単独猟日記6:始めて本気で待ち伏せ猟をしてみた結果→興奮と猛省

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いつもいつも丸一日出猟できるわけではありません。家のこと、仕事のことをやらねばならず、半日、あるいは数時間しか出猟できない日もあります。

今日は実質3時間ほど猟に出られそうだったので、割り切って待ち伏せ猟に専念してみることにしました。

狙っていた場所があった

これまでの下見や猟で「この場所は絶対シカやイノシシが集まる場所だよなぁ」と確信できるスポットをいくつか見つけていました。

今日目指すのはそのひとつ。シカやイノシシを実際に見た場所でもあり、糞、足跡などの痕跡も多く、確実に獲物が集まる場所です。

狙っていた場所は開けた谷間。東西を尾根に挟まれています。谷と言っても、開けていて、木もまばらで、陽が入る居心地のいい場所。わたしも野営するならここがいいな、と思うような場所でした。

ここには何度も来ていて、シカやイノシシにも遭遇しています。足跡を読んできた経験から、東西の尾根を降りてくるだろう、と考えていました。

「つまり、東西の尾根を見渡せる場所に陣取って待ち伏せだ!」

と意気揚々と場所を決め、そこに座り込みました。

 

鳥に翻弄される30分

これまで腰をすえて待ち伏せをしたことがありませんでした。気になる場所で10分くらい待機してみたり、音で獲物が近くにいることが分かってジーッと耐えるようなことはありましたが、こうしていつか来る獲物のために待つのは初めて。

とりあえず、座ってみます。

「これでいいのか?」

獲物が来たときのことを考えて、座る姿勢を考えます。獲物が来てから呑気に射撃姿勢をとるのは難しそう。枯葉だらけで、どうしても音がしてしまうし、動けば逃げられる。というわけで撃つ姿勢をシミュレーションして、姿勢を決めます。

そうして待つこと5分……10分……15分……。

周りで鳥が激しく鳴きまくっています。鳥たちは鳴くだけではなく、枯葉をひっくり返して虫を探しており、それがいちいち「カサッ、カサッ」と音をたて、まるでシカの足音のように聞こえてきます。

音がしても動いてはいけない、どこで読んだことがあった気がするので、そういう音がしても目で確認するだけで、身体は動かしません。

さらに待つこと20分……25分……30分……!!

「音が……した……ような気がする」

 

シカ、なのか?

鳥の音なのか、シカの音なのか、いまいち判然としませんが、何かが「鳥じゃないもの」を告げている気がしました。音の方角は何と予想外の真後ろ。真後ろは南側で急斜面になっています。その斜面をシカが登ってきているかもしれない、ということです。

「困った……今動けば確実に音がしてしまう」

仕方なく首が回るだけ回して後ろを見ます。それでもハッキリとは見えませんが、視界の隅に真後ろの崖辺りが見える状態に。

「まだ何もいない、と思う」

足音らしいものが近づいてきます。この時点でもまだ「鳥なんじゃないか?」と疑っていました。

カサ……

また1歩近づいてきた、と思ったら、ぴょこんと鹿が顔を出しました。こっちは動きません。視界の隅っこにシカが映ります。

「参ったなぁ」

正直、どうしていいか分かりません。まだ後ろ向きに撃つ技術はありません(あたりまえ)。

わたしが唯一できることは “モノ” になりきって、耐えることだけ。

——と思ったら、シカは一目散に来た方向に戻っていきました。それを合図にわたしもシカが逃げた方向に駆け寄りますが、さすがシカ。斜面を駆け下りるのが早いこと早いこと。参ってしまいました。撃つ余地なし。

 

待ち伏せは成功、猟には失敗

獲物は獲れませんでしたが、気持ちとしては「待ち伏せは成功!」と言いたいですね。確実に寄ってきたわけですからね。ただし、猟としては課題が多いです。

わたしなりにやってみた結果から学んだことを挙げていきたいと思います。

※あくまで1回腰をすえて待ち伏せたことから学んだことです。今後やりこんでいったら、また別のことを思うかもしれません。参考程度に読んでください。

 

1.読みが重要

なんとなく(やったことないけど)、待ち伏せ猟って罠猟と似ているのかもしれない、と思いました。鹿の歩くスジを読み、どこで待ち伏せればいいのか考え、あとはジーッと待つだけ。歩いて積極的に獲物を探す渉猟スタイルとは違いますね。静の猟だな、と感じました。

わたしは今回、読んだつもりですが、みごとに大ハズレ。つまりは読みが外れていたというわけで、厳しく言えば「待ち伏せ猟としては失敗」と言われても仕方がないかな。結局、運が良かった程度の話です。

やっぱりもっとよく地形を理解して、正しく読まないと待ち伏せもうまくいきませんね。

 

2.準備が大事

先ほども書きましたが、1度待ち伏せの状態に入ったら、あとはジッと待つだけです。動くわけにはいきません。

となると、獲物が来たときに、「どのように銃を構えるか?」ということをよく考えておく必要があります。それも安易に考えてはいけないですね。

たとえば待ち伏せているエリアの中央に身体を向けてもうまくいきません。試してみれば分かるのですが、身体の真正面に銃を構えることはできます。左方向にも構えることができます。しかし、右方向に構えることはできません。つまり、狙っているエリアに対して真正面に構えると、右側が狙えないんです。

いくつかの獣道に当たりを付けているとき、ちゃんとそれらに対して銃を向けられるように準備しておくことが大事な気がします。

また、せっかく待ち伏せ猟なので正確に射撃するための委託のことも考えておきたいですね。座っているので膝撃ちでいいのですが、わたしなりにいろいろ試してみた結果、棒を拾って、それに委託して(つまりカメラの一脚と同じ)撃つのも有りな気がします。やってみるとすごく自由度が高いです。これも、棒を使いたいなら、事前にちゃんと拾っておかないといけません。

 

3.防寒大事

渉猟ではとにかく歩きます。とても身体が温まります。11月だとシャツ1〜2枚で十分温かい——というか暑いです。わたしは薄いシャツを2枚着て歩いていますが、汗をダラダラかいています。

しかし当然、止まれば冷えます。すっごく冷えます。

そして、繰り返し書いているように、待ち伏せ中に動くわけにはいきません。だから、「ここで待ち伏せするぞ」と決めたら、すみやかに防寒着を着込みます。手袋、ネックウォーマーなど、着れるものは全部着ちゃった方がいいですね。

今回、薄着で行ってしまったので、冷えて困りました。

「今日は待ち伏せやるぞ」

と決めているときは余計な服を1枚持って行った方がいいかもしれませんね。わたしは絶対持って行きます。

(この記事を書いている時点で2度目の待ち伏せ猟もしましたが、そのときはハクキンカイロを持って行きました。歩いているときは不要なので、待ち伏せ場所に着いた時点で着火。ずいぶん温かく過ごすことができました。身体が温かいと、長く耐えることもできます)

 

4.根気よく待つこと

これは覚悟して、のんびりするしかありませんね。とにかく待つと決めたら待つ。覚悟して待つ。

わたしは性格的に根気はあるつもりですが、それ以上に「何もしないこと」が苦手です。

妻にも「家でダラダラしないよね/何もしない時間がないよね」と言われます。風邪で横になっているときも、必ず本を読んだり、TVを見たり、なにかしていないと耐えられません。対して妻は30分くらい椅子に座っていて「なにをしてたの?」と聞くと「なにも」と答えるくらい、「何もしないこと」が得意です。

というわけで、わたしは鳥の観察をすることにしました。種類に詳しいわけではありませんが、見ていると楽しいモノです。そういう暇つぶしを見つけると、比較的長く待つことができるかもしれませんね。

(時々Twitterを見ていたのは内緒です)

 

今後も待ち伏せ猟にも挑戦しますよ

渉猟もおもしろいですが、待ち伏せ猟もおもしろいですね。違ったおもしろさがあります。

たとえば2日連続で出猟するときなどは体力を残すためにも2日目は待ち伏せメインにするなど、うまく所領と待ち伏せ猟を使い分けたいものです。

「待ち伏せはコレが大事だよ」

というアドバイスがあれば、ぜひ教えてください。

 

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