単独忍び猟でのGPSウォッチの使い道を考えてみる

最終更新日

GPSウォッチやスマートウォッチなど、今は高性能な腕時計がいろいろあります。

なかなか物欲をそそるアイテムです。なにしろなんとなくかっこいい。この「なんとなくかっこいい」って感覚は大事だと思っています。

とはいえかっこいいだけでは物欲の背中を押してはくれません。

というわけで今日は「もしGPS/スマートウォッチを持っていたら単独忍び猟でどのように活用できるかな?」と考えてみることにしました。思考実験的なやつです。

どのようなモデルがあるか?

まぁ同じ会社から出ている微妙なモデル違いなどもあり、すべてを網羅すると大変な数になりそうなので、わたしの独断でいくつかに絞ってご紹介します。細かい機能はリンク先の説明をぜひご覧ください。

Garmin Fenix 5

GarminのGPSウォッチのフラッグシップモデル。比較的重いようですね。サファイアグラスなので、頑丈で信頼性が高いかと思います。

高度・気圧などの計測機能、GPS機能はもちろんついています。バッテリー稼働時間もなかなかです。

  • 最長9日間——ウォッチモード+光学心拍計
  • 最長21時間——トレーニングモード+GPSモード+光学心拍計
  • 最長44時間——ウルトラトラックモード+光学心拍計

日帰りの山行なら、何にも気にせず使えそうです。

 

Garmin Instinct

こちらはGarmin社の新製品Instinct。わたしがいま一番注目しているアイテムです。もちろん高度・気圧系の機能もGPS機能もあります。バッテリー時間は

  • 最長14日——スマートウォッチモード
  • 最長14時間——GPSモード
  • 最長35時間——UltraTracモード(設定により異なります)

こちらも日帰りなら何にも気にしなくて良さそうです。見た目はちょっとG-Shock的な印象でしょうか。画面のシャープさが他のモデルよりも際立っているように思います。

SUUNTO Traverse Alpha

山用のコンパスなどを作っている会社です。こちらはいわゆるGPSウォッチとしての機能は揃っていて、そのうえさらに自動発砲検知機能がついていて、山の中で鉄砲を撃つと自動的に現在地を記録してくれるようです。日の出日の入りなども見やすく、見た目の印象も含めて、まさにハンティング用って感じです。

プロトレックスマート

プロトレックはもともとGPSウォッチではなく、山岳用の時計として、高度・気圧・コンパスなどがついた信頼性の高い時計として作られました。

その中で、こちらのプロトレックスマートはスマートウォッチとしての機能を持っており、GPSはもちろん、アプリを追加することで機能を増やすこともできます。

プロトレック PRW-6600

で、こちらが従来のプロトレック。GPSなどはなく、あくまで高度・気圧・コンパス機能がベースです。その分シンプルなので、「おれは時計+α」でいいんだ、と思える人はこれがいいかもしれません。見た目もシュッとしてカッコいい!

 

どんなシチュエーションで使うか

さて、まぁ、どのモデルを買うかを決めつけず、この手のGPSウォッチを買ったとして、単独忍び猟でどのように生きてくるのか考えてみたいと思います。

モデルを限定せずに書くので、一部の時計ではできないこともあるでしょう。

自分的に「これはいいね」と思うものからご紹介していきます。

1.狩猟のログ取り

せっかく行った狩猟ですから、帰宅して「今日はどこを歩いて、どこで獲物を目撃して、どこでどんなことをやったのか?」を記録したいですよね。

慣れた山だとそんなに神経質に記録しないですが、新しく通い始めた山だったりすると、そうやって記録を付けていくことで理解が深まることもある気がします。

この手のGPSウォッチを使っていれば、簡単な操作でトラックログを記録することができ、そのために何か特別な道具を持って行く必要はありません。

もちろんスマホだけでも記録はとれますが、スマホのバッテリーを犠牲にするので、スマホはカメラや通信手段として温存することにして、ログは時計に任せるのは賢い方法な気がします。

2.獲物を撃ったあとの追跡でパンくずを作る

先日『撃った獲物が走ったときに、追うためにやっている8つのこと』で書いたとおり、獲物を撃ったら、発砲位置、獲物がいた位置、最後に見た痕跡を必ずGPSに記録していくようにしています。そういう目印のことを英語圏ではパンくず(ブレッドクラム——ヘンゼルとグレーテルで迷子にならないようにパンくずを置いて歩いたことから)と呼びます。

もちろんスマホのジオグラフィカでやってもいいのですが、ちょこちょこ記録を取ったり、それを見返したりするので、時計で完結したらいいかもしれないな、と思っています。

3.慣れない山での下山サポート

GPSでトラックログをとっていれば道迷いにも手が打てます。

「来た道を戻れば必ず帰れる」

という簡単なことです。スマホがなくても、GPSガジェットがなくても、身体に身につけた時計1つで帰ることができるというのは安心感があるのでは?

普段はそうそう迷子になりませんが、たとえば獲物の解体をしていて遅くなり、辺りが真っ暗になったとき、役に立つかもしれません。

4.気温・気圧と動物の動きの関係を研究

「正確な気温や気圧が分かったら、獲物の動きをもっといろいろ研究できるのにな」

といつも思っています。天気は天気予報で調べることもできますが、気温はやっぱりその山の気温ではありませんからね。研究好きなので、こういうデータを見るのが楽しいタイプなんです。

5.日の出・日の入りの時間をチェック

ハンターとして気にしなくてはいけないのが日の出・日の入りの時間。それを時計1つで確認できるのは強みですね。

6.コンパス

コンパスはナビゲーションだけではなく、「この斜面はどっちの方角を向いているのかな?」っていう確認にもよく使います。

7.現在地の確認

これは地形図付きのスマートウォッチでないといまいちかもしれませんが、とにかくGPSがあれば現在地が分かります。

もし地形図付きのスマートウォッチでないならば、自分がよく行く山のランドマーク(独自に付けた尾根の名前や谷の名前)を保存しておいて、それと比較しながら「いまどこにいるか」を考えるのがよいかな、とか思っています。

8.天気の変化に気付くために

急に気圧が落ちたら天気が荒れるのが想像できます。

実際にはガクンと気圧が落ちれば分かるものですけどね。

「なんて雨降りそう」

って思うときはだいたい当たるもんです。でも、データとして気圧を見るのは(やはり研究好きのわたしとしては)楽しいモノです。

わたしがいま考えること

GPSウォッチ欲しくなりました?

それとも「その程度か、なくてもいいな」と思いました?

わたし的にはこの手のGPSウォッチは「なくてもいいけど、あるとちょっと便利な楽しいおもちゃ」という印象です。

※おもちゃって、“ちゃち”という意味ではないですよ。楽しい大人のおもちゃという意味です。

さて、どのモデルを買うか?

わたしの今の考えをまとめてみます。

スマートウォッチは不要。地形図や高度なアプリを使いたいならスマホでいい。むしろスマホの方が見やすい。プロトレックのようなGPS機能がないのはちょっとおもしろみが少ない印象。現実的には悪くないですけどね。おもちゃとしてはGPSは欲しいし、「1.狩猟のログ取り」や「2.獲物を撃ったあとの追跡でパンくずを作る」を重視しているのでGPSは必須ですね。

高価すぎず、バランスがいいのはGarmin InstinctとSUUNTO TRAVERSE ALPHAかな。この2つで悩むところです。

SUUNTO TRAVERSE ALPHAが出た当時は6万くらいしたはずですが、今は3.5万くらいで買えます。Garmin Instinctは3.1万ということで、値段では決定的な差がないですね。

GPSの精度を考えると、SUUNTOはGPS・GLONASSの2つに対応しており、InstinctはGPS・GLONASS・みちびき・Galileoの4つに対応。山間ではInstinctとの方が有利かもしれません。

実際に触って操作感を見ればいろいろ思うこともでてくるでしょうけど、どちらかを選ぶでしょうね〜。Garmin製品は好きなので、Instinctを選ぶ可能性が高そうですが、SUUNTOも悩む……。

センサー類は新しい方が精度が高い印象(調べたわけではないですが)なので、ややInstinct優勢っていう印象。

——ってなところでしょうか。

みなさまはどうですか?


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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