自分のMSS-20の重さや重心バランスを確かめてみた

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猟で使っているMSS-20ですが、一般的に重い重いと言われます。確かに軽いとは言いがたいと思いますが、実際のところ何kgあるのでしょうか?

銃全体はもちろんですが、ストックの重さも量ってみました。GRSなど、他のストックに交換するとき、重くなるのか、軽くなるのか、参考になればと思います。

計測!

 

銃全体(スリング等の付属品込み):4kg
ストック(チークカバー込み):1.2kg
ストック(チークカバーなし):0.9kg

 

これを見て、ちょっと「アレ?」って思ったんです。

「あんまり重くない気がするけど、どうだろう?」

 

たとえば、軽さを売りにした銃であるベレッタのA400 Lite (Synthetic)を見てみましょう。下の画像には3kgと書いてありますが、リンク先のスペックを見ると3.1kgとのことです。

当然、スリングやスコープがついていない状態です。もしスコープを載せればあっという間に数百グラムは加算されますし、スリングも種類によってはまあまあ重い。もしもわたしのようにチークパッドをつけるとなれば、その重さも追加され、最終的には(4kgになるかはともかくとしても)「MSS-20と比べて超軽い!」ってほどにもならない気がします。

 

次にMSS-20と同じようにボルトアクション式であるA-Boltを見てみましょう。こちらは3.95kg。恐らくスコープを載せた状態の重量だと思われます。スリングはついていませんし、これだともはやMSS-20と比べても同じと言えますね。

 

分かってます。A-Boltは12番。MSS-20は20番。比較としては適切ではないかもしれません。

というわけで、もう1つ有名なボルトアクション銃としてサベージ220を見てみましょう。こちらは3.4kg。スコープもスリングもついていない状態です。スコープやマウントの種類によってはやっぱりMSS-20と比較しても同じくらいになりそうです。

 

あれ? 重くない!?

まぁ、たしかにもっと軽い銃がないわけではありません。上下二連で2.8kgなどという銃も見ましたし、わたしが見ていないだけで、もっと軽い銃もあると思います。わたしが見た範囲では、たとえばベレッタA303という自動銃の20番モデルは2.83kg。自動銃だからスコープを載せない人も多いと思うと、軽いですね。

ただ、たとえば同系統のボルトアクション銃であるA-Boltやサベージ220あたりと比較すると、劇的に重いということは決してない、とも言えそうです。むしろ載せるスコープの違いの方が大きそう。

 

じゃあ、なぜ重いと言われるか?

でも、MSS-20が重いとは確かに言われているんです。

で、わたしが見聞きした情報から考えているのは「バランス」の違いなのかな、と。

どうやらMSS-20の銃身はとっても肉厚なようです。ぜひA-Boltやサベージ220と比較してみたいところです。

銃身が肉厚で重いということは、全体の重心が前寄りになるということ。というわけで、自分の銃の重心を調べてみました。

この写真の手の位置が重心です。

 

これが他の銃に比べて前バランスなのか、後ろバランスなのか、普通なのか、わたしには分からないので、「とにかくここが重心だ」という事実だけお見せしておきます。

 

このバランス位置が実はとても重要なのではないか、と思っています。

『続・猟銃』という本でも銃のバランスについて言及していますね。前後のバランスについての部分だけ引用すると——

バランス感が先重りであれば、銃の振り回しはスタートが遅れがちで、ゲームに到達するまでの時間を要して、下撃ち、後撃ち失中の傾向が出てくる。猟野で持ち歩けば、腕の疲れも多いであろう。一方では、スウィングの途中から加速されてくるので、伸びたゲームに達する時間に大差はないとか、スウィングが滑らかでゲームへの追随がスムーズになり、正確な射撃を期すことができるとともに、反動感を減少させるなどの利点もある。

逆に先の軽い銃では振り回しが軽くなるため、早撃ちをようする場合は有利であるが、スウィングに滑らかさがなくなり、銃口がフワッフワッと波を打って動いたり行き過ぎたりで思う軌跡に乗らないとか、静止させにくいとかで、狙いが不正確になる。かつ反動も反動感も重量の割に大きくなる。またいろいろな意味で、フリンチングの影響を受けやすくなる欠点も出てくる。

『続・猟銃』

参考:書評『続・猟銃』まさに「撃つ瞬間の理論」という本ですね

まぁ、重いバットを振るか、軽いバットを振るかの違いですね。たとえば予期せぬ近距離から獲物が飛び出してきて、一瞬でスナップショットしなければならないときは先が軽い方が有利。一方で、獲物が逃げる様子を追随しながら、狙って撃てる余裕がある(つまり逃げる様子を長く追うことができる地形である)場合、先が重い方が滑らかに、正確に狙える。

——という感じでしょう。

他の銃と比較できないので、MSS-20が(他と比べて)前重心なのか、後ろ重心なのかは分かりません。ただ、もし「銃身が肉厚で、前が重い」ということであれば、まさに「巻狩よりは単独猟などで遠くの獲物を狙うことに適している」と言えるかもしれませんね。

また、「先が重いと腕が疲れる」ともあり、これが「MSS-20は重い」と言われる所以かな、と想像してますが、どうなんでしょう?

 

ストック重量

ストックの重さは0.9kgでした。わたしがつけているチークパッドは結構重くて、300gあり、それを含むとストックは1.2kg。

なぜこれを量ったのかと言いますと、先日調べたGRSと比べてどうなのか? が気になったからです。

参考:絶えることのない妄想——MSS-20につけてみたいGRSというストックのこと

まだ妄想段階ではありますが、このGRSというストックが気になっています。でも「ただでさえ重いと言われるMSS-20がGRSによってさらなる重量級になるのは考えもんだよね」という気持ちもあります。

そこで、標準のストック重量を量ったみたというわけ。GRSは(モデルによって)1.3〜1.4kg程度なので、MSS-20の標準ストック0.9kgと比較すると結構重くなりますね。

しかしわたしの場合、標準ストックのチーク高が足りず、パッドをつけています。GRSをつけた場合、このパッドは不要ですので、チークパッド込みの1.2kgと比較するのが妥当。となると、GRSをつけることで 0.1〜0.2kgの重量増。

単純な重さの比較で言えば、あまり気にならないです。

ただ、きっとバランスは大きく変わるでしょうね。そのバランスの変化の方が、影響が大きそうです。そしてこればかりは実際に手に持って構えてみないと分からないので、もはやなんとも言えないというのが正直なところ。

もし、この0.1〜0.2kgの増加で、重心を後ろ寄りに変わるようだと、先述の『続・猟銃』の引用曰く「スナップショットはしやすくなるが、スウィング時の不安定感を生み、反動感を高め、フリンチングの影響を受けやすくなる」わけです。まぁ、あくまで比較論なので、後ろ寄りにすることが悪いとは思わないです。

というか、今のところ先重り・後重りのどちらがいいかもよく分かってない状態です(だからこそ、あれこれ調べて勉強しているわけです)。

 

『続・猟銃』における “一般的な銃の重量”

さて、改めて『続・猟銃』を読んでみると、銃の重さに関して “一般的な原則” を書いてくれています。

12番で山野渉猟用なら3.0〜3.1kg、トラップ射撃用で3.6〜3.7kg、スキート射撃用で3.4〜3.5kgぐらいがいいところである。

しかしこの数字は、欧米に比して小柄なくせに反動に我慢強い日本人の平均的な好みであって、ヨーロッパでは0.1〜0.2kg、アメリカでは0.3kgぐらい重いところを標準とみている(これには常用する実包の強さの違いもあってのことである)。

『続・猟銃』

というわけで、この原則からすると、4kgってのはやっぱり重いんですね〜。この中で最も重い銃を好むアメリカでも、山野渉猟用で3.3〜3.4kgぐらい。4kgと比べるとグッと軽いですね。

またこの原則と比較するとMSS-20はやっぱり重いと言える、というわけ。でも他のボルトアクション銃も重い。

奥が深い

単純に荷物として「重いか軽いか」であれば、簡単なことなんですが、銃の場合は同じ重くなるにしても前寄りか、後ろ寄りかでずいぶん印象が変わるでしょう。

今回MSS-20と他の銃とを比べて重いだの軽いだのと書きましたが、同じ重さでもバランスが変われば、まったく印象も変わるはず。

そういう違いをちょっと試してみるという意味では、なにか重りでもつけて、据銃練習してみても良いかもしれませんね。

こういう銃の研究はおもしろいですね。今後も続けていきます。

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