狩猟とはなにか? 世間のイメージするハンターと現実のハンター

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狩猟とはなにか?

これから狩猟を始めようかな、なんて思っている人は狩猟に対していろんな思いがわき上がっているんじゃないかと思います。また狩猟をやらない一般人だと、固着したハンターのイメージというものもあります。

狩猟ってもっと幅広い行為だし、やっている人たちの姿勢も人それぞれ。

「ハンターはこういう人だ」

と決めつけられるほどシンプルな話じゃないんです。

狩猟とはなにか? 2年目ハンターの視点で振り返る

いま狩猟に興味を持っている人も少なくないと思います。テレビでも狩猟系の番組がチラホラ放送されていますし、山賊ダイアリー罠ガールといった狩猟マンガも人気です。

これから免許を取って、猟銃を所持して、「よーし狩猟に挑戦だ!」と思っている方に質問です。

「あなたにとって狩猟って何ですか?」

 

狩猟にも概念の細分化が必要かもしれない……

“狩猟” という言葉も、本当はもう少し細分化した方が良いかもしれないと最近は思います。

というのも、同じ狩猟という枠組みの中でも、人によって捉え方が違うから。

 

ちょっと細分化されている分野の例を挙げさせてください。

たとえば登山。トレッキング・ハイキング・フリークライミングなど、どれも登山というくくりの中ではありますが、いろいろ違いますよね。

たとえば「ハイキングが好きなんだ!」という人が厳冬期の高地登山をやっていると思う人はいませんし、フリークライミングとハイキングでは取り組むスタンスがずいぶん違うだろうと想像できます。

良し悪しという意味ではなく、ジャンルが違うって感じ。

 

狩猟に関しても、この違いって結構あると思っています。

 

たとえばわたしの父は週末に鳥撃ちのみ

わたしの父もカモ撃ちです。もちろん狩猟は大好きで、猟期を待ち遠しく思っているのは事実ですが、駆除をやりたいとはまったく思わないようで、「無理せず食べる分だけ獲る」というスタンス。

また大物猟にも興味はないし、エアライフルとかにも興味なし。

40年くらい、散弾銃で鳥だけを撃ってきています。

 

一方わたしはほぼ単独での大物猟のみ

息子のわたしはといえば、父との付き合いで数回はカモ撃ちにも行きますが、あとは単独での大物猟しかやりません。

また、獲物の数にもこだわりがなくなってきまして、鉄砲を持って山を歩き回ることに喜びを感じています。シカがいても「車も遠いし、撃たないでおくか〜」と見送ることさえあります。

じゃぁ「鉄砲なんか置いて行けばいい」と言う人もいるかもしれないけど、そうじゃない。獲ろうと思えば獲れるというスタンスで山にいることが好きなんです。まぁ、もちろん獲りたい気持ちもありますしね。

 

ハンターも十人十色

本当にハンターも十人十色です。

「たくさん獲りたい!」
「自分の犬とやらないなら猟なんて無意味!」
「巻狩やって、そのあとの打ち上げが楽しみ!」
「年に1回北海道でエゾシカ猟ができれば満足」
「駆除の制度を使って通年獲りまくり」
「農業被害の軽減こそが目標」
「でかい角がなければ獲る価値なし」
「肉がうまいメスしか獲らないよ」
「おいしい部位しか持ち帰りません」
「肉も皮も骨もムダにはしない!」
「山を歩くのが楽しいし、そこに猟の要素が入れば100倍楽しい」
「猟は生活の一部。肉を取るためだよ」

なんて具合にみーーーーーんな違うスタンスなんですよ。誰が良いとか悪いとか、そういうことじゃなくて、それだけスタンスが違うということです。それぞれ考え方もあるし、狩猟というものへの向き合い方も違う。

また、上の例ではちょっとデフォルメして書きましたが、実際にはいくつかの要素が混ざっているのが普通かな。

 

認知されている狩猟と、実際の狩猟

テレビではどうしても一般人が受け入れやすい——あるいは社会的意義のある狩猟ばかりが取りあげられます。

つまり「獣害による農業被害 → 駆除 → ハンター不足」というスタンスであったり、「昔ながらのストイックなハンター像」であったり……。

 

そういう実情があるのは確かなのですが、登山家がみんなヒマラヤの単独無酸素登山を目標にしていないのと同じように、ハンターだって、世のため人のためにやっている人ばかりではなく「たまの休みに自然の中で息抜きをしたいだけだよ」って人もいるんですよ。

実際にはそういう人が大半なんじゃないかな。

 

山賊ダイアリーが狩猟ブームを起こしたのは、この「堅苦しくない、カジュアルなハンターの存在」を広めてくれたからなんじゃないかな、と思っています。また、駆除・獣害・社会的意義というなんか堅い話ではなく「狩猟って楽しいんだよ」ということもうまく表現してくれているしね。

 

テレビなどの一般人向けのメディアで発信されるハンター像と、実際のハンターとの間に乖離がある気がしちゃうんですね。

 

カジュアルなハンターでいいんです

「狩猟をやろうかな? どうしようかな?」

なんて悩んでいる人がいたら言いたいです。

「やりゃいいじゃん」

 

もちろん猟銃という道具を扱う以上、安全性だけはいい加減に考えてはいけませんが、狩猟という行為自体はもっと軽く捉えていいと思う。

そして実際に狩猟に取り組む中で自分なりの考え方も出てくると思うし、よりスタンスも固まってくると思う。

 

わたしもそうでしたが、始める直前のハンターゼロ年生ってのが1番頭でっかちになる時期なんだと思います。繰り返しますがわたしもそうでした。

「生きているものの命を奪うのだから、それを無駄なく……」とかなんとか……。

いま思えば、そんなもん狩猟と関係ないですよ。たとえばケンタッキーフライドチキンでチキンを食べて、骨に肉がこびりついたままで捨ててませんか? 魚をおろして、刺身を作って、骨・頭・尾を捨ててません?

悪いけど、みんなたくさんの命を無駄にして生きてるんです。

 

ハンターゼロ年生のときはいろいろ考え過ぎちゃったりしますが、実際に初めてみると「自分にとってちょうどいい狩猟」みたいなものが見つかるんじゃないかな? それもやりながら変化すると思いますし。

考えすぎて二の足を踏むならば、思いきって始めてみて、その中でいろいろ感じ取るのも良いですよ。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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