倒(っていうか作らない)だし。
食後は車に常に積んであるインスタントの紅茶ラテを飲む。
ウサギとヒグマを探していたけど見つからず
この日、シカの痕跡を探していたわけではなかった。この一帯にシカが沢山いるのは知っているし、ある程度 “濃い場所” も知っている。それよりウサギとヒグマの痕跡を探していた。
ヒグマは半ば興味本位ではあったが、ウサギは違う。今期か、あるいは来期、もしウサギを獲れる場所を見つけたら、ウサギ猟に挑戦してみたいと思っていた。
水平二連を持って、雪の中でウサギを狩るのも悪くない。そんなことをボンヤリと考えていた。
しかしヒグマはもちろん、ウサギの痕跡も見つけるには至らず……。
シカよりも苦労しそうな気がしている。
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