解体中に指を切って考える “救急セット” のこと
じつは昨日の記事のシカを解体しているときに、くだらない理由で指を切ってしまいました。
反省も込めて、この経験から改めて救急セットについて考えてみたいと思います。
指を切った経緯
これがくだらない。じつにくだらない。
シカの腹を開け、内臓を出しました。内臓をちょっと離れたところに置くために、ナイフをシカの腹の中において、内臓を少し移動。
で、戻ってきてシカを冷やさなくてはいけないので、沢に引きずり込み、腹の中の血が水に流れるように腹の中をかき混ぜていたら……「痛ッ!」
そう、腹の中にナイフを入れっぱなしだったんですね。そのナイフに触れてしまい、中指をスパッと切ってしまいました。
※心配をかけたくないので言っておくと、斜めに深く切ってしまいましたが、痛みもないし、大騒ぎするような怪我ではないです。ご心配なく。ただ血が止まらないのは焦った……。
ナイフの切れ味が良かったからか、痛みはゼロ。最初は「セーフ! 切れなかった〜」と思ったほどでした。
しかし、血がぽたぽたと垂れ始めて、最初は「ん? 鹿の血?」なんて思っていたんですが、自分の血でした。びっくり!
止血と保護
まぁ、大けがではないものの、止血と傷口の保護はしなければいけません。単独猟では最低限のFAK(ファーストエイドキット)しか持ってきていませんので、それを眺めながら、どう対処するか考えます。
大活躍したのはガーゼとビニールテープでした。
とにかく沢の水で良く傷口を流した後、水筒の飲み水で沢の水を流す(これが良い対処なのか分からないんですが……)、で、ガーゼで傷口をグッと押さえて、手を心臓より高くして、血を止めます。
これで一旦は血が止まるものの、手を放すとまた出てくる。しばらくやってても、やっぱり同じ。
そこでガーゼをビニールテープでグルグル巻きにして、止血します。これでとにかく血は止まってるし、他の作業もできます。シカの解体もしなくちゃいけないし。
シカの解体はビニール手袋を使うので、このまま大バラシを済ませて下山。ほら、下の写真をよく見ると、左手の親指と中指にビニールテープが巻いてあるでしょ。親指はこの話題と関係ない擦り傷なんですが、中指の方が今回切ったキズです。
処置したときの安心感

車に戻ると、もう少し大きめの救急セットがあったので、改めて処置。そこでやったことは……
- また水で流し、汚れがないことを確認。
- キズパワーパッドで湿潤療法に入る
- 保護のために包帯を巻く
という感じ。わたしはキズパワーパッド教の信者なので、困ったときはこれを貼ります。
キズパワーパッドは湿潤療法なので、治りも早いし、なにより貼ったときの「傷が守られている感」に安心感がいい。
で、包帯を巻けば、手がどこかにぶつかったときに痛みを感じにくくなりますし、怪我をした指を無意識に使ってしまうことを防げます。
FAKについて思うこと
今回の地味ながらも、やや深めの怪我をしたことでファーストエイドキットについて考えてしまいました。
結論というわけではないですが、今回思ったことを挙げていきます。
1.ガーゼは必須
ガーゼは本当に便利。ちなみにティッシュやトイレットペーパーは傷口に張り付くと面倒。とくにトイレットペーパーはだめ。ティッシュならまだ良いか?
またガーゼは下記のような減菌ガーゼがいいですね。
2.テープ類は必須
わたしはFAKとして携帯しているわけではないですが、最近は必ずビニールテープを持っています。道具が壊れたときとか、靴が壊れたときに補修するのに使えます。
今回のように止血するのにも使えるし、たとえば骨を折ったときなんかにも添え木を固定するのにも使えるでしょう。
3.保護系のものはなんかあってもいいな
今回、車に戻って包帯を巻き終わったとき、本当にホッとしました。
なんか「OK,これで処置は終わった」という安心感が湧いてきたんですよね。包帯ってすごいな、と思いました。
Twitterで教えてもらったのですが、下記のような自着する包帯(のようなもの)を使うのもありかもしれません。下記の商品は “医療用” というものではないですが、傷口の上に巻いておけば、安心感あるかもしれませんし、大腿部の止血など、大きな場所でも活躍するかも!?
4.車にはいろいろ置いておこうね
正直、山に持ち込むFAKは必要最小限にせざるえません。持って行かないという選択肢はないと思っていますが、かといって全てを潤沢に持って行くこともできないのも現実。
でも、車にはいろいろ置いておきたいですね。少なくとも車に戻ったときに処置ができれば、気持ちとしては安心感ありますよ。
ふぅ、怪我しないのが1番なんですけどね
まぁ、今回の怪我は本当にくだらないわたしの凡ミス。ひどいものです。
ナイフを適当なところにおいて、それで怪我するなんて……。
でも、これくらいの怪我でいろいろ考えることができたので、山の神さまに教訓を突きつけられたのだと思って納得したいと思います。
みなさまは怪我をしないでくださいね〜。
また、おもしろいと思ったらこちらをクリックしていただけると、ランキングが上がります。応援のつもりでお願いします。
ブログ村へ
