単独猟日記:雪が降って猟欲が湧いてきた!
「いまいち猟欲が湧かない」とか言いながらも、山には通っています。最近、2度ほど少しはまとまった雪が降り、山は白いまだら模様。
雪は降っては溶け、深さは10〜20cmくらい。それでも笹藪が雪でへたって歩きやすくなってきたし、視界も開けてきたようです。
空気も冷えてきて、日常的に0度以下。これなら獲物を獲っても割と早く冷えるだろうし、おいしく獲りやすいかもしれないな、という気がしてきました。
本当の「忍び猟シーズン」はまだだと思いますが、いつまでも「獲らない獲らない」じゃ、何やってんだって気もしてきたので、獲るつもりで山に行くことにしました。
※獲物の写真があります。気分を害する可能性がある方は閲覧を控えてください。
わたしの猟場は狭い
北海道は国有林と道有林が多いです。そしてそれらは昨年の事故の影響で「休日のみ狩猟可」という状態。
平日は民有林に行くしかないわけです。ちゃんと許可を取った場所でやりたかったので、いろいろ当たってやれる場所を見つけました。しかしそこは広くないんです。1日中歩き回れるような場所ではありません。せいぜい半日かな。
その猟場の地形図を見ながら「獲物が居そうな場所」に当たりを付けていきます。
ん? 血?
シカの足跡があったので追跡していたところ、血が……。わたしは発砲していません。出血も少ないので、恐らくシカが変なものを踏んでちょっとだけ出血しているのでしょう。
この足跡をしばらく追跡しましたが、途中から深い藪の中に消えていったので追うのはやめました。
歩ける場所を求めて
まだ場所によっては笹藪が濃くて歩けません。
どうしても歩ける場所を探して歩くような感じになります。その中の1つの場所がかなり良いスポットでして、平坦な場所を歩きつつ、左右に深い谷を覗くような形になります。
「ここを丁寧に探そう」
そう決めて入ります。猟場が狭いので、1度でも気取られて散ってしまうとアウト。「ダメなら次のポイント」と割り切れないので、丁寧にアプローチします。
そうやって歩きながら獲物を探し始めて30分ほど。腰丈の笹藪を鳴らす音が聞こえました。少し歩いて止まる、少し歩いて止まる、という感じでジワジワと近付いてます。
シカの可能性もありますが、ヒグマの可能性も……。しかも距離は最初から近く、姿が見えそうなポイントはすでに30m位の距離。いきなりご対面となります。念のため弾を装填し待機。
ガサガサ……シーン……ガサガサ……シーンとすること数分。姿を現したのはオスジカでした。笹藪のせいでバイタルが見えないので、撃たずに待機。さらに数分すると、ジワジワ近寄ってきて、25m地点(GPSで計測)まできたところで全身を見せ、バックストップなども完璧。すかさず発砲。
10mほど走られて笹藪の中で倒れました。呆気ないと言えば呆気ないですが、獲れるときは呆気ないもんです。獲れないときは獲れないもんですし。
ありがたいですね
北海道に来ての最初の獲物です。エゾシカです。
獲物が死ぬのを見ると、最初の頃はやっぱり複雑な感情を抱いたものですが、繰り返すにつれ、ありがたいな〜という気持ちが強まってきます。シンプルな感覚です。
車からもさほど遠くないので、回収も楽で良かったです。今回はこれまで試してこなかった網脂を試してみることに。
毎回ついているわけでもないので、せっかくだから試してみます。
今期の目標
狩猟も「ただ獲る」というだけだと、もったいないので、毎年テーマを持って挑みたいと思っています。
初年度は「獲る」が最大の目標でした。2年目は「イノシシを獲る」と「おいしく獲る」というのが目標だったと思っています。
そして今期は?
引き続き「おいしく獲る」が目標ですね。
「あの人はたくさん獲るよね〜」と言われるハンターより「あの人が獲った獲物はうまいよね」と言われるハンターでありたいという気持ちがあるから。
おいしく獲るって難しいんですよね。処理しやすく回収もしやすい場所。適切な処理。部位の理解。調理。そういったものを総合的に高めていく必要があります。
わたしの妻が料理のプロ(セミプロ?)です。だから料理の部分は妻も協力してくれて、あれこれ研究してくれています。わたしも料理をやりますが、妻もやります。このあたりは2人で「おいしく食べる」という目標に向かってがんばれればいいですね。世間では「妻は(夫は)狩猟に興味もない」というご夫婦も多いようで、ありがたい話です。
あんまり獲ると冷凍庫が一杯になるので、次はもう少し雪が深くなったタイミングかな〜。とはいえ、山に行くのは大好きなので、一応鉄砲を持って山通いを続けたいと思います。
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