書評『ひょいっと源流釣り』源流に釣りに行くことの意味が分かる本

  • Pocket

今日ご紹介するのは源流釣りの本。

プロローグを読んだだけで「ああ、源流釣りをわかってるなぁ」と頷いてしまったこの本は源流釣り入門者にオススメです。

『ひょいっと源流釣り』

この本はいわゆる源流釣りの入門書。

釣りの入門書でも、渓流釣りの入門書でもなく、あくまで「源流」での釣りにこだわった入門書です。

源流にこだわった書籍としてはこれと、近々ご紹介したいと思っている『東京マタギの渓流跋渉術』がすごくいいですね。為にもなるし、おもしろい。

さて、この『ひょいっと源流釣り』のプロローグを読んでいて、「分かってるなぁ!」と頷いたのがここ——

長いアプローチを伴う目的地までの行き来も含めて、大自然の中で釣りや生活を束の間楽しむことの全体が源流釣りの世界なのだ。
そんなわけで、「源流釣り」と銘打った本書ではあるが、釣りの章は後半に設定されている。源流未体験の方は、楽園に辿り着くためのパスポートだと思ってそれまでの章を読み込んで欲しい。

そう、釣りの本だけど、釣りの話題は最後の章である4章まで出てきません。

具体的に章立てをご紹介すると——

  • 1章 装備と準備
  • 2章 火をおこす・食べる・寝る
  • 3章 遡行術
  • 4章 源流釣り(エサ釣り編とテンカラ釣り編)

という具合。ページ数で言えば全142ページのうち、釣りに関するページは4章の36ページだけ。

このことが源流釣りとは何かを暗示していると思うんですよ。源流釣りの楽しみとは、そこまでのアプローチであったり、辿り着いた先で過ごす時間であったり、滝を登ったり、高巻きしたり、水に入ったりといった釣り以外の部分が実はけっこう大部分を占めるわけです。その中でさらに釣りができるのだから楽しくないわけがない、とまぁこういうものなんですよ。

この本はそういったことを軽いタッチで伝えてくれているように感じました。

ビバーク術

というわけで、実のところ、この本は渓流でのビバーク術の本と言えるわけです。

ビバーク術とはつまるところ「野宿術」。

わたし個人的にはこの本を読んで新しく知ったことはそれほど多くはありませんでしたが、それでも読んでいて「ああ、早く山に行きたいなぁ」と思わせられるには十分だし、説明に不足があるようには感じませんでした。

これから渓流釣り・源流釣りを始めようとする人はぜひ参考にしてみてください。

あ! あえて言うとロープワークに関してはこの本だけを読んで実践するのは待った方がいいかも。懸垂下降なんかはかなりの危険が伴うので、この本で雰囲気を知っておいて、別の本か、あるいは登山用品店の教室なんかに行って教えてもらうことをオススメします。

うまそーな源流飯

山菜やキノコの紹介に続いて、イワナ・山菜・キノコを使った料理も紹介されています。それがどれもこれもウマソーなんですよ。

しかも小難しくなくて、でもチョイと工夫されていて、源流という土地を生かしたレシピが多いんです。ひとつわたしが気に入ったものを紹介すると「ウドとイワナの刺身の味噌和え」。

どうです。ウマソーじゃないですか? もちろんイワナの刺身なんてそのまんま醤油をかけて、熱いご飯に乗せて食えば贅沢そのものなんですが、そこにウドを入れて味噌で食おうッてンだからたまらない。

もうひとつ、ついでに紹介するとこちら——

服部文祥君のイワナのムニエル

「服部文祥君のイワナのムニエル」

なんか唐突に服部文祥氏が登場したから笑ってしまいました。本当に突然出てきたんですよ。それともわたしが読み落としているだけで、どこかで紹介されていたのでしょうか??

なんかこの食べ方が服部文祥氏らしいなと思うんですよ。サバイバル登山で疲れた身体にガツンとエネルギーを補充したいとき、焼くだけでもうまいイワナをあえてムニエルにしちゃおうと思う気持ちがなんとなくわかるんです。

それがおもしろかった。

渓流釣り入門書にオススメ

わたしも正直なところ、こういった本で言われるようなハードな源流域にはあまり行きません。

しかし自分がホームにしている場所のけっこう奥地までいくわけで、そういったときにこの本で紹介されているような技術やテクニックの一部は活用します。

「いまは日帰りでアクセスがいいところしか行かないから」

なんて思っていても、いつ山の中でビバークすることになるか分からないし、こういった技術を知っていることで山の楽しみがより一層深くなると思います。

渓流・源流に興味がある人は読んでみてはいかがでしょうか?

おもしろいと思ったらこちらをクリックしていただけると、ランキングが上がります。どうかお願いします。
ブログ村へ
にほんブログ村 アウトドアブログ 狩猟・ハンティングへ


  • Pocket

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*