「とりあえず罠から始める」はかなり危険な考えだと思う

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「狩猟おもしろそう。でもなんか銃の所持許可って取るの大変なんでしょ? 家族にも反対されそうだし、まずは罠から始めてみようかな。罠の方が獲物も獲れそうだし……」

という人ってたまにいます。わたしも実際にそういう人とお話をしたことがあります。

でもこの考え方って危険で、じつは罠ってかなり大変なんですよ。わたしは罠をやっていませんが、罠やってる人を見ていて「こりゃ大変だ!」と思いますもの。

今日は「罠って大変そうだぞ」というお話を書いてみます。

罠は楽じゃないよ

罠が楽じゃなさそうな理由を挙げていきますよ。わたしはやっていないので、実体験ではなく、あくまで「見ていて大変そうだ!」と思う部分です。

 

1.毎日のチェック

罠を仕掛けたらほぼ毎日チェックします。だって2〜3日チェックを怠れば、そこにかかった獲物は最大で72時間くらい飲まず食わずになって、死ぬなり、痩せてしまうなりしてしまいます。

なにしろそれは獲った獲物に対しても申し訳の立たないことだと思うし、食べる上でも良いことはないですからね。

会社員だったりすると、物理的に毎日の見回りは難しい場合もあるかと思います。

大変だ。

 

2.意外と獲れないっぽいよ

罠の方が獲れそうってイメージを持つ人もいると思うけど、どうでしょう? わたしの見ている感じだと、罠こそ「まぐれがない」と思っています。

鉄砲を持って山を歩き回っていれば、まぐれで獲物に遭遇することもあります。どこにけもの道があるか知らなくても、どこに獲物が居着いているのか知らなくても、歩き回っていればそういう場所を偶然訪れることだってあるわけですから。

一方で罠は自分がしかけた場所が「獲物が通らない場所」だったら、何年やっても獲れないです。だって通らないんだもの。

だから徹底的に山を知り、獲物の動向を観察し、それを読む技術が要求されるイメージです。猟期以外でも山に通い詰めるくらいでないと難しいのでは?

大変だ。

 

3.罠は買う? 作る?

「罠ならとりあえず仕掛ければ良いんだし、楽しそう」と思ったら大間違い。

そもそも罠はどうします? どこで手に入れます?

買うと安くないんですよ。試しにAmazonで検索したら、なんとくくり罠を発見! 驚いた。

¥4,860ですって。安いと思います? でも罠って1つ仕掛けるだけだと、かなり確率的に厳しいかもしれませんよ。

法律では30個まで仕掛けられます。まぁ、フルで30個使う必要はないけど、たとえば10個仕掛けるなら、5万円かかります。しかも、獲物がかかれば当然暴れるので、罠が壊れてしまうこともあるわけです。

壊れたらまた買います?

というわけで、やりこんでいる人はホームセンターで材料を買い集めて作っちゃう人が多い印象です。 それにしたって、材料費はかかるし、壊れたら直すことになります。

けっして金がかからない行為ではなりません。

大変だ。

 

4.掛かった獲物はどうやって殺す?

獲物がかかったらどうしましょう?

小さいシカやイノシシならば棍棒で叩いて殺すこともできるでしょう。いや、慣れた人ならば大きなイノシシでも木の棒やら鉄の棒やらで仕留めます。

でも初心者で、助けてくれる仲間もいない中で、初めてかかったのが獰猛な巨大なイノシシだったら……。

慣れている人でも大きなイノシシは鉄砲で仕留める人が多いんじゃないかな? 電気を流して……ってのもありますが、買います? 作ります? 電殺器もどうやら2.6万円くらいするみたいですよ(電殺器を安く購入したい方へ|孤独のジビエ

大変だ。

 

5.罠に犬がかかったら……

罠で怖いことのひとつが、「猟犬が罠にかかって、致命的な傷を負ってしまう」というケース。

実際は猟犬が入るような山では罠を仕掛けないって人が多いんじゃないかな。

噂で聞いたような話では、地元の貴重な猟犬にくくり罠をかけてしまい、足を致命的に痛め、スゴイ額のお金を支払う羽目になった、とか……。

慣れてる人は「この辺なら大丈夫」ってのを分かってるから良いのですが、私なら慣れない場所で、いきなり罠を仕掛けるのはめちゃくちゃ怖いです。

慣れた罠師と知り合ったり、いろいろ聞ける人がいればいいのですが、そうじゃないと事故の元。

大変だ。

 

6.獲物を獲ったあとも楽じゃない

これは銃猟と同じなんですが、獲物が獲れたあとの大変さは罠も銃猟も大変です。

罠だと楽ってことはないわけです。

その場か、あるいは持ち帰って自分で解体し、残滓は埋める。マンガなんかだと、こういうプロセスがかなり簡単に描かれていることもあるような気がします。

でもやってみると結構大変。それも含めて狩猟だと思うので「大変だからやめておきな」とは思いませんが、始めるときにはちょっと考えておいても良いかも。

なぜこれを書くかというと、たとえば「会社員だから、出社前に毎日見回りするんだ!」という人。罠を仕掛けた場所が近ければたしかに出社前に見回りをすることは可能だと思います。

でも、もし獲物がかかってたらどうします? しかも、いくつか仕掛けた罠のうち、2つ3つにかかってたらどうします?

 

罠がダメではなく……

まぁ、言うまでもなく分かると思いますが、罠がダメって話でもないし、罠から始めることが悪いわけでもないです。でも「簡単そう」みたいな曖昧なイメージで罠を始めると、思いのほか苦労すると思います。

まぁ、脅すつもりもないです。始める前は誰だって実情を知らないわけです。

実情を知らないことは何ら悪いことではないんです。でも、簡単そうとか思っちゃうとちょっと違う気もする。というか、始めてから「なんか大変……」と暗い気持ちになっちゃいそう。

罠の方が簡単だなんて1mmも思わないです。だからもし「簡単そうだから」という理由で始める人がいたら大間違いだと思う。

簡単っていう定義も難しいんだけど、わたしは銃猟の方が簡単だと思う。

行きたいときに行ける。撃ちたくなったら(安全なら)撃てばいいし、獲物がいても撃たないという選択肢もある。疲れたら猟に行かなくても良い。半日だけ行っても、丸1日行ってもいい。撃たなきゃ事故も起きない。

獲物が獲れるかどうかは、その先の話だけど、少なくとも始める上で銃猟が大変なのは銃の所持だけ。それも試験やら講習やらを受ければ普通は持てる。時間の問題だけ。

——だと思いますけどね〜。

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