単独猟日記13:無警戒な鹿に短距離で出会い、滑り込みで年内3頭目のシカを!

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やりました。3頭目のシカ。獲ったのは2017年12月30日。2017年の猟納めの日のことでした。

これで3頭。3頭ともそれぞれぜんぜん違うシチュエーションで、今回は無警戒なシカです。なかなかこれまで出会えなかったタイプのシカなので、印象深いですね。

一部始終をまとめてみます。

 

※ 獲ったシカの写真含め、人によってはショッキングに感じる写真もあります。そういったものを見たくない方はページを閉じるようお願いします。そういった写真は面白半分にご紹介しているものではなく、誰かの役に立てば、と思って掲載しています。ご理解いただきますようお願いします。

小鹿丘に残る足跡を追って

わたしが行く猟場に小鹿丘という場所があります。そこは尾根上のコブになった場所で、小高い丘のような地形。そこは行く度に小鹿が何頭もいるので、そう名付けました。

この日、猟場の中の有力な場所をひと通り回って、いくつかあった大チャンスを逃し、「一日に何度もチャンスは来ないよなぁ……」と少しへ凹んでいました。

「最後に小鹿丘を回って帰ろうか」

ちょっと遠回りして、帰ることに。もう年末だし、家の掃除なんかもしないといけないし、早く帰らないといけない理由は山ほどあります。

小鹿丘に向かうとかなり新しそうな足跡がありました。

足跡を見て「これは何時間前だな」とかそんなことは分かりませんが、パッと見で「こりゃ新しそう!」というくらいのことは分かります。足跡を追って鹿を追いかけるということはしたことがありませんが、この小鹿丘は日中のシカの休憩所のようになっていて、リラックスしたシカが多い印象の場所。

つまり、ここに入った鹿が、そのままどこかでグダグダしているかもしれません。油断できない状況です。

 

あれ、いない? いた!

いつもならいる場所にぜんぜんいない。

「まぁ、足跡の主はここを抜けてどこかに行っちゃったかな?」

とちょっと諦めかけていました。もう子鹿丘の先まで来たころでした。「まわりを見渡して帰ろう」と決めて、もう忍び足するのをやめて、雑にうろちょろ歩いて小鹿丘から見える周りの杉林を見ていたときです。

「え? シカが座ってる!」

なんと、ふと見えた杉林の入口にシカが1頭座っていました。これだけ雑に歩き回っていたのに逃げるどころか立ち上がってもいない。雑に歩いているとはいえ、くせで多少は音に気を使っていましたが、それにしても枯葉を踏んだり、小枝を踏んだりしていたので、あそこまで無警戒なシカがいるとは……。

無警戒とは言いましたが、ほんのちょっとだけ警戒心があるのか、座ったまま耳を動かしていました。わたしの音が気になっているものの、方向が分からず、緊急度も分かっていないのでしょう。

シカは向こうを向いて座っているので、こちらはその場でしゃがみ、弾を装填。静かにボルトを閉鎖。念のため2発目も弾倉に入れる。

そこまでやったところで、シカが立ち上がりました。まだ逃げる気持ちはないようですし、こちらを見ることもありません。しかし立ち上がると言うことは逃げる可能性があるということ。

立ち上がったことでシカが見やすくなったので、すぐ発砲。すると音に驚いて4頭くらいのシカが逃げていきます。死角にいっぱいいたんですね。気になるのは撃ったシカ。こっちは膝撃ち。動いていないシカです。距離も40m弱でしょうか? 外すとは思えないのですが、なぜか当たった気配がないまま走って行きました。

「まさか外れた?」

かなり動揺しました。ボルトを引いて、2発目を装填。10歩ほど駆け寄ったところ、シカが寝ていた場所にまだ1頭のシカが立っていました。無傷。たぶん音がどこから聞こえたか分からず、パニックになってその場に立っているようです。わたしが撃ったシカではありません。

そのシカに銃口を向けて考えました。

——最初に撃ったシカは当たったのか? 外れたのか? もし外れていたとしたら、このシカは大チャンス。しかし、もしさっきのシカが当たっていたとしたら、2頭目を撃つことになる。ルール上は撃ってもいいんだけど、持ち帰るのは無理だ。

結局撃つのはやめて、クチで「パン!」と声を出して、撃ったつもりになることに。

 

シカを探せ

さて、例のパニックのシカもそのうち逃げて、わたしはシカの寝ていた場所に地を探しに行きます。

ところが血がない。参ったなぁ、と凹みます。もしかして本当に当たっていなかったのか……?

シカが逃げた方向に歩くことに……。するとあっという間に、偶然覗き込んだ急斜面の途中の木に引っかかって死んでいました。

後で見たところ、心臓ど真ん中、肝臓も損傷。内蔵はぼろぼろ。おそらく即死だろうと思うのですが、血も出ず、当たったそぶりも見せずに走ってしまうんですね。

今後の勉強になります。一見外れたように思うときでも、実は当たっていることがあるということですね。

 

解体後、下山

あまりの急斜面でしたので、その場で解体はできません。この急斜面を下ると林道への近道です。

シカの身体を斜面を滑り落とし、自分もずるずると滑りつつ、降りていきます。

下まで降りて解体。だれも人が来ない場所ですので快適に解体ができましたし、解体した場所から林道までも近い。最高のシチュエーションでした。

悲しいのは心臓肝臓を撃ってしまったこと。食べるのを楽しみにしている部位なのでがっかりしました。それも自分の腕の問題。不安で体を撃ってしまうんですよね。次は絶対首を狙います(前も同じことを書いた気が……)。

その分、今まで食べてこなかったタンを持ち帰ることにしました。

 

じつはこの解体で小さな実験が1つありました。それはナイフの鋭さ。前回解体をしつつ、「もうちょっとナイフの刃を鋭くしてもいいかもなぁ」と感じていました。言うまでもなくきっちり研いでありましたので、刃が鈍っているという話ではなく、小刃の付け具合で、より鋭い刃付けにしてみたかったという意味です。

ただ鋭くすれば刃持ちが悪くなります。胸骨を割ったり、刃にごりごりこすりつけながら肉を切り分けることもあるので、あまり鋭くし過ぎれば解体の途中で刃が鈍ります。

というわけで、前回の解体以来、ちょっと鋭くしていました。

で、今回解体を終えましたが、まったく刃こぼれもなく、最後まで気持ちよく切ることができましたね。

こればっかりは鋼材によっても違うでしょうから、「解体はこれくらい鋭くして大丈夫」と文字でお伝えすることはできません。自分のナイフの最適な刃付けを研究するのも狩猟の楽しみの1つかな、なんて思ったりしてます。

わたしはご多分に漏れずナイフ好き。でもあれこれ買い集めてコレクションしたいわけではない。今持っているナイフを工夫して使いこなすことを楽しみたいです。それでもそのうち買うときは買うでしょうけどね(笑)。

 

単独でもシカは獲れる。チャンスを待つこと

単独猟は難しいですね。Twitterでも「獲るコツを掴みましたね」と言って頂けました。

もちろん猟を始めた最初の数回の頃と、今を比べればいろいろ学んだことがあります。歩き方、アプローチの仕方、ルートの考え方、シカを探す目……。でも、1番大事なのは「必ずチャンスは来るので、懲りずに猟に出て、集中してろ」ってことですね。獲れない日こそこれを自分に言い聞かせます。

猟におけるチャンスって本当に数秒。今日みたいに無警戒のシカに出会えたとしても、いつまでも無警戒でいるわけではありません。短い時間で判断し、行動しないといけません。

そしてそのチャンスは本当にいつやってくるか分からない。でも必ずやってくる。その瞬間に備えて集中力と準備を怠らないことが重要かなって思っています。

 

2018年も獲れるかな〜。

今日は2017年最後の猟。つまり折り返し地点。残りの半シーズンがんばっていきます。

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