単独猟日記12:山の中で初めて猟犬に出会う。その意味と対策について
この日、いつも通り猟に出て、大チャンスを1つ逃したところで遠くから聞き慣れない鈴の音。
猟犬です。
山で猟犬と出会うことの意味を考えてみます。
猟犬は横を通り過ぎた
遠くから鈴の音が聞こえてきました。
——やばい猟犬だ。
まず思ったことは「他のハンターがいるって事か?」ってこと。わたしの方が先に来たのに! と一瞬グチる気持ちもありましたが、どのルートで歩くか、どの辺りで猟をやるかはお互い想像するしかないので、被ったとしても仕方がありません。
何はともあれ、単独猟をやる人間としては他の人がいると、獲物の緊張感が上がり、獲物を獲るのが難しくなる気がします。
——帰るか。
と潔く帰ることに。一度は鈴の音も遠ざかり、安心していましたが、さすが犬。機動力は人間以上ですね。気付いたら別のルートから接近。わたしはその場で木化けして待機……。「犬に気が付かれるか試してみたい」という遊びでした。
みごとに猟犬はわたしの近くを通り過ぎるものの、こちらを見向きもしませんでした。もしかしたら木化けも関係なく、人間に興味がないだけかもしれません……。
結局、この日は下山。猟になりませんから。
猟犬がいた日は気をつけることがある
この話をTwitterで呟いたところ、いろいろアドバイスを頂きました。
なにより重要なことは「猟犬がいるということはハンターがいるということ。もしかしたらすぐ近くにタツマ(鉄砲撃ち)がいるかもしれない。で、隠れながら歩いたら、シカと間違えられて撃たれるかもしれない」ということです。実際にそういう事故があったそうです。
つまり、実は緊急事態なのです。
なので、対応としては「できるだけ目立つように自分の存在を主張しながら下山する」のが良策でしょう。
猟が中断されるのは悔しいですが、身の安全の方が百万倍大事。Twitterでいくつかアドバイスをもらいましたので、そちらを挙げておきます。
目立つ、声を出す
とにかく「ここに人がいるよー」と目立つことが重要。
わたしなんかは「そのハンターたちの邪魔をしないように静かに退散しよう」とか思ってしまいますが、いらぬ世話ですね。お互いのために目立って下山が1番です。
歌を歌うとか、叫ぶとか、そういうお話もあったほどです。
無線機でハンターを探し、割り込む
これはかなり有力かと思いました。
無線機にスキャン機能があれば、ハンターの周波数を探すことができます。それで猟犬の主を探して「すいません割り込みます!」と宣言。その後——
「いま近くに猟犬がいますが、どうすればいいですか?」
と助言を求めるのもありだと思います。山によっては住み分けできるかもしれません。「わたしはこの谷の向こうに行きますね」とか。あるいは退散するにしても、無線で伝えておけば下山ルートで誤射されるリスクを減らせます。
猟犬がいたら危険信号
わたしは「猟犬がいる=ハンターがいる=誤射のリスクあり」と知っていたので、一応目立つように下草のない、杉林のど真ん中を堂々と歩いて下山しました。が、声を出すとか、そこまではしませんでしたね。
もう1歩踏み込んで目立つ努力をしても良かった気がしています。
荷物が増えるのは嫌ですが、無線機を持って行くことも考えようと思っています。
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