(ほぼ)1シーズンを終えて思うMSS-20のこと
わたしの住む地方ではもうちょっとだけ猟期があるのですが、一般的にはもう猟期が終わっている頃ですね。
さて、ほぼ1シーズンの間、単独猟では100%ミロクのMSS-20を使用していました。
振り返ってみて、自分の銃について呟いてみたいと思います。
他の銃とあまり比較できないので、あまり客観的な意見は書けないのはご了承を。
MSS-20という安心感
まずなにより言いたいのは「MSS-20という銃が持つ安心感には救われたな」ということ。
MSS-20はスムーズボアであり、理論上はハーフライフルに精度では勝てない……と思いきや、スラッグの大会なんかじゃハーフライフルに勝るほどの成績を収めることもある銃です。
言うまでもなく、これは射手の腕が伴ってこその結果。下手な人はどんな精度の銃で撃っても当たりません。
でも、この精度の高さは信頼性に繋がりますね〜。
ちゃんとゼロインして、ちゃんと木や岩に委託して撃てば、かなり “当てられる銃” です。自分の腕さえ伴えば……。
猟場でちょっと遠い獲物に対して、たとえば先台だけ近くの木に委託できれば、かなり自信を持って撃つことができます。少なくとも精度が不安で撃てないってことは1度もありませんでした。制度の不安が出るより先に、「自分の腕じゃこんなに遠くは撃てない」と自分の腕に不安が出てきます。
1度、山の中でスコープを強打して「ゼロインが狂ったかもしれない」と不安になったことがありました。そのときの不安感はかなりのもので、やる気が削がれます。これは極端な例ですが、道具が信頼できないと、つい道具のせいにして、段々と気持ちも盛り下がってしまいます。その点、MSS-20という鉄砲には「おめーさえその気になれば、当ててやるよ」と言われている気がして、いつも安心して猟に取り組むことができました。
でも長い……
わたしはMSS-20とベレッタのA303しか所持しておらず、単独猟ではMSS-20しか持ち出していません。だから、ちょっと他の鉄砲と比較できないのですが、振り返ってみたときに「何回銃口を木にぶつけたことか……」と思うのです。
あまりによくぶつけるので、銃身の先半分くらいはカモテープを二重に巻いて保護しています。それくらいよくぶつけます。毎回ぶつけると言ってもいいかもしれません。
避けたつもりの枝に銃口がぶつかり……、くぐったつもりの枝に銃口がぶつかり……、ってな具合。
やっぱり長いんでしょうね。MSS-20しか知らないのが幸いして、「長くて困る。買い替えたい」という気持ちは0パーセントです。でも長いんだろうなぁ、とは思っています。
スコープがあって良かった……

最初に購入したベレッタA303は自動銃。スコープを乗せることはできますが、ちょっといろいろ考えると、乗せる気がしていませんでした(カモ撃ちにも使うし……)。
だからシカ撃ちもオープンサイトで行こう、と思っていたわけですが、その後MSS-20を購入することになり、結果としてしか撃ちはスコープ付きの銃で取り組むことができました。
これは本当に本当に良かったですね。
いや、誤解しないで欲しいのは「スコープがあると当たる」という意味じゃないんです。先日も射撃場で、「スコープあると当たるんでしょうね〜」と鉄砲を所持したばかりの方に言われたのですが(わたしも所持したばかりですが……)、誤解です。そんな簡単じゃない。
言い換えれば、うまい人はオープンサイトでもかなり遠い的に当てます。
下手な人はどれだけスコープが良くても当たりません。
ただ、ちょっと薄暗い杉林なんかで、見えにくいシカを狙うとき、スコープでグッと寄ることができるのはありがたいですね。スコープがなければ撃てないってシカもやっぱりいました。
当たる当たらないという話とは別に、やっぱりある程度 “寄れる” ってのは安心感があります。特に棒立ちのシカをねらうときなど、バイタルを狙いやすい気がします。いや、うまい人なら「べつにオープンサイトでいい」という意見もあるだろうと思います。あくまで安心感の話です。
実際に猟に出てみて、わたしの猟場だと30〜150mくらいの距離(超いい加減な目測です)で遭遇することが多かったです。自分の腕の都合で80mを越えるようなときはあまり撃ちませんでしたが、来期以降はちゃんと練習して100mオーバーも撃てるようにしていきたいと思っています。
そうなるとスコープ付きの銃ってのがますます生きてくるでしょうね。うん。
連射? 今のところ不要。
MSS-20はボルト式なのでそもそも連射が弱いですし、2連発までしか撃てません。自動銃なら連射できる上に3発撃てるわけで、その点は不利に感じられますが、少なくともわたしのスタイルでは不満はないです。
単独で1発撃って外したときは2発目を撃つチャンスなんてあまりありません。まぁ、走っているシカに撃つときは連射できた方が確率は上がるかもしれませんが、個人的にはそこを無理しなくてもいいかな、って思っています。
巻狩の時はまた別ですけどね。
わたしの場合、少なくともこの猟期は止まったシカしか撃っていません。逃げているとしても、スッと立ち止まったときに撃つスタイルです。だからってこともあるかもしれません。
来期以降、もう少し積極的に撃っていくならば(つまり走っているシカに撃っていくことになるならば)、2発目を撃つこともあるでしょうね。
実績として、今期は8発撃って、7頭獲っています。1頭目は完全に外したので、それ以降は1発1頭です。これはうまいってことではなくて、当たる獲物しか撃っていないってだけです。
鉄砲の買い換えは考えられない
長さと重さだけは気になると言えば気になりますが、買い替えたいと思うようなデメリットではありません。むしろ圧倒的な安心感。
20番ってこともメリットになっていますね。反動が小さいので結果としてガク引きが減るような気がしています。少なくとも撃つことに関して気負いが少ないです。
わたしにとっての唯一のデメリット(?)は、もし弾を自作しようとしたとき、20番だと情報が少ないってこと。情報だけじゃなくて、弾のリローディングに必要な機材も20番は少ないらしいです。
でも、それも不可能って話ではないので、デメリットってほどでもないかな〜。リローディングしない人には関係ないし。
まぁ、どんなメリット・デメリットよりも大事な話しとして、自分が好きな鉄砲ってことが1番ですね。だからこそ愛着を持って山に持って行けるし、大事にお手入れできる。
それが1番大事。
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