単独忍び猟とは険しい道も果敢に歩くことだと思っていたけど……
自分が狩猟をやるようになるまで、何となく単独忍び猟と言えば「道なき道を果敢に歩いて獲物を探すことだ」と思っていた節があります。
しかしやればやるほど「ちょっと違うな」と思うようになりました。
険しい道を歩くイメージ
深く考えていたわけではないのですが、狩猟というのは「ハードコアなアウトドア」というイメージを持っていたように思います。マッチョなイメージとでも言いましょうか……。
ハッキリ言葉にして、そう思っていたわけではないのですが、言葉にならないイメージとして、そういう映像を頭に描いていた気がします。
だからかもしれませんが、単独忍び猟を始めた頃は、急斜面や笹藪にも果敢に取り組み、攻め入っていくような気持ちで歩いていました。
それって真逆なんじゃ?
そんなマッチョなイメージとは対照的に、単独忍び猟ってひたすら繊細な狩猟です。
なにしろ人間よりはるかに高いセンサーを誇る動物たちにバレないように射程距離に近づき、撃とうとしているわけですから。歩くときの1歩1歩を慎重に……、それこそ足を降ろす場所を常に確認して、枝を踏まないように、滑ったりしないように、過剰に枯葉の音をたてないように……抜き足差し足で歩くわけです。
なのに笹藪の中に飛び込んで歩いたらどうなるでしょうか?
ガサガサガサガサガサ……
もう近くにいる動物たちに「何かが近づいてるぞー」と知らせているようなものです。
また、急斜面を無理して登ったらどうなるでしょうか? ずるっと滑って大きな音をたてたり、大きな岩を転がしてしまったり、またもや「大型獣が近づいてるぞー」と知らせているようなものです。
「忍ぶ」ということを考えたとき、「歩きやすい場所を静かに歩く」というのが1番だと思うようになりました。
遠回りをすること
最近は険しい道を避け、遠回りするように意識しています。
笹藪に限らず、灌木が茂っているような場所には近づかず、グルッと大回りしてアプローチします。急斜面があればそこを通らないルートを考えるし、通らなければいけないなら、時間をかけて余計な音をたてないように努力します。
地形図を見て、歩きやすい方、歩きやすい方へと流れていきます。前は「う〜ん、ちょっと急斜面だけど、おれ行ける!」ときつめの斜面も積極的に歩いていましたけどね。
結果的に遠回りをすることも増えますが、狩猟の場合は “目的地” がないので、そもそも遠回りっていう考えも違うでしょうね。
単独猟は楽に歩く方がいい……のかな? 最近はそう考えて取り組んでいます。
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